■あらすじ
扉が閉まる音で、庫内は本当の闇になった。菌床が水を吸う音だけが、ぱち、ぱち、と粒みたいに鳴っている。どこにいるのか分からない声が、すぐ耳のそばで言った。「胞子が飛ぶ間は扉を開けられない」
地方情報誌のライターとして、山の菌床栽培庫へ取材に上がった。栽培家の郁馬さんは三十四歳。電気を絞った真っ暗な庫内で、菌床が呼吸する音を聞かせてくれた人。帰り際、彼は静かに扉を閉めた。『胞子が飛ぶ間は扉を開けられない』。胞子を吸えば咳が止まらなくなる、飛散が終わるまで二、三日――そのはずが、彼の言う『まだ飛んでる』は、何日たっても終わらない。庫内は菌のために常に薄暗く、彼のヘッドランプが点くときだけ互いの顔が見える。見えない代わりに、指と声だけがどんどん近くなる。目を布で覆われたまま棚の間で抱かれて、毎晩。収穫の朝、彼は遮光幕を全部上げて、胞子はとっくに終わっていたと白状した。開いた扉の外は雨上がりの森。あたしは長靴のまま庫の奥へ戻って、幕を自分の手で下ろした。それから新しい菌床の列に、あたしの名前を書いた木札を挿す。
地方情報誌のライターとして、山の菌床栽培庫へ取材に上がった。栽培家の郁馬さんは三十四歳。電気を絞った真っ暗な庫内で、菌床が呼吸する音を聞かせてくれた人。帰り際、彼は静かに扉を閉めた。『胞子が飛ぶ間は扉を開けられない』。胞子を吸えば咳が止まらなくなる、飛散が終わるまで二、三日――そのはずが、彼の言う『まだ飛んでる』は、何日たっても終わらない。庫内は菌のために常に薄暗く、彼のヘッドランプが点くときだけ互いの顔が見える。見えない代わりに、指と声だけがどんどん近くなる。目を布で覆われたまま棚の間で抱かれて、毎晩。収穫の朝、彼は遮光幕を全部上げて、胞子はとっくに終わっていたと白状した。開いた扉の外は雨上がりの森。あたしは長靴のまま庫の奥へ戻って、幕を自分の手で下ろした。それから新しい菌床の列に、あたしの名前を書いた木札を挿す。
■ジャンル
執着/溺愛/孕ませ/中出し/年上攻め/目隠し/焦らし/後背位
■登場人物
■卯月 ひより(うづき ひより)/24歳――ヒロイン・視点人物。地方情報誌のライター。音の描写が得意で、音についてだけは耳が間違えない。
■真柴 郁馬(ましば いくま)/34歳――山の菌床栽培庫でしいたけを育てる栽培家。暗がりでも迷いなく動き、妙に近い距離で話す。
二人とも18歳以上の成人です。
■真柴 郁馬(ましば いくま)/34歳――山の菌床栽培庫でしいたけを育てる栽培家。暗がりでも迷いなく動き、妙に近い距離で話す。
二人とも18歳以上の成人です。
■ページ数
全57ページ
■ご注意
・本作はR18(成人向け)作品です。18歳未満の方のご購入・閲覧はご遠慮ください。
・本作のサムネイルは、生成AIを使用して制作したものに
一部手作業の調整を加えています。
・登場人物・団体・場所はすべて架空のものであり、
実在のいかなる人物・団体・場所とも関係ありません。
・本作は菌床栽培庫という閉ざされた場所での関係を題材とするフィクションであり、現実のいかなる強要・犯罪・迷惑行為も肯定するものではありません。登場する性行為はすべて成人(18歳以上)どうしの合意にもとづくものです。
・本作のサムネイルは、生成AIを使用して制作したものに
一部手作業の調整を加えています。
・登場人物・団体・場所はすべて架空のものであり、
実在のいかなる人物・団体・場所とも関係ありません。
・本作は菌床栽培庫という閉ざされた場所での関係を題材とするフィクションであり、現実のいかなる強要・犯罪・迷惑行為も肯定するものではありません。登場する性行為はすべて成人(18歳以上)どうしの合意にもとづくものです。










