白面神官さんのレビュー一覧

主人公の巧みなその場しのぎの思い付きの言い訳によって心を開いたヒロイン。
そんな彼女が自らのことを少し語ってくれ、その後一気に距離が縮まる・・・というエピソードでございます。

元の体の持ち主と彼女の折り合いはあまりよろしくなかったそうでございますが、侍女の一件一つで軽口を言い合い、侍女同伴とはいえランチのお誘いを受ける仲にまでリニアのような速度で発展しております。

相も変わらず元の体の持ち主の横暴っぷりのせいで振り回される羽目になる主人公。
ある意味巷ではやりの悪役令状に転生させられたみたいな状況なのでございましょうか?

正直、こんなぶっ飛んだ状況下ですらすらと答弁できる主人公の口と頭はよく回ると感心せざるを得ません・・・などと思っていたら、主人公本人にしても肉体の方の字頭の良さかもしれないとのコメントが。

それが別人のために使われるというのは何とも皮肉でございますが。

親友から主人の豹変ぶりを聞き、全力で嫌な予感を覚えるヒロイン。
心中お察しします、としか言葉のかけようがございません。

開始早々、あっちもこっちも大混乱なのが面白いです。

さてそのヒロインでございますが、親友の話を受け全力で避けられまくっていた主人公をあっさり己の隣の席へと招きます。

親友の言葉だから信じてみただけなのか、それとも他に意図があるのやら・・・

教室へとやってきた主人公は、クラスメイトに一斉に避けられるという洗礼を受ける羽目になりました。

元の体の持ち主が常日頃彼らにどのように接していたかが一目瞭然というものでございます。

さて、ここで一人目(侍女をカウントするなら二人目?)のヒロインの貴族令嬢が登場。
何と侍女と親友だったそうで、なんとも意外なつながりがあったものでございます。

今後穏やかに暮らすという当面の方針を立てた主人公の眼前に、今の肉体の持ち主の通っていた学校が姿を現す・・・というお話になっております。

本作の舞台ともなっているそこは、お約束のように城と見まごうほど立派な建物でございました。

昼食の話題が出た際にも、体の下の持ち主の非道が明らかに・・・主人公でなくともどんだけひどい奴だったのかと言いたくなるレベルでございます。

使用人にパワハラ三昧するような侯爵の息子に転生あるいは憑依してしまった主人公。

そんな非人道的にふるまう気になれなかった彼は(元の人格)がいじめてきた侍女と和解し、観光気分で街へと繰り出します。

転生してすぐにこういう観光をするというケースはまれな気がします。

180度態度の変わった主人の突然の変化に戸惑いまくりな彼女とのやり取りが面白いです。

なぜか小魚に転生してしまった主人公が龍への進化を目指して、奮闘に奮闘を重ねるというストーリーでございます。

小魚というだけあって本当にひ弱で、何度も苦難にさらされますが様々な『技能』を駆使して対抗していきます。

特にオススメなのはまさかの『同郷』の仲間との出会いと別れ、この2つでございます。
この状況で仲間と出会うという展開が本当に予想外でしたし、二人の別れのシーンは本当にジーンと来るものがございました。

本作でも屈指の名シーンと思われます。

主人公のアイディア、それは鉱石の採掘から換金までの全てを二匹目のドラゴンにさせる、ある種の不労所得でございました。
ちなみに彼女の方はそれを実行すること自体に特に不満はないようでございます。

主人公以外にはドラゴンの言葉は通じませんが、買取店の店主にも協力してもらい無事思惑は成功します。

さてさてドラゴンが二匹となると今の家では少々手狭なようで・・・引っ越しフラグが立ったような気がします。

前回から何となくそんな気配はしておりましたが、二匹目のドラゴンは俗にいうツンデレでございました。

このドラゴンは親からもらった名前を持っておりました。
こういう話が出てくると、本当に本作のドラゴンは人間と変わらないんだなとしみじみ感じさせられます。

またお姫様効果で、支払いはいつでも大丈夫なんてさらっとものすごいことを言われてしまいました。

主人公が注文したのは胃袋を4つも持ち、体が風船のように膨らむという何とも変わった性質を持ったドラゴンでございました。

幸運にも該当するドラゴンが一頭だけ店にいたので、早速話し合うことに。

またもメスだったらしいのですが、主人公中々口がうまく、当初はそっけない態度のドラゴンをあっけなく口説き落としてしまいます。