舉報鑒賞（資料輸入）

全ての作品世界が繋がっているシリーズの四つの後日談が詰め込まれた、豪華な逸品です。

妻子持ちの変態へと華麗なる進化を遂げた凍時さん編では、西条夫婦の元にやってきた招かざれる客によって、一波乱起こります。
ヒロインが加賀兄弟に襲われかけて下半身を触られたり、その光景を目撃した凍時さんが怒り狂い、彼らに制裁を加える場面があります。
最愛の妻になら何をされても快感にしかならない姿を晒しつつも、彼女との決まり事を守ろうとする様子は健気でした。
事件を思わせる前半とは逆に、後半は静謐な内容でした。
ヒロインは凍時さんを憎み怨んでいたけれど、いつのまにか惹かれ、愛していたのもまぎれもない事実でした。
監禁婚は、凍時さんそのものだと思います。
家族の愛情を知らずに育った男性が、間違った形ではあったけれど愛した女性と結ばれ、彼女と一人息子を全身全霊で守り、ひたむきな愛に生きた一代記でした。

手術を控えた光君は、その事以外にも自分ではどうすることのできない悩みを抱え、彼と共に生きる事を決めたヒロインは光君を献身的に支えます。
お互いを思いやる二人の絆の強さが、溢れんばかりでした。

シリーズの良心的存在の一真君は、ずっとヒロインといちゃいちゃしていました。
彼女に夢中で、独占欲の塊でした。
総司兄さんは、絶対メインとしてもいける人材だと思いますので、ヒロイン妹とのスピンオフ作品が欲しいです。

山那先生の変態度は、前作より強化されていました。
あんな格好の教え子に、こんな事やそんな事までしていました。
ヒロインから歩み寄ろうとする描写があったり、二人の仲は前より進んでいて、新しい人生を生きていけると思える安心感がありました。

どのペアも一緒にいるだけで幸せを噛みしめている、ファン必須の作品集です。