まず最初に言っておくが、私はヘテロの男性である。普段からDLsiteでは男性向けの物しか購入することはなく、BLに関しても「不快感を抱かない」程度であって別段好んで鑑賞するわけではない。VRC利用者ではあるが。
…そんなノンケ野郎が書くBL書籍レビューに信憑性があるのかと疑問に思われるのは重々承知の上で、書かせて頂きたい。
まず、この話はかなりリアル志向である。VRChatという世界に触れたことのない人にはなかなか理解出来ないかもしれないが、精神的ヘテロの状態で男同士が引かれ会うことは、この世界では十分ありえることなのだ。
すなわち、この本の二人は「実在する」のである。実際私の周りにもオフで密会するVR男性カップルは何組もいる。肉体関係云々は置いておいて、この物語の二人は決してあり得ないキャラクターではないのだ。
所謂ナマモノが一部の人には敬遠されるのは私でも知っているが、特定の人物ではないので安心だ。合法的に背徳感を味わうことができる。
次に特筆すべきは「ギャップによるエロさ」だ。
物語前半、二人の出会いが描かれているシーンがあるのだが、幻想的な世界に二人の美少女が佇む様は非常に可愛らしく、神聖だ。しかしそこから後半、中身の男二人の濃密な絡み合いへ移ると、作品の空気そのものが一気に「いやらしく」なる。
それまで美しかった美少女の絡みが、本番が始まることで前戯と化すのである。それだけ男体での絡みがエロいということだ。こんな可愛い顔(表紙参照)してんのに。
最後になるが、後書きにも綴られている通り、この本に登場する場所の殆どはVRChat内にモデルないし実物が存在している。VRChatという名前のゲームではあるが、実はVR機器が無くても遊べるため、パソコンさえ持っていれば聖地巡礼が可能となっている。皆様も是非この本を手に取り、バーチャルな世界で彼らの性活に思いを馳せてみてはいかがだろうか。