穂積さんのレビュー一覧

※このレビューは同単行本がDLsiteにて2020年3月28日に発売された際に掲載されたレビューと同文です。

例えば立ち技しか取り柄が無くて寝技が決定的に欠けているとか、怪我で片手かほとんど使い物にならないとか、明確にウイークポイントがある人物を負けさせるのは簡単です。
パズルのピースをはめるように凹んだ場所に対戦相手の凸を合致させれば納得のいく勝負が出来上がります。
しかし、この10巻まで残ったベスト8はここに至るまで概ね2戦ずつをこなし、辛勝にしろ圧勝にしろ確実な「強さの証明」をしてきています。
1戦目では弱点に思えたのに2戦目では見事にそれを覆し、死角無い格闘芸術を魅せてくれたキャラも2人や3人ではありません。
掛け値なしに「いや、この人にどうやったら負けるの?」と思える女性ばかりが残ったと言えます。
それだけの確信と納得を作り出した格闘哲学には脱帽ですし、それを分かりやすく誇張しすぎず描いた人体の作画技術は惜しみない称賛に値します。
でも、ここからはそんな「どうやった負けるの?」が確実に1戦に1人ずつ負けていくわけです。
読者を納得させる負けを得るのは想像を絶するシナリオ力が要求されます。
それなのに凄まじく熱い試合が異論を挟む余地なく完成しているのが驚きです。
もちろん、そのフェイントには引っかからないんじゃない?とか、その一発に耐えたのおかしい?OKでしょ?とか言い出せば隅をつつく重箱はあるかもしれません。
けど、それは実際の格闘技の試合だって同じこと、観客には避けれたように見える一撃も本人らには違って見える、本作はその域まで達している異次元のリアルを感じました。

※このレビューは同単行本がDLsiteにて2019年7月29日に発売された際に掲載されたレビューと同文です。

バーチャルな黒ギャルにお勧めされて購入しました。
格闘技はもちろんテニスや野球などの球技でも、同じトーナメント表に名を連ねた同列扱いであっても必ずしも実力伯仲ではないのは現実でもよくあることです。
本シリーズで行われているのは異種格闘技戦で、なおかつテレビ的な興行の意味合いも含む大会なので差は開いて当然です。
蓋を開けて見れば、決定的な実力差があって万に一つの番狂わせも有り得ないほどの対戦カードだって組まれてしまいます。
しかし、それはレフェリーが止めた後の結果論にすぎず、ゴングが鳴る前までは勝敗が全く予想できないのが本シリーズの凄い所です。
いえ、もっと言えば試合が進行中の最後の一コマを見るまでは真逆の勝者を想像している事だってありました。
格闘論理の説得力と迫力あるアクション作画のなせる業です。
しかも、この9巻ではその意外性に拍車がかかった感があります。
[作品内容]に書かれた通りベスト8が出そろうのは裏を返すと全選手が最低でも1戦ずつ披露し終わっているわけで、読む側は今までさんざん予想外の逆転劇を見せられているので、ある種の疑心暗鬼にかかっています。
予定調和からかけ離れた真剣勝負の熱さは是非お勧めです。
それこそ熱すぎて、トーナメントの組が違うので主人公がほぼ飲茶と化しているのを忘れてしまうくらいです。

※このレビューは同単行本がDLsiteにて2016年9月9日に発売された際に掲載されたレビューと同文です。

バーチャルな黒ギャルにお勧めされて購入しました。
この3巻では主演映画の話が舞い込む話が前半を占めています。
確かに、この主人公を見たら本格アクション映画が良く似合うと思うのは納得です。
しかし、AV寸前の着エロなら経験豊富でも、演技となるとズブの素人に等しい彼女がボロを出すのは当然の成り行きです。
彼女自身の申し訳なさはリアルな重圧が伝わってくると同時に、周囲の反応も心理描写に凝っています。
映画に限らずドラマでも主役級が複数人居た場合、その演技力格差が否応なく目立ってしまうもので、当人らにその自覚があってもおかしくありません。
一方で、主人公は芝居以外にも格闘面でも大きな敵と出会い、熱いバトルが炸裂するのは流石お色気の皮を被った格闘漫画です。
しかも、女同士が一糸まとわぬ姿で戦うもんだから、真剣勝負なのに目のやり場に困るエロさがムンムンでした。

後半は主人公が前巻からユニットを組んでいる大食い系ロリータアイドルにスポットが当たります。
彼女の生き様と並行する形で、フードファイトと言う競技に対する哲学が語られ、勝敗が読めない熱い戦いが繰り広げられます。
そして、最後の最後に開示された必勝の秘策は奇想天外すぎて笑うしかなかったものの、良くも悪くも本作らしくて最高に輝いていました。

※このレビューは同単行本がDLsiteにて2018年8月18日に発売された際に掲載されたレビューと同文です。

バーチャルな黒ギャルにお勧めされて購入しました。
ついに作品側のジャンルタグも覚悟を決め始めたと言ってもいいかも知れません。
前6巻までには付いていた「芸能人/アイドル/モデル」が無くなっているのです。
[作品内容]にも書いてある通り、もう最初から最後までリングだけ、最大限離れてもリングサイドまでと言う完全な格闘漫画です。
しかし、間違ってもマンネリを意味する構造ではありません。
格闘描写が濃厚すぎてそれだけで十二分に魅せる熱さに達しているのです。
ひとえに出場選手ひとりひとりの個性のなせる業です。
武術/体格/国籍/性格/職業どれを取っても異なる女がマッチメイクされることで、予想もつかない化学反応が錬成されます。
例えば、サンプルの1は空手VSレスリングで身長差15cm、2は沖縄空手VSムエタイで身長差20cm弱、3はプロレスVS柔術で40cm弱です。
公開されたページだけでも熱さが伝わりつつ、勝敗の行方が見えかけているのも有ります。
体格有利の原則を披露した矢先に、それを覆す意外性は流石でありつつ、格闘知識の重厚さが試合結果に説得力を与えています。
陳腐な常套句を承知で「格闘好きなら読まなきゃ損」ってやつです。

※このレビューは同単行本がDLsiteにて2018年1月29日に発売された際に掲載されたレビューと同文です。

バーチャルな黒ギャルにお勧めされて購入しました。
ついにこの巻では「女だらけの格闘技大会」がスタートします。
キャットファイトなんて生易しいものではなく、真の格闘哲学で構成された殴打と血が飛び交うガチバトルで、男心が熱くたぎること間違いなしです。
もっとも、巻の配分としては過半数にも届かず、[作品内容]にも記載の通りその前にいくつかのサイドストーリーが紡がれます。
って言うか、作品の中身が攻めてるのはともかく、紹介文まで攻めなくてもよくない?(誉め言葉)
ちなみに[作品内容]には「ゲス不倫」と書いてありますが、作中ではキャラデザが似てるだけで明言してません。
本シリーズの面白いのはそんな感じでTVで見覚えのあるキャラクターが散見できる所で、この巻ではゲスの他にも48人単位のアイドルグループのセンターがピックアップされます。
個人的にその話が一番笑い、一番興奮しました。
だって、さも当然かのように芸能界の闇を通過し、おまけに善人のフリしてNTRを決め込む悪女っぷりとは裏腹に、たまったストレスを女同士の生々しいプレイにぶつけ、遠慮なく雌の部分をさらけ出すトロけた顔は男女のそれとは別次元のエロさでした。

※このレビューは同単行本がDLsiteにて2017年1月10日に発売された際に掲載されたレビューと同文です。

バーチャルな黒ギャルにお勧めされて購入しました。
相変わらず1冊の中でストーリーが激動しすぎて頭がパニックになりそうです。
これで単話のオムニバス形式ならまだわかるのですが、ちゃんと一本の物語として繋がった流れに乗っているので構成力に感服するばかりです。
まずサンプルのページに出ている範囲だけでも、主人公はユニットメンバーとガチレズ化してしまっている状況に悩み、事務所の先輩が心身ともに痛めつけられた仇を討ち、日本刀使いの刺客に襲われて剣道三倍段の格言を身をもって思い知ります。
はい、自分で書いてて、この三段階がどうやったら一連のストーリーとして繋がるのか改めて不思議になってきました。
でも、しっかり互いが互いの伏線として機能し、同時に本作の真骨頂である「エロとアイドルと格闘」を見事に組み込んでいるのは脱帽です。
しかも、上記した話で全部ではなく、むしろ他にまだ重要な要素がこの巻には内包されています。
これ以後の巻で幕を開ける大河の源流が少なくないウエイトを占め、ヤバい匂いをプンプン漂わせているのです。

※このレビューは同単行本がDLsiteにて2019年2月18日に発売された際に掲載されたレビューと同文です。

バーチャルな黒ギャルにお勧めされて購入しました。
女性用淫具の話を一応は全年齢向けでこうも大っぴらにやるとは流石の肝の座り方です。
しかも、初々しい新人が入って来たかと思ったら結局オチはエロに持って行くなんて首尾一貫を褒めればいいのか、それとも難敵なコースでもグリーンに必ず乗せるプロゴルファーのようなシナリオ力に感心すればいいのか、とにかく凄すぎて笑い転げました。
それはさておき、格闘は真剣です。
前巻に引き続き体格も武術も全く違う女同士の格闘論理のぶつかり合いは熱さで目が離せません。
その真剣さはパンチやキックの軌道だけではなく、それがヒットした時の顔にも表れています。
可愛い女の子だから、テレビの企画だから、そんな憂慮は一切捨て置いた強打に歪む顔が否応なくバトルを熱くさせています。
おまけに、その熱戦だから実質以上に長く感じるけど、まだ予選すら終わりきっていないと言う事実に、続刊が待ち遠しいです。

※このレビューは同単行本がDLsiteにて2015年11月1日に発売された際に掲載されたレビューと同文です。

バーチャルな黒ギャルにお勧めされて購入しました。
一冊の単行本とは思えないほど濃厚に内容が詰まっています。
この2巻ではまずユニットを組む所から始まり、上昇気流に乗ったかと思いきや、芸能界の闇に引きずり込まれます。
そこで本作の真骨頂「視覚的なエロさ」「熱く真剣な格闘描写」「予測不能なトンデモ展開」の三本柱が次から次へと畳みかけてきます。
特に、欧州力士との大一番は真正の格闘漫画かと見紛うほどの迫真の躍動感が弾け飛び、武術哲学に燃え上がりつつの、豊満なおっぱいが宙を舞う、目まぐるしさは折り紙付きです。
そして、この顔のキャラにアンビリバボーって言わせちゃダメでしょ、ギリギリだよ。
しかも、これでまだ序盤、前述の通りの密度の濃さが恐ろしいです。
他にも、売れたからこその葛藤や女の体由来の悩みなどを心に刺さる内容が続き、上手くオチがついて締まる抜け目なさは流石としか言いようがありませんでした。

我ながら意地の悪い重箱の隅を承知で言うのですが、逆なんですよね。
挿絵は見ての通り向かって左が金髪貧乳で、右が青髪巨乳です。
これが音声だと左が青髪巨乳で、右が金髪貧乳なので一瞬混乱をしたものの、慣れれば大したことありません。

「婆さんや飯はまだかの?」「お爺さんさっき食べたばかりでしょ」を連想しました。
いや、爺さんも婆さんも全く出てきませんよ。
ただ、このギャルさっきHしたばっかりなのに間髪入れずにすぐにまたHを要求してくるのです。さっき食べたでしょ。

もちろん、ギャルは2人とも認知症なのではなく、ただひたすらに主人公を好きで、ただ単純にHしたいだけです。
この淫乱さは純粋にエロく、股間を鷲掴みにされている感覚です。
しかし、その掴まれた手を振りほどくかのようにじらすのが本作の妙味となっています。

ただでさえ早く食べたくて涎を垂らしているのに余計に飢餓感を煽り、お待ちかねのヤりまくりを決めるTrack6&7は大満足のエロさでした。

キリンさんはキリンらしい高低差を際立てた構図にフェチを掻き立てられました。
巨大娘を足元から見上げる視点によってスカートの中を覗き見るプレミア感やら、突き出たおっぱいの存在感やら眼福でした。
しかし、そんな悠長な事を言っている場合ではありません。
彼女はその巨躯に物を言わせた恐ろしさを覗かせる瞬間があります。
一見すると優しそうであるものの、巨大かつ豊満な体で少年を圧迫し、ストッキング越しの太腿や胸の谷間に体ごと挟まれる弾力地獄は嬉しさと苦しさが共存した攻めでした。
しかも、あまりにも体格差がありすぎるせいで文字通り食べられるような口淫に加え、デリケートゾーンの締め付けを全身で味わう没入感が最高でした。

トドとセイウチは海獣らしい豊潤さを際立てたスキンシップが濃厚なエロさでした。
挨拶がわりのキスですらビチャビチャのジュルジュルで溺れそうな威力を持ち、ウブな少年を興奮させるには充分です。
押し潰されそうな体格差がそこに混合しているわけで、当たり前のように体ごと乳間に挟まれ、胸で少年を保持するノーハンド吸引なんて朝飯前です。
そして、最たるものは肉量に裏打ちされた圧迫です。
巨体で巨乳で腹肉で少年にのしかかり、その弾力に埋もれさせる攻撃は女子の柔らかさと汁っ気が一気に襲い来る高度な調教技でした。

ヤクに至っては〇〇らしいって言うかシンプルに巨人です。
あまりにもデカすぎて正座していても一軒家ほどの高さがあるし、四つん這いになってくれてもまだ見上げざるを得ないので、どこまで行っても巨人らしさが強調されっぱなしです。
これはすなわち、おっぱいは少年に対して片方ですら持て余す超乳サイズと言う相対値になるわけで、それだけで充分なエロさです。
でも、彼女の真の恐ろしさは少年を乳搾り道具くらいにしか思っていないかのような扱いであり、内臓的な意味合いでおっぱいを全身に感じられる感覚は稀に見るシチュエーションでした。