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百合ブームが巻き起こって久しく、専門誌まで発刊されるような時代にもなったのですが、ジャンルとしてはいまだマイナーであり、それゆえ必ずしも供給が満たされておらず、また供給側のレベルが必ずしも高いとは限りません。

特にエロゲーの中では主人公が男であるという不文律の前に、百合・ガールズラブに徹しきれたソフトの少ないこと。まして、萌え、ほのぼの寄りの作品となるとさらに厳しいものがあります。

そんな中でこのソフトの存在は、まさに奇跡です。

どこを切っても、ほのぼのです、甘々です。彼女達もちょっとした悩みを持っていますが、もちろんくらーい展開になりません。最後にラブが勝つのです。ガールズラブ好きの男の子なら、どうして女の子に生まれてこなかったんだろう、と嘆いてしまうほど、女の子たちの微笑ましいやり取りに、こそばゆくなるはずです。

もちろん、そんなシナリオ面だけでもグッドなのに、このソフトが奇跡たらしめてるのは、そのCGクオリティの高さ。そんなCGであーんなことしちゃうわけですから、お勧めしないわけには参りません。

ただ、シナリオ構成面で、話の盛り上げのタイミングが、もうひとつ、うまくコントロールできてないところなのが残念です。