伊達さんs recensionslista
Recensentrankning | 15Rang | (Användbara recensioner:309Saker) |
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Post Ranking | 543Rang | (Totalt antal recensioner:20Saker) |
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02/11/2016
絹のような声の魔女に手を引かれて、どこでも〇ア的なものを通って夜の散歩に出る作品。
夜の海岸を歩くという幻想的なシチュエーションなのだけど、これが何となくの雰囲気なんてものではなくて、結構本格的な夜の海なのだよね。
自分は田舎が海沿いの町だったので、中二病をこじらせていた頃、しょっちゅう海に日が昇るのを見に行っていた。
深夜の4時頃に海岸にやって来て、澄んで肌を刺すような冬の空気の中、ただ歩いたりコンビニの肉まんを食べたり歌を歌ったりしながら、昇る陽をひたすら待つのだ。
この作品聴いていたら、その時のことをリアルに思い出して感傷に浸ってしまった。
夜の波の音というのは案外大きい。どうどうという低い音の迫力には驚く。
でも、うるさくはないのだ。地球の、世界そのものの音というか、我々はこういうものをうるさいとは感じなくできているんじゃないだろうか?
これ、安眠系の音声作品としては結構大きな音が鳴っている作品だと思うけど、全然眠れてしまう。
そのリアルに録られた海の音に加え、この作品のもうひとつの強力な武器は、歌。
ギタレレの波音に馴染む響きと吐息半分の撫でるような歌声。そして曲があまりにもすばらしい。
ライブ感のある録音と演奏も作品世界に溶けるように馴染んでいる。
耳かきは自分の環境では少し音が固く感じたけど、作品全体に響く波音の包むような音響には芯から癒される。
屋内を舞台にしたものが多い安眠音声作品の中でも異色で、しかし強力な癒し効果を発揮する一品。
実際に夜の海とか行ったことがある人なら風景が浮かんでくる程リアルなので、イメージするために一度行ってみるのも良いかも。
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耳かき音声シーンをリードするサークルのひとつであるとみみ庵が作り上げたマスターピース、『鈴の緒を引けば』。
その続編にあたるのが本作品。
これが掛け値なしの傑作で、至高のケモノビエント体験を心ゆくまで味あわせてくれる。
サークル得意とするところの環境音や耳かき音はより磨きがかかり、今回、特に石畳に反射するような蝉の声、
粒の重い夏の雨なんかの環境音は音だけで夏を十二分に感じさせてくれるもので、見事としか言いようがない。
音叉のように音で耳を癒す器具を用いるという、特殊なパートもあって、ここは冒険しているのかと思いきや安全安心の癒しサウンド。
音を丁寧に扱われているのがよくわかる。
しかしこの作品はやはりテンというキャラクターなのだ。
あどけなさ+慈愛、初心(うぶ)さ+達観、というような相反する内面性を溶け込むように共存させた藤宮れんげさんのお声のすばらしさ。
演技にしたって、たわけという言葉ひとつにここまでニュアンスを持たせられるのかと。愛おしい、の「たわけ」、心して聴いてほしい。
前作からの流れで幾分か素直になったテンの、こぼれるいじらしいような本音、それを表現する美しい台詞回し…。
抱きしめたくなるほど可愛くて、ちょっとせつない。
同サークルの休日屋シリーズを聴いている人には、ゆるく世界観のつながりを感じさせるファンサービスもあり、至れり尽くせり。
しかし一番嬉しかったのは前回心を蕩かされたもふもふしっぽ耳掃除がたっぷりあったことかな。
+ +
きみのとこまで歩く、長い石段をのぼって。
反射する蝉の声、つたう汗ごまかして歌を口ずさむ。
鳥居をくぐった先にあの縁側が見えて。
きみの驚いた顔、覚えてた恋の歌、ぜんぶ忘れる。
夏がどこか遠くで鳴ってる。
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何と言っても二日目、耳かき後の場面。
綿棒でお耳くるくるが終わって、梵天を…と思ったところ、梵天がない。
そこでテンは目を閉じているように言うと…。
かつてこんな愛情の表現があっただろうか?
触れることとか体温を感じさせること、心の許しぐあいとか、この作品の持つ温かみがここに端的に表現されているように思える。
ケモノ+アンビエント=ケモノビエントとでも呼びたい、耳が救われる至福のひと時だ。
環境音含め作品を構成する音は柔らかな音色で統一されているけど、やはり藤堂れんげさんの声。その表現力は圧倒的だ。
小声ーささやきの間をなすグラデーションのキメが異様に細かいというのか…
ささやかな吐息、言葉未満の息づかい、その癒し特化なやわやわボイスにはただ耳を蕩かされる。
この音声を聴いているあいだ、ずっと愛情を注がれるっていうことの喜びを感じていたんだけど、
それで浮かんでいたのが慈愛っていう言葉だった。
辞書で引くと、"親が子どもを慈しみ、かわいがるような深い愛情"、って書いてある。
慈しみ愛すること。
…ふかふかの音にくるまれて、ちょっと耳の後ろがくすぐったくなった。
……
ってか、三日目冒頭、本当に可愛すぎである。
愛おしくて愛おしくて泣きたくなる。
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かわいい。
それに尽きる。
というわけでサークルVOICE LOVERのシリーズ作品の中でも糖度高めのあまえた樓シリーズ、その中でも一番お気に入りなこれ。
なんでこんなカワイイのか?
調べてみると、愛知の方言である三河弁の大きな特徴は語尾の「じゃん・だら・りん」、「ら抜き・れ足す言葉」等。
「ちぃーとお昼寝でもしようかしゃんね…」
「こうして葉奈琵の手をあてると…真っ暗だら」
「お兄ちゃんも食べりん」「耳の中、見せりん」
タメ語感というかすごく距離感の近い言葉だなと。
ここでは「りん」、特に炸裂しまくります。
はい、こんなん喋る女の子、完全に可愛いですね。ずるい。
ちょっとツンデレ質というのかな?そういう声質で、拗ねからの甘えというヴァリアブルコンビネーションを
ガンガン決めてくるのでもう耳がニヤニヤして大変。
甘え方には猫系と犬系とあると思うんだけど、この子は完全猫寄り。
計算高さと好きがちょい屈折してるとこと…そういうのもスッゴイいいなぁ…と。
あまえた樓というと後半のノスタルジックな添い寝パートも名物で、葉奈琵はその名前にちなんだ話をしてくれる。
声での情景の表現がうまくて、映像が浮かんでくる。
で、これがまたやけに郷愁をくすぐるような話なんだ。
誰もがいつか持っていて、誰も今はもう失くしてしまったような。
少しせつなくて、眠りに落ちる間際で、また会いに来よう、と思う。
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普段非常によく使わせて頂いている安眠音声で、際立って個性的というものではないけれど総合力がとても高いなと。
暖色系のイラスト通り、全編が暖かな雰囲気でチューニングされている。
ベッドの上だけで展開しながらも多種多様なシチュエーション、物音、声の距離の近さ、優しいホワイトノイズ…
そしてなんと言ってもこの羽毛のようにふんわりとしてトゲのない、高域が強くなく丸まったウィスパーボイス。
作品にぴったりすぎる程ぴったりで、これだけで強力な癒し効果がある。
主張しすぎないバイノーラルの効果での音の近さも良い仕事をしている。
無意味というわけではないが、考える必要もない語りの内容もいい。
それぞれの要素が十二分に作用しあって、催眠的なことはしていなにのに、体の内側から暖かくなってくるような気すらする。
癒しを求めて安眠音声をお探しの向きには、まずおすすめしたい作品。
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16/05/2015
このシリーズ、好きでしょっちゅう聴いています。
所謂耳かき安眠音声の中では独特の作品だと思うんだけど、その独特さが面白いというか、ある種真っ直ぐすぎて独特になっているという。
ご耳愛部聴いていると、音声作品って、やっぱり言葉なんだな、というのを思い出すんですね。
言葉の力がすごい。
安眠系の音声にはつきもののフワフワした声でなく、明瞭に、芯の通った声、演技で、意味のある言葉を丁寧に喋りかけていく。
その言葉も洗練されているというか、独特の詩的なヴェールに包んではあっても、押しつけがましくなく、気付かないうちに聴く人の心の傷を塞ぐような、そういう言葉を慎重に選んである。
フィールドレコーディングによる環境音やしっかりと温度の感じられるような呼吸音など、録音も相変わらずハイクオリティ。
しかしご耳愛部はやはり、言葉の力を信じるというスタンスが個性であるように思うし、そこが素晴らしいですね。
お腹を満たすひと切れのパンの話、ビリジアンの絵の具の話、過去作にも印象的なエピソードが幾つかありましたけど、今回の雪を好きな理由の話、これもまたいお話でした。
あと、聴く前にサークルさんのブログを訪れるのをお忘れなく。
このシリーズ、何気にこの部分が(内容からすると不釣り合いな位、笑)大変に優れていると思うのですが、嬉しいサプライズがありますよ。
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03/04/2015
桃色CODEさんは旧作の音声作品をアップデートなんかされる珍しいサークルさんだけれども、今回はこべらさんとすずなちゃんに待望のアップデートがかかった。
で、これがもう別物クオリティになっているんだから驚いた。
前verに比べ前方に大きく空間が広がったという印象で、「箱庭型」という道草屋シリーズのコンセプトに沿った形のアップデート。
作品を出すごとにはっきりと技術を更新していくこのサークルだから、やはり旧作もその最前線まで引っ張り上げられてくるのは非常に嬉しい。
でもって妖艶お姉さんはこべらと幼な妻系店員さんすずなという真逆の組み合わせも絶妙で、道草屋は初めてという人のスターターパックとしても◎。
春先の季節柄、はこべらさんで眠ることがここ最近多いのだけど、そんなタイミングでのこのアップデートは嬉しかったな。
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僕は道草屋シリーズのハードコアなファンなのでその贔屓目もあるかもしれないが、その上であえて断言する。
安眠音声のファンであれば万難を排しても(家族からの疑いの目等 笑)体験すべき作品だ。
というわけで、毎回驚くべきハイクオリティとそれに阿らない新要素への挑戦を続ける桃色CODEの道草屋シリーズ、
今回は普段の癒しの耳かき安眠音声に加え、外部のスピーカーを用いて聴く立体音響verを収録している。
そしてこれが素晴らしい。
PC→オーディオインターフェイスを介してデジタル出力→コンポでスピーカーを頭両側に配置、という形で聴いてみた。
まず驚くのは濃密な空間表現、空気感。
道草屋シリーズの環境音へのこだわりは以前から並々ならぬものがあるけれども、その結実とでも言おうか。
聴く際には前もって部屋を暖めておき暖房を切る等、出来る限り静かな環境を用意する工夫をしたい。それくらい繊細な音声だ。
更にキャラクターの動作の表現においても驚かされる。
これも音響のデザインにこだわっているからなのだろう、特に中心の定位の存在感、そこにいる、という感覚、が凄い。
2チャンネルの音でここまで表現できるんだ、という感じ。途中、すずなが座る位置と逆側の手をマッサージするというパートがあるが、
ここでの動きの表現は必聴もの。
これはあとから見たときに安眠音声のひとつのターニングポイントになるんではなかろうか?
また、5.1chサラウンドヘッドフォンなんてものもあるし、将来そうした方向もあるのかも?なんて想像も抱かせる。
とにかくおすすめ。
と固く書いてきたけれども、手を預けるくだり等の過去シリーズからのつながり、芹ファンには嬉しい芹姐ふだんの生態など、
道草屋作品としても大変楽し癒しな音声に仕上がっております。
イラストも集大成的美しさがあってすばらしい。そして後ろの雪だるま、よく見ると…
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03/11/2014
毎度高すぎるクオリティは勿論のこと、新しい要素も盛り込んでくる道草屋シリーズ、今回もまた新鮮な内容になっています。
それでいて音声作品としての質の高さも勿論すばらしいです。
新人店員の稲さんの初めてのお客さんになるお話なのですが、この稲さんのキャラクター付けはちょっと面白いと思いました。
今までの道草屋シリーズって結構リアルなキャラクターというか、ある種あまり萌えっとしてない硬派なつくりだったと思うんですが、
この子はフワフワしててどこかファンタジックなキャラ付けをされています。
シリーズ通して聴いてきていると最初は驚きますが、聴いていけば馴染んできてむしろ特異なテンポの持つ癒し感が前面に出てきます。
キャラクター、声だけでなく、環境音の作り込みも道草屋の特色のひとつ。そこでも今回面白い仕掛けがあります。
普段夜の時間帯が舞台になるシリーズですが、今回は日が沈む前、夕暮れ時の時間になっています。
この時間帯はお宿である道草屋にとっては準備の時間であり、掃除やら食事の準備やら、そんな生活音が背景に溶け込むように聴こえてきます。
ここにすずしろさんやすずなちゃんの姿を想像すると…何やらまた別の癒し効果が生まれてきますね…
というわけで、夕暮れ時の昼寝のお供に、なんとも贅沢な癒しの空気を提供してくれる音声作品でした。
道草屋さん、今回も入り浸らせて貰います。
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道草屋シリーズは作品を重ねる度にクオリティアップ&新しい要素にも挑戦、
更に旧作のアップデートなんかもしてくれるという安心と信頼のシリーズですが、今回もまさに至れり尽くせりの内容です。
このシリーズといえばの癒しの耳かき、甘噛みに、今回はすずしろさんゲストでの
二人サービス、怪談、三味線弾き語りと。で、これがまたどれもハイクオリティ。
特に三味線はこのシリーズならではの距離感というか生々しさと歌というのが、
独特のライブ感を生んでいます。なんかもう歌の音源集でも出してくれよと。
僕は道草屋では芹さんが一番好きなんですが、これは芹さん好きには家宝ものの音声ですね…。
あの独特な笑い方される度に脳が幸せになります。ああもうほんとにかわいい。
聴いてしまうともう、お願いだから芹さん結婚してくれ頼む……という想いが膨らみすぎて少し辛くなります。
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