註銷的鑒賞一覽

こういう状態も鬼に金棒と言うのか、ただでさえ可愛い子に猫耳とか尻尾がついたらそりゃぁもう最強だよ!と思わせる作品ですね、これは。最初に読んだ時から「すごく可愛いものが描きたくてできた作品じゃないかな」という気もしました。

どうして急に山風に猫耳や尻尾が生えたかはさておき、目の前に珍しい上にすこぶる可愛いものがあったら触ってみたくなるのは当然で、他のみんながついつい構ってしまうのも仕方ない事でしょう。
ただそこでキャスティングの妙というか、猫耳尻尾が生えるのが山風である所に話の味が出ています。それがちょいと面倒な性格の山風だからこそ出る面白さがあって、モノローグの部分も活きている感じがします。

そうでなくても、猫耳と猫耳っぽいキャラと、その他可愛いキャラたちがわちゃわちゃしている雰囲気が好きなら是非読んでおきたい一冊だと思います。

最近は自分もシャーロックホームズのような洞察力や推理力があればいいなと思う事ばかりですが、この作品では子供のような見た目のホームズやワトスン、モリアーティたちがドタバタギャグをかまします。

本来のホームズ作品を知っていればより面白いネタもありますが、そんなに詳しくなくても十分笑えるような内容なので軽く可愛い感じのバディ物を楽しみたい方にはぜひ、と思います。

実は最近、この山風というキャラクターが個人的に気になる事があってどんな感じなのかもっとよく知るために読んでみたのですが、どうやら正解だったようです。
一枚のイラストからでは分かりにくい山風の性格や雰囲気が見えてきて「こういうキャラクターなんだな」というのがよく分かりました。そして逆に、その面倒と言えば面倒な引っ込み思案で微妙な所をうまく出しているイラストはさすがだと感じます。

元の雰囲気を大きく崩している二次創作もよく見かける中、この作品はそうでない所もいいと思います。自分の場合、キャラクターありきで作品を買うことはあまりないのですが、見た目的にはデフォルメされていても元のキャラクターを大事にされているんだな、と感じる一冊でもありました。

豊臣秀吉がまだ木下藤吉郎だった頃、琵琶湖の南に何が流行っていたかをすかさず言えるのは一定以上の年代の方か、その筋に関してよほどの通の方だと思われます。

自分は作品紹介のイラストに惹かれて思わず購入してしまいましたが、いいですね、これは。全ページ、作者の方の思い出と昭和レトロの世界が広がっています。仮面の忍者を知っている方なら懐かしく読める事請け合いで、彼らを知らなくても昭和レトロや昔のドラマ・特撮に興味があればきっと面白く読めるはずです。

この作品は昔を懐かしみたい方だけでなく、昭和時代の文化に関心のある方にも是非読んでもらいたいと思います。

これは、脳細胞がビシビシ刺激されるパズルですね。移動に反射、色の組み合わせといろいろな要素が組み合わさっていて、面白さバツグンです。考えることが多いので遊んでいると頭が良くなってきそうな感じがしました。

その要素が込み入って来ると段々難しくなりますが、少々分からなくてもとりあえずあれこれやっていけばどうにかなるのでステージをクリアしていくこと自体は可能です。
一応ステージごとに目標はあるものの、最初のうちはステップ数などは気にせずいろいろやってみて、とにかく慣れるようにしていけばパズルが苦手でも十分楽しめると思います。色の組み合わせに関してもヒントが出ていますので見ながらやっても全然問題ありませんし、間違えてもある程度手を戻すことも可能です。

それから、登場するキャラクターも可愛らしく、とても丁寧に作り込んである作品だと思います。

この作品、内容が300ページ以上ある大ボリュームなのでとても読みごたえがあります。主人公と研修中の天使と悪魔を中心に他の存在やら鳥やらが関わってきてどんどん話が広がっていきます。全部読むには時間がかかりますが、激しい内容ではないのでのんびりゆっくり読んで行っても大丈夫だと思います。

そしてこの作品で特徴的なのは天使と悪魔とが小さい事ですね。ちょうど漫画などでよくある「両肩に天使と悪魔がいて別の事をささやき合う」的な描写に出てきそうなくらいの大きさで、そこが話に深みを出しているポイントだと思います。げらげら大笑いするような感じのギャグ作品ではないものの、大きい人間と小さい天使と悪魔たちの関係が面白く描かれた内容だと思います。

そういえばドラゴンとかファイナルとかのRPGでは”宿泊”のあたりが割とさらっと流されてしまっている気がします。宿屋に入るのはまた別として、テントだのコテージだのを使う場合、ゲームでは「チャララランと朝になって終わり」でも現実にはそうも行きますまい。
それこそテントを張って、食事を用意して～、といろいろあるはずで、そのあたりでRPGとキャンプは実は相性が良さそうに思えます。

と、言うほどキャンプキャンプした内容ではないのですが、いつものメンバーが集まって冒険の旅に出たらどうなるだろうというあたりがよく描かれている楽しい作品です。
途中に挟まれているステータス表も小ネタが詰まっているので見落としてはダメなポイントですね。

自分もネコ科のフレンズの中ではジャガーが一番好きなので早速手に取ってみましたが、確かに半分くらいはジャガーのイラストです。それでも、他にたくさんのフレンズが登場しているので"それだけでないお得感"がとても感じられました。ジャガー以外にも独特のタッチで可愛らしく描かれた他のフレンズたちも必見です。

そして、この方が描かれるジャガーがまた”ジャガーっぽく”て気に入りました。海外の大型ネコ科施設などにいる実物の写真を見ても例の「ずんぐりむっくりさ」がジャガーの特徴だと感じます。そしてこの作品のイラストもその「ジャガーらしい」所がよく表現されていていいと思いました。

いつも頑張っている人がいればその苦労を労ってあげたいのが人情というもので、しかもその相手があこがれの人物であればなおさら…、でしょう。
というわけで、作中のぐだ子もいつも大変なドクターを労うべく奔走するわけですが、よく読んでみると労う側と労われる側と両方からの視点が楽しめる内容になっている気がします。いろいろあって最後に元気になったのは誰なのか、シンプルなようでじっくり読める作品だと思います。

何はさておき、この作品はタイトルがとても面白いですね!
何気なく付けられたようでもあっても実は一工夫あるようで、なぜ角砂糖が「ひとつ」なのか、ちょっと気にしながら読んでみると話に深みが増すと思います。

そして、ストーリーの方は恋心に従ってついつい背伸びしがちな心情が丁寧に描かれていて、恋人一歩手前の絶妙なほのぼの関係が好きな方には特におすすめです。