穂積さんのレビュー一覧

清純な巫女姉妹と濃厚なHを重ねる優越感も無論おすすめポイントです。
しかし、厳密には本作の最大攻撃力は別のところにあります。
それは「手のひら返し」です。

サンプルを聴いての通り本作の巫女姉妹は礼儀正しく高貴な雰囲気を纏う反面、主人公に対しては決して優しくありません。
むしろ容姿を馬鹿にし、うだつの上がらない身分を軽蔑してきます。
嫌悪感がドバドバあふれ出ています。

ところが、呪いによって雌の部分が疼いて辛抱たまらない状態になるのも事実です。
不本意を重ね重ね言葉にする反面、主人公の子種を欲しがる言行不一致は極めて高出力のツンデレが完成しています。
しかも、あくまで巫女自身は雄を欲しくてたまらないとは言わず、あたかも主人公の性欲を鎮めるためだとか、呪いにせいだとか言い訳がましく、頑なに認めようとしないままに淫乱に誘う姿勢が極めて痛快です。

一方で、そんな無理筋の体裁を保つのすら難しくなってくるのがフェチをより強めています。
Trackで言えば06以降が該当します。
いえ、一応は言い訳を唱えるものの、主人公から精の供給が止まると途端に焦り、本心を隠しきれなくなってしまう切迫っぷりには得も言われぬ勝利の美酒を感じられました。

極めつけはTrack08です。
あんなに仲が良かった、百合の花が咲きそうなほど息が合っていた姉妹が主人公の占有権を主張するあまりに喧嘩する光景が目に浮かぶ演技とシナリオでした。
ここに至っても不本意を装う姉と正直に主人公に隷属する妹の違いで、姉妹の差が際立っているのも面白く、結果的に出遅れてしまって悔しがる姉が可愛く、嫌味ったらしく勝ち誇る妹が愛おしい作品でした。

こちらのサークル様としては今に始まったことではないのですが、「生ハメされてるだけで孕んじゃいそうなくらい好き!」なんて台詞があって急な進次郎構文にビックリしてしまいました(Track3:22:10)。
いや、生ハメされてるなら孕むんじゃないの?
コメディなんかではなく、あくまで真剣に業務をこなしている真面目な社員ばかりではあるものの、あまりにもパワーワードの連続で一歩間違えると冷静にツッコみを入れかねない完成度でした。

それはさておき、本作の特徴は会社としての上下関係をしっかり感じ取れる点にあると思います。
先輩社員からは「ゆるふわの先輩」や「活きの良い働き盛り」や「落ち着きのあるベテラン」と言った具合に、役作りの女性的な貫禄によって席次を理解できるので純粋にすごい演技力です。
しかも、Track1には社長が未登場でTrack2で満を持して現れた瞬間に、その明確な貫禄のオーラによって「これ絶対に社長だ!じゃなかったら魔王だ!」と確信できてしまいます。

そんな先輩社員や女社長が半ば癒しグッズとして主人公を使ってくれるので、女性に奉仕すると言う業務に没入できる仕組みができています。
型にハマった性的奉仕もさることながら、個人的にはTrack5が強く印象に残りました。
パッケージイラストにも描かれているように、社長以下女性社員がスカートをまくり上げ、セキュリティチェックと称してその陰部に顔を埋める行為は変態性の極致にあり、おまけに女性陣が嫌がるどころか我先に股間を差し出す異様さこそフェチが濃縮されていました。

・鍵屋
陰キャ枠。
フードを目深に被った根暗そうなお姉さんが一皮むいてみたら良い女だったギャップは悪くありません。
また、女性的な自信の無かった彼女が勇者に愛されて目覚めかけるのが喪女の心の鍵を開くようで達成感がありました。

・冒険者
睡眠姦枠。
冒険者と言うクラスでありながら戦士らしさや魔法使いらしさは全く見られず、ほぼ寝てるだけの自堕落な女性です。
いつの世も無防備な女性を見ると男心がムクムクと奮い立つもので、起きた後の寛容さも相まって極めて都合のいい女でした。

・町人
バブみ枠。
勇者を年下の男の子として見る大人っぽさといい、おっぱいに甘えさせてくれる包容力といい、ママみが溢れています。
しかも、実の息子に目撃されても淫行を止めない勇者の胆力たるや、驚嘆すべきか恐縮すべきか迷ってしまいます。

・囚人
悪女枠。
色仕掛けで脱獄を企てる狡猾さは色気を感じさせます。
一方で、勇者の精力を甘く見てた誤算はドジっ子っぽくもあり、牢屋暮らしの男日照りで性欲に抗えない正直さもエッチでした。

・賢者
浦島太郎枠。
俗に言うロリババアに類似する悠久の時を生きた女性ですが、ロリと呼ぶには豊満な体型で老婆口調でもないので浦島太郎系ヒロインあたりが妥当です。
勇者の祖先を知る尊大さに反し、男女関係は未経験な少女同然なので、過剰に偉そうなツンデレ娘を実力(意味深)で虜にする優越感が明瞭でした。

基本的にはラッキースケベの連続です。
部分的には主人公が味を占めて自分からラッキーを掴み取ろうと手を伸ばす場面もありますが、そんな彼のスケベ心も男としては頷ける没入感になっています。

また、非常に生活密着型なのが没入しやすい展開とも言えます。
学校帰りに男友達の家に遊びに行くのは自然なことだし、ゲーセンに行くのも自然ですし、近所の店に髪を切りに行くのも自然です。
その友人宅で姉が無防備な姿を晒していても自然なことだし、ゲーセンにギャルがたむろしてるのも自然ですし、理髪店に若い女性従業員が居たって自然です。
そこでお姉さんが舌なめずりして手を出してくるのだけファンタジーではあるものの、それこそ妄想の具現化としてシームレスなエロさを形作っていました。

そして、年上女性からは優しく誘惑される主人公が同級生女子からは厳しく恫喝される温度差が際立っていました。
まだ若々しい少女特有の耳年増な部分と純情な部分が程よくブレンドして小生意気なメスガキが完成されています。
淫行の疑いがある主人公に対する天誅を気取っているのか思いきや、実はツンデレなメスガキなりに彼を誘う口実とも見えて、同級生男子が年上女性に惑わされたのを快く思わない嫉妬心みたいな物まで感じられて萌えポイントが詰まっていました。

これは仕方が無いと言うか当然と言うか英断と言うか、原作の漫画版でこのエルフは非常に無口ですが、本作だとそれなりに喋ります。
淫語を口走るだけでなく、Track3の狩りでは主人公に指示を出しているような描写があるし、Track5の入浴では主人公の体を触った感想を事細かに口に出してくれます。
男女ともに台詞があるドラマCDスタイルですら無口なキャラは扱いに困ると聞きますし、女性音声のみのバイノーラル音声作品でヒロインが喋らないと流石に成り立たないのでメディアに合わせた最適化と言えます。

それを踏まえた上で原作よりもラブラブ感が増した印象でした。
漫画版だと彼女はほとんど喋らず行動と喘ぎ声が意思表示の大半を占めています。
それによると「主人公に好意があってHしたかった」くらいは読み取れるものの、それ以上の細部までは想像の範疇でしかありませんでした。
これが本作では多弁になった結果、明確な愛の表現が増えて良く言えば微笑ましい、悪く言えばヤりまくりのバカップル感が全開でした。

特に、個人的にはTrack6の授乳手コキがお勧めです。
片言のようなたどたどしい言葉遣いで彼女自身が太腿に促し、膝枕を提示する優しさは母性的な優しさを感じられました。
その一方で、乳首を攻められると激しく興奮し、下品なまでに淫乱に喘いだ声は情感がこもっていて素晴らしい演技でした。

ショタの定義について語り始めると長くなるし戦争が勃発するのでやめておきます。
とにかく主人公の年齢感は明確ではないものの、狩人としてそれなりに腕が立ち、山奥で自立した生活をしている点において立派な大人と言えるかもしれません。
ただし、少なくとも体格差があるカップリングなのは確かです。

最も象徴的なのは彼が後ろから攻めるシーンです。
多少は膝を曲げているとはいえ、立った男性×膝をついて四つん這いの女性で腰の高さが丁度良く合っているのです。
このシーンの力の入りようたるや合体し始めて腰を離すまで6ページにもわたって描かれています。
表紙やあとがきを除いた本編28ページ中の6ページですからね。
そうとうなパワーバランスですよ。

その甲斐あって確かなエロさです。
自分よりも明らかに大柄な美女に手錠をはめ、彼女が無反応で従順なのをいい事に欲望のままに犯しつくすそれは、小柄でひ弱な少女を手籠めにするよりも数段の助走をつけた快感がありました。
しかも、四つん這いなのが肝です。
エルフの豊満さがアダとなり、ピストンの前後運動によって大きな胸が揺れ、石畳の固い床に敏感な乳房の頂点が摩擦されてしまう副産物までしっかり描かれているのがフェチを際立てています。

しかし、本作はそれだけでは終わりません。
作品説明やサンプルが暗示している通り、このエルフはヤられてばかりの女ではありません。
むしろ彼が疲労困憊し、隙を見せる瞬間を待っていた狡猾な女性かもしれません。
女性上位な体位で小男に跨り、貪るように杭打ちピストンを繰り返す躍動感からは確かな欲望が感じられます。
その欲情の熱さたるや入れ始めてから腰を離すまで約7ページですからね。
淫らに緩んだ顔が快楽を物語り、激しくバウンドする乳房が性欲の強さを表しています。
そして、窮鼠猫を噛むがごとき主人公の反撃すらも美味しく堪能しちゃう底なし具合が魅力的な女性でした。

ジョブ特性を意識したシチュエーションによってキャラが立っています。
誘惑の先陣を切る踊り子サキュバス、魔法を使って淫紋を刻む魔女サキュバス、懺悔を聞き入れる聖職者サキュバスと言った具合です。

特に、聖職者サキュバスの懺悔を促す言葉攻めは素晴らしくフェチが詰まっていました。
彼女らが性欲に負けるように仕向けているにもかかわらず、使命を放棄してサキュバスに溺れる罪悪感を際立て、慇懃な口調でなじるそれは告解なのか説教なのか分からないものの、エロいのだけは確かです。

また、3人の美女に囲まれながら淫紋を刻まれるのはある種の儀式としてよく出来ていました。
通過儀礼と言う意味合いだけではなく、音声の位置取りも左右正面の三方からサキュバスが囁き、執拗な耳舐めと言葉攻めが飽和攻撃のごとく響くので、流石はベテランサークル様とベテラン声優様が組み合わさった完璧な交響曲でした。

俗に言うASMR系の音声作品では咀嚼音やゲップ音は汚さに抵抗感を覚える人が居るので一定の注意喚起を要するのですが、本作の客層「肥満化」に限っては心配無用どころか逆かもしれません。
サンプルを見ての通り食事処を訪れるシーンが存在します。
彼女が遠慮なく暴食する光景をイラストと咀嚼とゲップによってリアリティ豊かに没入できるのは明確なセールスポイントです。

また、本作のヒロインは自前の異能力?によって風船を膨らますように脂肪を増加し、自らの匙加減で際限なく太れるのが特徴です。
肥満女子を好む主人公の要望に沿う形で、飯屋でカラオケでブクブクと太ってくれるサービス精神はまさしく理想的なガールフレンドです。
言わば普通のバカップルなら好みのファッションを着てくれるとか、エロ自撮りを送ってくれるとかに類する、女性からの愛情表現の一つとして肥満能力がナチュラルに溶け込んでいるのはよく出来ていました。
特に、Track4での喋りながら徐々に太っていく過程は愛情と色気を感じられる良い演技でした。

しかし、不満点が無いと言ったら嘘になります。
上記は裏を返せば、暴飲暴食による自然な肥満ではなく、超能力に基づいた一過性の肥満を強く印象付ける弊害も孕んでいました。
つまり一度みけぽ級に太ってしまったら容易に痩せられず巨体での生活を余儀なくされる片道切符らしさは無く、シーンの切り替わりごとに普通体型に戻っていると思しきお手軽さは否めません。
ようするに「肥満化する彼女」に特化したフェチとしては極めて優秀であるものの、そこに「超肥満による要介護」は紐づいていないのでそっち方面を求めると解釈違いかもしれません。

RPGでは特定の条件を満たさないと出没しないレアキャラとか、50回叩かないと開かない壁とか、普通にプレイしていただけじゃ発見するのも難しい隠し要素ってあるじゃないですか。
本作はそれを連想しました。
普段ならご高齢のお婆様が店番をしている駄菓子屋が舞台です。
ごく限られた時間のみ店番が若いお姉さんに交代するものの、主人公を含め男子諸君は誰一人としてその出現条件に気づけておらず目撃したことすら無いようです。

幸運にも攻略条件を知り得た主人公の幸運力は並外れていました。
なにしろ「当たりが出たらもう一本」のごとく美人で爆乳のお姉さんがもう1人付いてくるほどの幸運です。
しかも、お姉さん2人は幸運な彼に興味津々で、ほとんど初対面ながらも姦しく話しかけてくれるので、仮に本格的にHな部分が無かったとしても充分に嬉しい体験です。

しかし、彼の幸運力は止まることなく天井知らずです。
男性的反応に気づいたお姉さん達は意気揚々と彼を誘ってくれて思う存分その爆乳を堪能できるのです。
バネのように飛びついて大きなおっぱいに顔を埋め、指がめり込むのが最高なのは言うまでもありません。
お姉さんが嫌な顔一つせず、むしろ大歓迎で微笑んでくれているのが至高なのです。

まるで愛玩動物と戯れるかのように楽しそうにおっぱいを差し出すお姉さん達がこれ以上なく魅力的でした。
4つの乳房でサンドイッチされるのも良いし、4つの乳房を並べて吸い放題のドリンクサーバーにするのも良いし、4つの乳房で授乳とパイズリの二段攻撃されるのも良い、全てにおいて理想的です。
おまけに、その笑顔溢れるラブラブのまま本番に突入し、胸の谷間に顔を挟まれた状態でのピストンまであって最高が限界突破していました。

まず、この主人公は妄想しているのです。
クラスメイトや辛うじて名前だけ知っているような女子の制服の下の下着姿を勝手に想像し、脳内で勝手に脱がせ、自宅に帰っては勝手に自家発電の燃料にしているのです。
本来は想像の産物に過ぎないそれらを本作では丸で透視能力を持っているかのような差分処理で描写しているので、女子生徒の服が透けていくような錯覚はジャブとしては充分なエロさです。

しかし、その妄想入り混じるエロ思考があだになったのか釣り針にまんまと食いついてしまいます。
一方で、ギャルの側は狡猾な罠を張った割には意外と律義で、主人公のリクエストに応えてくれるのが好印象です。
サンプルに並んだパンツのバリエーションが豊富なのは主人公の要望を叶えてくれた結果でもあり、望んだ通りのパンツが見れる優越感は小さくありません。

このパンツと金銭の関係性は一見すると春を売っているかのようなビジネス感がある反面、勉強を教えあうクラスメイトとして着実に仲良くなっているのも確かです。
その到達点として親の居ない自宅で2人きりの時間を獲得でき、ギャルの寛容さに甘えて一段先の体の関係に踏み込めたのは達成感を持った没入感でした。
妊娠の可能性を問題視する彼女の厳命に従って中には出していないとはいえ、生でヤれたのは見ている側まで嬉しくなります。

しかも、1回だけじゃなくて2回戦3回戦と立て続けでも治まらずおかわりをお願いしてしまうのも思春期男子らしくて頷けます。
そんな彼のわがままを笑って認めてくれるだけでなく、初体験ゆえに穴の位置が分からずもたついてしまう格好悪さを馬鹿にせず優しく教えてくれる寛大さがこのギャルの魅力を爆上げしていました。
加えて、普段は無感情にパンツを見せてくれる彼女が不意に羞恥の表情を隠しきれない瞬間があり、御来光を見れたかのような萌えポイントでした。