奈良ラーメンは白菜入りさんのレビュー一覧

ガイノイド(女性型ロボット)・マチコをテーマとした短編作品集。1999年、2006年、そして2009年に描かれた漫画が収録されている。といっても作品はすべて独立しているが、登場人物は共通だった。同じ役者陣で異なるコントをやるようなものか?特筆すべきは収録作中最新の「10年目のマチコ」だろう。
粗筋は開発中のマチコの一号機が交通事故に遭った後行方知れずになり、再起動した場所で「生きる」ためにありあわせの材料でなんとか頑張っていく。自分の居場所が出来つつあった頃に外の世界に出てみたら・・・
過去作と比較したところ、絵が洗練されたのか見易くなった。アナログとデジタルの違いなのかも知れない。コマが1頁に6以上ある細かいところは変わっていなかったが。
作品テーマが「メイドロボ」から「ロボット」へとシフトしている。詳細には語らないがマチコ一号機はどんどん異形になっていくのだが「置かれた環境で生き残るため」なので必要に応じているため違和感などは少ない。このあたりのユニークさがこの作家さんの魅力だろう。作品世界は2020年だが、現実世界も資源ゴミの分別を真剣にやってない?ロボットはあまり街中で見ないけど・・・
最後の2頁だが、あれらのシーンは高所から俯瞰してる図が正しい・・・ハズ(笑)。
この作品のさらに続編があるのだが、できれば「10年目」から読んでほしい。気がつくことが色々あるから!

同棲中の大学生カップルを主役にした作品。まだ20歳前にもかかわらず今イチ元気も覇気もないところが気になるが・・・その二人が映画を見に行こうとしたり(毎月頭の千円の日、でもなかった)、SNSでいたずらをした結果●●●になったり、たまに実家の妹に会いに行ったりetcの日常の些細な出来事をテーマに短い話が並んでいる。
私的に気に入ったのは彼女が地味で代わり映えのしない格好をいつもしている理由。服装に関しては作画担当者が描き易いからだと思ってたが、そうじゃなかったのか(失礼!)。彼女がそれなりに自分の意見を持っていて、それを理路整然と語っているのはいい感じだ。

同棲中の大学生カップルの日常をテーマにした作品の続編。 彼が彼女の作った朝食に感謝しようとしたり、突然謎の記念日が出てきたり、昔の思い出が出てきたりする。基本的には表情・リアクションの薄いカップルの生活の中の反応を楽しむ漫画。一般人の生活がテーマなので「エピソードが他愛ない」と言えばそれまでだが、まあ一般人でまだ学生だからね。そんなに劇的なものはないだろう。
印象に残ったのはそんなカップルの非日常の話(詳細には説明できないが)。それも「日常の隣にあった非日常」。一体あの「彼女」は何者で、何が目的で現れたのか?120円損した彼、スマホ持っていって実に良かった・・・

今作は三本立て。カップルがまだ中学生の頃と、高校生の(付き合い始めた)頃、そして卒業旅行。 テーマは日常のちょっとした出来事。
登場人物二人が相変わらずあまり表情を出さないため(それでもまだ表情は多かったらしい)一見起伏が乏しいのだが、どちらも感情や意思がないわけではない。
そんな二人が喫茶店経営の変なオヤジをからかったりするのだが、私的にお気に入りなのは卒業旅行。温泉に入ったりお酒飲んだりもするのだが、そこで彼が自身の恋愛観を彼女に披露するところ。まだ若いのに結構生真面目なところもあるのねえ・・・やや心配なところもあるけれど。

ワケありカップルが水族館でデートする話。二人は首都圏在住なので池袋サンシャインを訪れて様々な魚類を眺めて楽しみ、そして帰りに魚料理に舌鼓を打つ(笑)。この漫画のテーマはあくまでもカップルの関係や生活なので彼女がどう楽しんだのか喜んだのかに力点が置かれている。決してよい子供時代を送れなかった彼女だけに(子供っぽくふるまえるのはその反動もあるのだろう)、笑顔はなかなかいい感じだ。
地方在住者としては漫画のサブテーマとしてレジャー成分やグルメ成分をもっと増やして欲しかった(苦笑)。刺身も盛り合わせよりも季節の魚のほうが断然美味だろうし。

AI搭載の人間型ロボットが普及しまくった社会で、その第一号「マチコ」が体験する奇妙な出来事。高性能ロボットがそこかしこに存在しているが某映画のように人間と対立することもなく共存していたり、「マチコ」の量産型が自分たち自身で経営する大企業があったり(オリジナルの「マチコ」その会社の代表取締役)と発想はとてもユニーク。高性能ロボットが人に近い形態をしている納得のいく理由も存在している。
その一方で裏テーマもある。内容に関わるため詳細には書けないがある事件をきっかけに「マチコ」が自分自身の存在について悩むこと。自分は果たして自分なのか?さらに自分の立場の危うさにも気づく。肉を持つ生物とは違いソフト(精神・記憶)とハード(身体)を切り離しても存在できるロボットが主役ならでは、と言えそうだ。彼女は自らの危機をどのように解決するのか?それがハイテクの結晶の高性能ロボとも思えない方法で、しかしかえって面白い。
これは「漫画的表現だから」の一言で片付くのだが、何故か「マチコ」は汗をかく。本来必要ないのにね(苦笑)。

ネット広告でちょくちょく見かける電子タバコで、その一つがVAPE。主人公の女性はそれを購入した役者の卵。内容は・・・別に電子タバコ類の宣伝でも反宣伝でもなかった。
サンプルでも吸っては見たものの、あまり上手く行かなかったり(笑)。同棲中の彼氏との他愛のない会話が漫画になっています。割と彼女想いのいい彼氏と、そんな彼氏が好きな主役。VAPEを様になるように吸える様になった彼女は・・・
全編コメディなので楽しく読める漫画です。なおこれ読んで興味が出て、VAPE買いました(笑)。香りがいいですね・・・

「バーナード嬢」の表紙につられて購読。アニメから入った人は「絵が全然違う」と思うんだろうな、まあいいけど(笑)。しかしファンタジー系が多いな・・・印象に残った作品を。
「八十亀ちゃん」:東海圏のローカルお菓子特集。おにぎりせんべい(最近、量が減った・・・)は関西圏でもよく見る(三重の会社だからかな)。しるこサンドは最近見るようになった。東海は製造業強いのか?
「バーナード嬢」:小説や書籍ではなくグッズの紹介になるのかな。この漫画、出版社や文房具メーカーのステマに使えるぞ。ただ・・・バーナード嬢は「文豪を気取れる」と作中で言ってるけど、文庫には(敢えて名前は伏せますが)文豪どころか「社会的に良くない人の書いた本」も多々あるからなあ(笑)。そこまで書いてくれたら面白かったのに。私的にはグッズよりも書籍をテーマにしてほしい。

実はマンガ読みでもないので未読だった作品。いい機会なので読むことにした。独特のノリで綴られる大きな事件の起きないコントのような日々を描いている。
私的に気に入ったキャラクタ―は背中に大きなネジのついたロボットの娘さんかな(やはり制服に穴開けてるのだろうか?)。相当ハイテクな存在のはずなのにどこか抜けているところが。そのあたりが売れているのかな・・・。

表紙おくづけ含めて16ページになっているところはお約束か。実用書なので内容についてはこのレヴューでは詳細には書けない(当然か)。同人活動をしている人は読んでおいて損はないがどうせならそれ以外、たとえば役所(市区の場合、町村なら役場)や学校の片隅に置いてあるようなミニコミ紙(誌)やフリーペーパー製作者に読んでもらいたい。ここに書いてあることがプラスに働くかもしれない。
内容については書かないつもりでいたが気づいたことを。コンピュータ(PC)を使う場合、WindowsだとPaint(アクセサリに必ず入ってる)で十分間に合う(他のアプリをダウンロードしても構わないが)。或いはスマホ(orタブレット)とメモリーカードがあれば・・・PCすら要らないかも?