一五〇二年、リスボン。あなたの手にあるのは一隻のカラベルと、わずかな金貨と、 半分しか描かれていない海図です。
大西洋の南、アフリカの東、そのさらに向こう。海図の余白には何も書かれていません。 書かれていないのは、まだ誰も見ていないからです。
港をひとつ見つけるたび、岬をひとつ回るたび、海図の霧が晴れていきます。 最後に残るのは、あなたが自分の船で引いた線だけでできた一枚の世界地図です。
出航は、地図をクリックするだけでは終わりません。
航路は陸を避けて自動で引かれますが、風は緯度で決まっています。 赤道近くの無風帯、南北の貿易風、その外側の偏西風。 順風なら日に何十里も稼ぎ、向かい風なら同じ距離に倍の日数がかかります。
そして船倉には限りがあります。食料と水は「船員の数 × 日数」で消えていく。 喜望峰を回ってインドへ向かうには、カラベルの水樽ではまるで足りません。 だから寄港地を探すのです。だから海図を埋めるのです。
尽きれば人が死にます。長すぎる航海は壊血病を招き、 士気が底をつけば、ある朝あなたは短刀を持った船員に囲まれています。
30品目の交易品には、それぞれ産地と需要地があります。 丁子はテルナテで穫れ、リスボンで十倍の値がつく。銀は日本で採れ、広州で求められる。
ただしまとめて売れば値は崩れ、まとめて買えば値は上がります。 小さな港ほどその振れは激しく、320個を一度に降ろせば相場そのものが変わってしまう。 市場には満載したときの総額と平均単価が出るので、 「一個いくら」ではなく「この船倉ぶんでいくら」で考える必要があります。
訪れた港の値は相場帳に自動で記録され、 どこで安く、どこで高いのかが少しずつ見えてきます。 港に商館を構えれば、留守のあいだも代理人が商いを続けます。
カラベルからガレオン、快速フリゲートまで7種の船。 帆装・船体・船倉・水樽の改装。
酒場では航海士・砲術長・船大工・料理長・見張りを雇えます。 逆風でも速力の落ちない航海士、初弾を必ず当てる砲術長、 長い航海でも士気を保つ料理長——名のある士官はそれぞれ固有の特技を持ち、 条件を満たすと決まった土地の酒場に現れます。
船員は海の上にいるほど腕が上がります。ただし新顔を大量に雇えば、その平均は薄まる。
海の上で起きること
嵐、凪、暗礁、船火事、幽霊船、舷側に沿って泳ぐ船より長い影。 漂流者、海図の断片、洋上で荷を捌きたがる商人。出来事には、 たいてい二つか三つの選ぶ道があります。帆を畳んで耐えるか、張って突っ切るか。
海賊とは、遠・中・至近の三段階を行き来しながら砲を撃ち合います。 人数で勝るなら接舷して斬り込む。分が悪ければ帆をいっぱいに張って逃げる。 拿捕できれば、船体そのものが金になります。
海には29人の人物がいます。
北大西洋には黒鳶のドラゴ・メンデス、カリブには紅玉のイサベラ・コルテス、 南シナ海には戦のあいだ一言も発しない蕭 黙。 好敵手は決まった海域に現れます。
港には商人が住んでいます。リスボンの香料問屋マルガリーダ、 ヴェネツィアの硝子商アルヴィーゼ、広州の陳 明徳。 贔屓にするほど値は動き、やがて海図まで分けてくれるようになります。
母港の王宮には後援者がいて、三つの大命を順に授けます。
暦は一五〇二年から進み、年が変わるたびに世界のほうが動きます。
インド副王領の設置、マラッカ陥落、新大陸の銀、種子島に伝わった鉄砲。 史実に沿った12の出来事が、地域ごとの相場と各国の関係を書き換えていきます。 欧州の香辛料が安くなる。東アジアの鉄が跳ね上がる。同盟が組み替わる。
67の港にはそれぞれ持ち主の国があります。依頼を果たせば関係は良くなり、 船を襲えば悪くなり、落ちすぎた港では商いを断られます。 名声が上がれば私掠免許を得て、敵国の商船を狙うこともできる—— その国の軍艦に追われることも含めて。
大西洋の南、アフリカの東、そのさらに向こう。海図の余白には何も書かれていません。 書かれていないのは、まだ誰も見ていないからです。
港をひとつ見つけるたび、岬をひとつ回るたび、海図の霧が晴れていきます。 最後に残るのは、あなたが自分の船で引いた線だけでできた一枚の世界地図です。
出航は、地図をクリックするだけでは終わりません。
航路は陸を避けて自動で引かれますが、風は緯度で決まっています。 赤道近くの無風帯、南北の貿易風、その外側の偏西風。 順風なら日に何十里も稼ぎ、向かい風なら同じ距離に倍の日数がかかります。
そして船倉には限りがあります。食料と水は「船員の数 × 日数」で消えていく。 喜望峰を回ってインドへ向かうには、カラベルの水樽ではまるで足りません。 だから寄港地を探すのです。だから海図を埋めるのです。
尽きれば人が死にます。長すぎる航海は壊血病を招き、 士気が底をつけば、ある朝あなたは短刀を持った船員に囲まれています。
30品目の交易品には、それぞれ産地と需要地があります。 丁子はテルナテで穫れ、リスボンで十倍の値がつく。銀は日本で採れ、広州で求められる。
ただしまとめて売れば値は崩れ、まとめて買えば値は上がります。 小さな港ほどその振れは激しく、320個を一度に降ろせば相場そのものが変わってしまう。 市場には満載したときの総額と平均単価が出るので、 「一個いくら」ではなく「この船倉ぶんでいくら」で考える必要があります。
訪れた港の値は相場帳に自動で記録され、 どこで安く、どこで高いのかが少しずつ見えてきます。 港に商館を構えれば、留守のあいだも代理人が商いを続けます。
カラベルからガレオン、快速フリゲートまで7種の船。 帆装・船体・船倉・水樽の改装。
酒場では航海士・砲術長・船大工・料理長・見張りを雇えます。 逆風でも速力の落ちない航海士、初弾を必ず当てる砲術長、 長い航海でも士気を保つ料理長——名のある士官はそれぞれ固有の特技を持ち、 条件を満たすと決まった土地の酒場に現れます。
船員は海の上にいるほど腕が上がります。ただし新顔を大量に雇えば、その平均は薄まる。
海の上で起きること
嵐、凪、暗礁、船火事、幽霊船、舷側に沿って泳ぐ船より長い影。 漂流者、海図の断片、洋上で荷を捌きたがる商人。出来事には、 たいてい二つか三つの選ぶ道があります。帆を畳んで耐えるか、張って突っ切るか。
海賊とは、遠・中・至近の三段階を行き来しながら砲を撃ち合います。 人数で勝るなら接舷して斬り込む。分が悪ければ帆をいっぱいに張って逃げる。 拿捕できれば、船体そのものが金になります。
海には29人の人物がいます。
北大西洋には黒鳶のドラゴ・メンデス、カリブには紅玉のイサベラ・コルテス、 南シナ海には戦のあいだ一言も発しない蕭 黙。 好敵手は決まった海域に現れます。
港には商人が住んでいます。リスボンの香料問屋マルガリーダ、 ヴェネツィアの硝子商アルヴィーゼ、広州の陳 明徳。 贔屓にするほど値は動き、やがて海図まで分けてくれるようになります。
母港の王宮には後援者がいて、三つの大命を順に授けます。
暦は一五〇二年から進み、年が変わるたびに世界のほうが動きます。
インド副王領の設置、マラッカ陥落、新大陸の銀、種子島に伝わった鉄砲。 史実に沿った12の出来事が、地域ごとの相場と各国の関係を書き換えていきます。 欧州の香辛料が安くなる。東アジアの鉄が跳ね上がる。同盟が組み替わる。
67の港にはそれぞれ持ち主の国があります。依頼を果たせば関係は良くなり、 船を襲えば悪くなり、落ちすぎた港では商いを断られます。 名声が上がれば私掠免許を得て、敵国の商船を狙うこともできる—— その国の軍艦に追われることも含めて。


