双樹さんのレビュー一覧

単作もすべて持ってるのですが、描き下ろしアリって書かれてたら読んでみたくなるのが人の性ですね。

ただ描き下ろしでないところも読むの久しぶりだったので覚えてなかったことが多くて、結果、どこが描き下ろしかわからんという…。

まあ面白かったからよしとしましょう。一気読みも出来たし。
改めて読むと、2人の間、結構色々ありました。割と早めにくっついて、それ以降どんなだったかあやふやだったんですが。世界観が繋がってる別作「ブラック企業」の方も、これで読み直したらより楽しめそうです。

飼い主(攻め)の出張で一人寝が続く密さん(受け)。

日々のお仕事や夢にまで影響が出てきて戸惑っている間に、お客さんから受け取りNGの個人連絡先を渡されて…というお話です。
冒頭、攻め意外の人に蜜さんが…ってところは一緒にドキドキしました。夢オチだったけど伏線にもなっていて、焦燥感と共にどんどんお話に引き込まれていきました。

連絡先渡した相手となんかあるの?!って思ったら、そうではなく別の人との絡みでした。そう、攻め以外との絡みがあります。しかも攻め主導でのNTRシチュエーション。

NTRシチュの絡みも何だか切なくてよかったですし、攻めとのお清めの時に蜜さんが身につけていたバンドも拘束具になって盛り上げに一役買っていて、他にも密さんの育ってきた環境が垣間見えたりと、多方面で楽しめました。

モブって言葉を普通に使うようになって久しいですが、まさかそのまま名前になったキャラが出てくるとは!

覚えやすいけれども。
美形X平凡というお話はこれまでたくさん読みましたが、ありそうでなかったなぁ。

モブさんはその名の通り影が薄いのが特徴のキャラクターで、容姿も学校の成績も中の中(成績はがんばって中の上)

お相手の攻めは宰相の子息で容姿端麗、成績優秀、生真面目。攻めが惚れてモブさんを身体から籠絡するお話です。

モブさんの天然おっとりな性格に攻めが癒されつつ好きになり、自身の信奉者から取り上げ…入手した睡眠薬入りの飴をプレゼントして、寝ているうちに開発していきます。
(普通に書いてますが、考えるとヤバめな感じです。でも、元々ここの世界、男性だけのBL恋愛ゲームで、性にオープンすぎる世界設定なので、なんでもありなのです。)

モブさんは異世界転生組で、この設定に恐れ慄きつつも、自分はモブで関わることは無いと考えています。あばたもえくぼではありませんが、攻めにとって、モブさんはとても可愛く魅力的です。

元々マンガの大ファンです。1巻読んだ時はそうでもなかったのですが、2巻の表紙絵が刺さり、しばらく表紙眺めてました。カップルもお話の展開も2巻の方が好きでした。

マンガは1巻と2巻でメインCPが変わります。この音声作品もディスク1と2が入っていて、それぞれ1巻と2巻の内容でした。

当然2巻の方により期待してたんですが、音声で聴くとなんか1巻でピンと来なかったところがすんなり入ってきて音声ならではの良さを感じました。

逆に読み込みすぎてイメージ固まってた2巻の方は端々でちょっとしたギャップを感じました。いたしてる時攻めも喘いでるのとか…

全般的には作品の理解が深まってよかったなと思います。

最初に見た時からなんでひらがな?って思ってはいたのですが、あ、海辺のリゾート(洋風)でなくて、日本家屋の温泉旅館(和風)だからか!とこの前やっと気付きました(にぶい)

今回は攻めの元同業のおじさまが登場し、縄術を披露。
密さん(受け)は薬を盛られた末、縄をかけられ、味見されかけますが、飼い主(攻め)に助けを求めてなんとか難を逃れました。

途中までは、密さんの可愛いところが見られて、自分への愛(依存)も感じられた攻めの一人勝ちの感が強かったですが、おじさまも別の猫を飼っていて、よその猫(密さん)を当て馬に楽しんでたっぽいというオチがあるので、イーブンかもしれません。

それにしても浴衣に縄は絶妙です。

前回、攻めからの告白で終わってその続きです。

すぐに付き合う、てなるかと思いましたがそうはならず。
攻めは、「受けがそう遠くない将来自分のことを好きになると思うから、それまでこのままの関係で過ごす」という姿勢。

それに受けがモヤモヤしている時点で、気持ちは押して知るべしってな感じですが、攻めの見かけの姿勢も年下故の強がりの部分もあったようで、2人が向き合って気持ちを伝え合うまで日常の上でアレコレありました。

前回に比べるとストーリーが前面に出た分、作品タイトルの2コマは少しペースが崩れてた印象でしたが、それでもテンポ良く、さくさく読み進められました。

さらに、前回もありましたが、メインCP2人によるパロディも、色々なバリエーションがあり、2コマの小気味の良さがいい仕事してる仕上がりでした。

美味しい食事を一緒に食べるだけでお金もらえるなんてラッキー、と軽ーい気持ちでパパ活している男子高校生。
のほほんとしていて危機感はゼロです。

お寿司をご馳走してもらって気持ちよくなった帰り道。よくしてもらっているお礼の気持ちを伝えたいというノリで発した言葉。それに甘えるという体でお願いされ、一緒にラブホに行くことに。

あとはまあ、雰囲気に呑まれてアレよアレよという間に最後までガッツリいたします。

チョロすぎて心配になるレベルですが、新しい扉を開けさせた攻めが責任持って面倒見るなら…せめて自立出来そうってところまでは、ほんと面倒見てあげてほしい。でないと、なんか事案に巻き込まれそう。

話ズレましたが、要は、受けには放っておけない可愛さがあるということです!

自分でタイトル書いておいてなんですが、わざわざ親友とか恋人とか名前つけなくてもお互いがかけがえのない相手だと思っていたらそれでいていいんじゃないかなーと思います。

ただ名前をつけた方が周りには説明がしやすいし、言葉にしていないけどそこに確かにあったと感じてたものも、気持ちが揺れて信じられなくなこともあります。

人は信じたいものを信じるので恋人と呼ばない関係ならそれは恋人はいないということで、なら告白してもいいよね、となるわけです。

周りから聞かれて口から出した言葉で、自分たち自身の気持ちを縛って遠回りしてしまった2人が、本当の意味で向き合うお話。2人が自分達の関係を見直す勇気が持てて本当によかった。

不憫受けです。

昔あった嫌なことやひどい出来事を思い出して、今降りかかっている難事を必死に受け流そうとしていて、逃げ道が現実逃避だけってところがなんとも不憫でした。

要領が悪くて、外からはよくいえばおっとり、悪くいえばもたついて見える一方、とても素直というか従順で、相手の言われるがままに振る舞おうとするところが、とても可愛く見えます。

でも内心では自分のことも周囲の状況も冷静に見ていて、それが全部諦めてしまっているから…ってとこらへんが、なんとも複雑でいろいろな気持ちが喚起されて、救われてほしいなぁと思わされました。

ここまで攻めが全く登場しませんでしたが、大丈夫です。ちゃんと出てきますし、(受けとの)出会いはアレでしたが、思いは一途で、受けにもちゃんと伝わります(なので救済アリって感じの終わり方)。そして絡みも激しめにタップリあります。

画面を潔く上下2コマに割って、上が起承、下が転結って感じで1ページに(だいたい)収まってます。

これって考えてみると結構凄いことかなと。

上のコマも下のコマも絵が見にくくない良い塩梅でセリフが書かれていて、セリフ自体も2人の掛け合いを混同することなく読み取れる絶妙な配置と文字数になっていて、場面もストーリーも分かり易かったです。

最初読んだ時は、上のようなことはぜーんぜん考えず、2人の掛け合いテンポがあっていいなー、好きだなー、くらいの感想でしたが、改めて2コマに注目して読んだら上のような感想になりました。

センスとテクニックが発揮されてる…気がします!