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「比翼連理の致命傷」 へのレビュー

    • 2020年03月25日
      シナリオを書かれた方のお名前は存じ上げていたのですがこの作品で初めて聞くこととなりました。評判通り、絶望的なシナリオが本当にお上手だと思います。
      とにかく聞いてほしい、それに尽きます。このお値段で1時間49分という大ボリュームですが、シナリオのおかげがあっという間に時間が過ぎ去っていってしまったように感じました。登場人物のだれ一人として悪いことをしていないのに、ヒロインも縁くんも救われないのかと思うと聞き終わったあとに衝撃でほかのことが手に尽きませんでした。
      序盤にきわどいようなことをされるのですがけして直接的ではなく間接的でけして無理やりではありません。縁くんは許されるまで、許されても自ら触れようとすることに積極的ではなかったです。
      なんでもするから自分をそばにおいてほしいと縋って当然断られてしまうのですが、そこの必死な演技がきいていて興奮してしまいました。そこからじわじわとヒロインの気持ちが縁くんによっていき、心を許していくのがけして無理がなく(ヒロインの環境を考えたら縋ってしまいたくなるよなあと思いました)私もひたすら優しくしてくれる縁くんに癒されていました。
      甘やかされて大事にされて、ヒロインは縁くんがいないとダメになってしまうのですが聞いていて彼がいなければなにもかもどうでも良くなってしまうという気持ちに感情移入してしまいました。行為においてもひたすら甘やかされ大事に気持ちよくしてもらうものしかないので余計にそうです。
      途中でどうして縁くんがこんなにも執着するのかの本当のきっかけをなんとなくわかるような示唆が入り(その後本人の口からも改めて説明してくれます)こうやってずっと二人で一緒にいられたらどれだけよかったんだろうと思います。
      考えると最初からどうなろうと救われることはなかったんだなあと思うと、一緒に死ねたほうが救われたのではないかと思ってしまいます。

      9人が役に立ったと答えています

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