娼囚令嬢

■□■ストーリー■□■
主人公が海外の商談先から帰国すると普段は多忙でほとんど顔をあわせることがない
父親からの急な呼び出し話を聞いてみると、自分が不在の間に勝手に縁談をまとめてきた。
しかも相手は国内でも有数の古い歴史を持つ貴族の家の生まれらしいが
現在は没落して我が家が借金の肩代わりをしているとのことだった。

さらに驚くことに、既にこの屋敷に先方のお嬢さんが来ている。
さすがに反論しようとするが、それをさえぎるように父親が扉に向って声をかけ、女の子を部屋に招き入れてしまう。
そのまま父親の勝手な解釈で話が進み何も言えぬままその日の夜を迎えた。
疲れ果て部屋のベッドに横になっているとふいに扉がノックされ応対してみると昼間紹介された女の子が立っていた。
急に自分の部屋に押し掛けてきた理由はなんなのかやはり婚約など
なかったことにしてほしいとでもいう気なんだろうかと思っていると

「あ、あの……夜分遅く、ごめんなさい。その……わ、私を抱いてくださいませんか?」

急に女の子からの提案に面食らってしまう主人公しかし所詮、主人公も男である。結局そのまま勢いで体を重ねてしまう。

その翌日、父に呼び出され昨晩の彼女のことを聞かれ戸惑う主人公どうやら昨日の出来事は父親の差し金だったらしい。
しかも父親は彼女との間に早く子供を作るように厳命する。

（……いいさ。親父が彼女を孕ませろというならお望み通りにしてやる。でも思い通りになぞ、なってやるものか。）

その後、部屋を退席し廊下を歩く主人公の背中はすこぶる楽しそうに見えた。

■□■キャラクター紹介■□■
◆ヴィクトル・バリエール
本作の主人公。国でも有数の商家であるバリエール家の長男(ただし妾腹)で
若くして父の仕事を手伝い功績を上げている将来有望な商人。
外国での商談をまとめて帰国してみると急遽父親が決めた許婚と婚約するハメになってしまう。
自身は身勝手な父親に霹靂しておりいつか失脚させてやろうと画策するなど若いながら野望に満ちた人物。
普段は温暖な好青年だが、時には粗暴な一面を覗かせることもある。

◆アニエス・ド・ジュノー
身　長：160㎝
BWH：87・56・83

自分の父親の借金のかたに、主人公の許婚として屋敷に連れてこられた本作のヒロイン。
本人も実家の経済状況を知っているので自分1人の犠牲で融資が受けられるのであれば自ら犠牲になっても……という覚悟がある。
体つきは同年代の女性と比べるとかなりグラマラスだが、本人は太っていると思っている節があり
プロポーションのことをいわれると何か勘違いしているようで急に不機嫌になる。
また普段は大人しく目鼻立ちの整った顔つきのため実年齢よりも年上に見られ、
初対面の相手に少しキツイ印象を与えてしまうことが本人の悩み。

◆エルザ・バリエール
身　長：145㎝
BWH：72・55・77

主人公の腹違いの妹でこちらは本妻の娘。
父親・兄と違って商売をする気はまったくなく有り余る金を消費し遊び惚けている。
そんな彼女を父親は見放しており、小遣いを与えるだけで使用人に任せ殆ど関わろうとしない。
しかし普段の彼女は演技であり本来は父親の暗黒面を色濃く受け継いだ残忍で冷酷な性格の持ち主だが
見た目は可愛らしい世間知らずのお嬢様というイメージからそこそこ社交界では人気がある。
今回の婚姻騒動では、面白いからといって主人公に加担することにしかもどこから仕入れてきたのか、
淫具や怪しげな薬などを主人公に与えたりとかなり性質の悪い関わりを持ってくる。

◆シャルル・バリエール
非合法スレスレの強引なやり方でバリエール家を国でも有数の商家に引き上げたヴィクトルとエルザの父親。
やり手の商人だが、かなり自分勝手な性格で自分の子供たちも商売の道具程度にしか思っていない。
無数の富を得た現在は、貴族号の授与に熱心で領地経営失敗により疲弊していた名門貴族ジュノー家を乗っ取ろうと画策している。