■あらすじ
チケットは、同じ回の別々の席。「本編が始まったら、隣に行くから」――それだけ決めて、私は満席の中央列でひとり座っている。開演前のスライドは、もう三周目。膝の上のコートが、もう汗ばんでいる。
付き合って三年、マンネリを口にしたのは彼のほうだった。次のデートで試したいことがある、と言われて渡されたのは、同じ回・別の席のチケット二枚。「本編が始まったら、隣に行くから」。それまでは他人同士。合図は決めてある。私が膝の上で手を開いたら続行、握ったら中止。満席のレイトショー、中央列の真ん中。通路までは左右に七人分。立てば一列全員を立たせることになる。三本目の予告で館内が完全に暗くなった瞬間、隣の空席に人が座る気配がした。肘掛けの上で腕が触れ、その下の死角へ、知らない人の顔をしたままの手が滑り込んでくる。エンドロールまで二時間。音が大きくなるたび、静まるたび、私は膝の上で手を開き続けた。台詞の切れ間、静かな場面、館内が水を打ったように静まる数十秒――そのたびに焦らされて、止められて、また戻される。エンドロールが流れて客が立ち始め、場内から人がいなくなるまで、彼は一度も最後までしなかった。清掃が入るまでの数分。二時間焦らされ続けたものが、誰もいなくなった暗い場内で一度に解けた。
付き合って三年、マンネリを口にしたのは彼のほうだった。次のデートで試したいことがある、と言われて渡されたのは、同じ回・別の席のチケット二枚。「本編が始まったら、隣に行くから」。それまでは他人同士。合図は決めてある。私が膝の上で手を開いたら続行、握ったら中止。満席のレイトショー、中央列の真ん中。通路までは左右に七人分。立てば一列全員を立たせることになる。三本目の予告で館内が完全に暗くなった瞬間、隣の空席に人が座る気配がした。肘掛けの上で腕が触れ、その下の死角へ、知らない人の顔をしたままの手が滑り込んでくる。エンドロールまで二時間。音が大きくなるたび、静まるたび、私は膝の上で手を開き続けた。台詞の切れ間、静かな場面、館内が水を打ったように静まる数十秒――そのたびに焦らされて、止められて、また戻される。エンドロールが流れて客が立ち始め、場内から人がいなくなるまで、彼は一度も最後までしなかった。清掃が入るまでの数分。二時間焦らされ続けたものが、誰もいなくなった暗い場内で一度に解けた。
■ジャンル
痴○/密室/中出し/声我慢/焦らし/暗闇/羞恥/OL
■登場人物
■芹澤まりえ(せりざわ まりえ)/26歳――ヒロイン・視点人物。広告代理店勤務のOL。乗り気ではなかったが、当日いちばん楽しみにしていたのは自分だった。
■沖田啓太(おきた けいた)/29歳――まりえの恋人。三年目。合図(手を開けば続行・握れば中止)を先に決め、上映中は一度も名前を呼ばない。全員成人。
■沖田啓太(おきた けいた)/29歳――まりえの恋人。三年目。合図(手を開けば続行・握れば中止)を先に決め、上映中は一度も名前を呼ばない。全員成人。
■ページ数
全57ページ
■ご注意
・本作はR18(成人向け)作品です。18歳未満の方のご購入・閲覧はご遠慮ください。
・本作のサムネイルは、生成AIを使用して制作したものに
一部手作業の調整を加えています。
・登場人物・団体・場所はすべて架空のものであり、
実在のいかなる人物・団体・場所とも関係ありません。
・本作は映画館を舞台に、交際中の成人同士が合意のうえで行う「他人のフリ」プレイを題材とするフィクションです。現実のいかなる強要・犯罪・迷惑行為も肯定するものではありません。登場する性行為はすべて成人(18歳以上)による合意のうえのものです。
・本作のサムネイルは、生成AIを使用して制作したものに
一部手作業の調整を加えています。
・登場人物・団体・場所はすべて架空のものであり、
実在のいかなる人物・団体・場所とも関係ありません。
・本作は映画館を舞台に、交際中の成人同士が合意のうえで行う「他人のフリ」プレイを題材とするフィクションです。現実のいかなる強要・犯罪・迷惑行為も肯定するものではありません。登場する性行為はすべて成人(18歳以上)による合意のうえのものです。










