「【絵本】顔無し騎士アルカレス【再修正版】」のレビュー一覧
2021年10月23日
この作品は、心優しいエルフの女王を守るべく戦った騎士アルカレスのストーリーを描いた、古都デュナルベルグの絵本です。
憧憬の感情は必ずしも深い理解を意味しないように、アルカレスは王女の意見に寄り添うというよりも、王女を守ろうとした男だったようです。そんなアルカレスは王女の笑顔のために戦争の根絶を決意したのですが、というのがサンプル画像の範囲です。
この絵本の表紙について語りますと、黒騎士の意匠が非常に禍々しいことがわかります。赤い布もよく見ると色の濃さが違う部分がある気がしますし、
鎧の色もなんだかところどころ黒よりも赤っぽいような・・・?そして鋭い歯が並ぶ口。鋭い指先。なんと恐ろしい姿なのでしょう。
この作品を読み通して、特に印象的だったのは、色です。この作品は、色が付けられる部分がはっきりしているがために、その印象がくっきりと残ります。そして最後の一ページが、もう、文章も相まって気持ちのやり場がどうしようもないのです。果たしてアルカレスの参加した戦争は、どのような原因だったのでしょうか。作中で暗示されてはいますが、その通りだとすると辛いです。
物語の傾向としては、重く暗い話であるかと思います。
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