マーダーさんの作品は、『裸執事』過去編を含めすべてプレイ済みです。
どの作品も大変楽しめたので本作も制作発表の時点から期待していました。
しかし、結果として私には合いませんでした。
「期待されたい」「期待されたくない」「官僚の息子」「元陸上選手」といった設定を見て、そこから生まれるドラマに期待していましたが、本編ではほぼ掘り下げがありません。
本編開始前からアプリ上でやり取りをし、お互いに好感を抱いていたことは作中でも補足されています。
それを踏まえても、惹かれ合っていく過程や恋愛描写が不足しているように感じました。
キャラクターの厚みや内面が十分に伝わってこないまま物語が終わってしまうため、愛着を抱くところまで至りませんでした。
SNSでは声や声優さんを絶賛する意見を多く見かけましたが、私はお二人の声優さんに特別な思い入れがあるわけではないため、特別エロいとも萌えるとも感じませんでした。
本来であれば、喘ぎ声が賑やかなタイプの受けキャラクターは好みです。
しかし、本作の受けに関してはくどく感じてしまい、私には全くエロくなかったです。
また、主人公についても、前作の二人と比べると人間味が薄く感じられました。
受けに都合の良い存在、という印象を受けてしまったのも正直なところです。
一方で、音楽やUIは素晴らしかったです。
Hシーンのギミックや細かなこだわりも感じられ、その点については素直に拍手を送りたいと思いました。
残念な点を一つ、私は配信開始後すぐに「がるまに」で購入しましたが、発売から数日後に配信先ごとに異なるおまけコンテンツが追加されました。
サントラが付くのであれば、最初から別の配信先で購入していたのに、と少しもやっとした気持ちになりました。
マーダーさんの作品は、感情や情緒を揺さぶるシナリオや、キャラクターの複雑さの中にある人間臭さや愛おしさが魅力だと思っています。
今後の作品にも期待しています。