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感想の前に前提をお話ししておきますと、筆者は凌辱とかそういう可哀想なのが苦手です。しかも対象は少女。なので、本来は苦手なものが多重に重なった、いわゆるマイナススタートの印象からこのゲームを始めた状況です。

それでもこのゲームをダウンロードした理由は、不思議な事に「癒し」のタグで検索を掛けると、このストーリー設定にも関わらず、かなりの上位にこのゲームが現れるからです。このゲームより上位は、多くが全年齢向けのゲームか、成人向けでも音声作品がほとんどであるため、「癒し」のタグにおいての成人向けゲームでは、最上位の方に位置しているものと思われます。

始めてみて5分、今は失ってしまった優しくて暖かい思い出を見せられ、ゲーム本編が始まってもいないのに、切なさに涙腺に来そうになりました。ですが、それでも全てがキツい状況ではなかった。少女は経済的には貧しかったのですが、家族にも街の人々にも愛されていたのです。

そんな心ある街の人々が、少女の境遇を救うべく、「売春」を教えます。ただ、それはあくまで「少女の境遇を救う」目的からなので、それをおかしな方向に誘導する人物は排他されています。

善良(?)な大人達の保護もあって、以降も少女が泣くようなシーンを見せられる事もなく、少女は街の娼婦として成長して行きます。「良識があるなら違う手段を教えてやれよ!」と心の中でツッコみ入れつつだったのですが、心配は杞憂で済みました。

本作品の売りである「着せ替え」については、他のレビューの記載にあえてお任せし、筆者としては、E&N様がアピールしておられないこのストーリーと世界観の部分について、評価を強調したいと思っております。むしろ、このステキ要素を省いては、ただの着せ替えゲーで終わっていたかもしれない。本作品の評価については、ストーリーの評価も重要です。

「癒し」が欲しくなった方に是非お勧めします。