天忌さんのレビュー一覧

詳細は後に回すとして…オススメです。
今作も最初からフルスロットルのため、どのトラックもメインディッシュになり得るパワーを持っています。
ただそのフルスロットルを実現するために生じたデメリットもあるのですが、今作はシリーズに新しい風を吹かせようと工夫を凝らした内容だと思うのでそこまで気にすることではないのかなと思います。
そしてなんといっても声優の麦咲輪紫葵(むぎさわちな)さんの演技が素晴らしいです。7でも書きましたがとても丁寧で、このシリーズに求められる無表情感とそれが限界を超えて乱れる表現の100点満点を叩き出している、と個人的には思います。是非じっくりと聴いてほしいです。
つまりは…オススメです。

さて、少し詳細なことを含めて書くと
今作の実験体はHCMに管理されてから3年以上が経過した個体です。過去作は長くて250時間くらいなのでダントツです。
それが何なのかというとそれだけ管理が深く強くなっているということで、なんと廃人レベルの1000倍までの負荷に耐えることができると。
オマケに管理されている3年以上の間に既に実験を繰り返し体験した個体なので、最初から体の感度はバグっています。さらに人格のバックアップまで用意してあるので、仮に精神が壊れても問題ないときました。
つまり今作では従来より遥かに頑丈だけど遥かに感じやすい実験体を、壊れても問題ないため容赦なくぶっ壊す内容の実験を3つ行います。良いですね。

先述のデメリットの話ですが、最初から実験体が開発済みのためまっさらな状態から徐々に高めていく要素はありません。さらに全トラックで実験体を破壊→バックアップで復活のため、従来の壊れるギリギリで保護してあげて…最終的にもう無理だし壊しちゃう、の流れがありません。そういった部分が好きな方は少し残念に感じるかもなと思いました。

次があればいよいよ二桁10作目。大台到達を楽しみに待っています。

前作から約2年が経過しての待望の新作。
首を長ーーくして待っていました。

作品内容の欄にも記載されているように、今作は実験1からフルスロットルといった内容です。
簡単に言うと過去作の実験2で行われるレベルの苛烈な責めを1からやってしまっています。
するとどうなるのか。既に実験1で苛烈な責めを受けた後の実験体が、苛烈な責めの実験2とぶっ壊しちゃう実験3を受けるのです。つまりもう全編を通して実験体はぐちゃぐちゃです。
実験2の初めで既に触れられるだけで絶頂し、3に至っては触れられていない状態でも反射的に絶頂するほど壊れています。
それを想像して少しでも口角が上がるのを感じた方は購入して後悔はしないと思います。

もう少し真面目に今作のイイネ!なポイントを述べるなら、今作のシナリオについて。実験中の実験体の身体の反応はもちろん、どんな姿勢で責めを受けているのか、周囲がいまどんな状態なのかといった、状況描写が秀逸なシナリオだなと感じました。
その丁寧なシナリオを声優さんがまた丁寧に、淡々とした喋りだったり、言葉の詰まらせ方だったりといった要素で立体的に浮かび上がらせてくださっているので、聴いている側としては作品内の情景を想像するのが非常に容易です。
シリーズ全てにそういった楽しみ方ができますが、今作は特に一段と読んで、聴いて、思い浮かべて味わう作品になっているなと思います。オススメです。

遂にやってくれました【快楽パルス】を用いた実験。
要するに物理的な刺激によって快楽を生み出して絶頂させるのではなく、快楽そのものを電流として撃ち込んで絶頂させるというもの。
作品内にも実際にありますが、1絶頂分の快楽を、1ミリも性感帯などではない手に撃ち込んで絶頂させる等ができる代物。随所で散見されて面白いなーと思っていましたが大好きなこのシリーズで組み込まれたのは嬉しい限りです。
その他で言うと全体を通して、シリーズの他作品と比べて実験体が反抗的(とはいえ当然感情は表に出ないので淡々とした感情説明でしか表れませんが)で、途中までかなり抗おうと助かろうと足掻き続けて、最終的にああして価値も意味もなく……というのが凄くゾクゾクしました。

本作のシナリオ以外でもう一点。声優さんの演技は個性や解釈で様々な表現の違いが出るので決して他との優劣というわけではありませんが、シリーズの中でも特に淡々と、無表情にという感じが強めで、作品のテーマにカチッとハマっていたと思います。

遅めのクリスマスプレゼントか早めのお年玉か福袋か、1年の最後に最高のシリーズの作品がまたひとつ増えました。オススメです。

待ってましたシリーズ第6作。

まず初見の方へ。
説明欄にも概要は書いてあるのですが、簡単に言うと
感情は残したまま封じ込まれ、発言も行動も完全にマシンに制御された実験体の少女に、様々な手段を用いて実験を施して体の反応や経過を観察する、そんな作品です。
その反応や経過は、その時の実験体の感情及び精神状態も交えて事細かに、マシンが実験体本人の口を使って説明してくれます。
概要やサンプルを見聞きして少しでも感性に引っかかるものがあったならばオススメです。非常に。
一作で実験体一人(使い潰す)完結型なので、シリーズどこから入っても問題ありません。設定と大まかな流れは全作共通ですが、実験の内容の違いや、細かなところではシナリオの拘りポイントや声優さんの表現の違いを存分に楽しめます。オススメです。非常に。

次に過去作品を購入している方へ。
期待通りしっかり進化し続けています。
今作はいままでの中で最も実験体を『使っている』感が強く出ているように感じられました。ゾクゾクします。
従来の快楽刺激を外部から与えて…ではなく、寄生生物の指令一つで噴乳させたり絶頂させたり……。
特にパート3の初めで、『ちょっとしたアクシデントのせいで遠くの人に実験が見えにくくなっちゃったから、性交の様子を擬音を交えて説明しますよ、そのために私はダメになるんだけど、アクシデントのお詫びも兼ねて寄生生物を脳に接続させますね』というような発言があるわけですが、ゾックゾクします。まだ実験前なのにそこの威力がすごい。
実験が見えなくなったから、じゃなく『一部の人に見えにくくなったから』。本来は脳に接続するつもりは無かったけど『お詫びついでに』。しかもそれで得られるのが「ズチュ、ズボッ」のような幼稚とも取れるオノマトペ。もうゾッ(ry
あと新しい『イケマセン連呼』がありますが、イキマシタもあります。大丈夫です。

ゲーム部分はストレス少なくサクサク進めます。
敵を倒してレベル上げ、スキルポイント割り振りで能力上げ、稼いだお金で装備やアイテムを充実させ……という誰しもが親しみのあるであろうシステムで、シンプルに楽しめます。

Hシーンはシーン数も差分も豊富で、ただシーンが見られるだけではなく、それ自体が主人公の能力アップや場合によってはストーリー進行に関わってくるなど憎い仕様。
さらにメインメニューのシーン回想から発生のヒントが見られるので回収も難しくありません。クリア後なら未発生シーンの全開放もできます。
妊娠、出産、催眠、肉体改造など、ややノーマルからは外れ気味のシーンもありますが、どれもソフトなもの(だと思う)ので余程苦手な人でなければ大丈夫、というより楽しめるのではないかとすら思います。開け新性癖の扉。

こちらのサークルのゲームはこの作品が初めてなのですが、過去作も手に取りたいと思わせてくれる内容でした。満足です。

ただ主人公に自分で名前をつけると急に『ウチの子』感が強くなって、負けさせたくない気持ちが出てくるのが難点ですね、揺れる揺れるシーン回収欲との天秤……

今回の作品は過去のシリーズ作品に比べ、展開や丁寧で仔細な描写で唸らせてくるというより、所謂抜き音声の面が強く出ているように感じた。

というのも過去作での(当然個人差があるが)一番の抜きどころはシーン2だったのが、今作は1→2→3と進むにつれてどんどんと発言が壊れていく。サンプルを聴けばわかるように、お馴染みの「イキマシタ」がシーン3でも登場。それどころか増える。
加えて状況説明の際に一部淫語を用いるよう発言を変更される、という展開で、なんというか今までどうしても締めの役割が大きかったシーン3が突然襲いかかってきてタコ殴りにされたような感覚。つよい。

ただ実験の過激さ故か、今作はどのシーンの実験も『実験体に異常』でレベルが跳ね上がり…という感じで終わってしまうので、従来の丁寧な状態描写でジワジワと状況が進んでいくのが好きな方や、完全に没入して作品の世界にじっくり浸りたい方(いたらちょっと怖い)だとかには少しだけ展開に雑さを感じるかもしれない。

でもいいじゃん、だって抜けるんだもの。

タイトルを見、概要を読み、サンプルを聴いてビビっと来た人は買って間違いなしと言われまくってるこのシリーズ。

遂に『そこ』に手をつけたかという感想。
というのは、ラストの展開。『機械』に繋がれ制御された少女が『壊れる』というならば…そう、エラーを吐きまくるのだ、と。
こう言うと機械が壊れたのかとも取れるが、大丈夫、HCM様は健在です。
生身の人間が絶対に発することのない単語を繰り返しながら壊れていく様子は、少しでもアブノーマルの気がある人なら興奮間違いなし。

あとHCMによる状況説明中の絶頂などによる発言の途切れ。前作では「あっ、あっ…」という喘ぎ声のような表現がなされていましたが、今作のモノも素晴らしい。声優様の演技も当然ですが、同梱されている台本を読んで文字で見ても素晴らしい。甲乙つけ難いとはこのこと。

毎度毎度思わず唸るような進化を続けるこのシリーズですが、来月にも新作が出るらしい。うれしい。