これでいいのか新潟県新潟市

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これでいいのか新潟県新潟市 [マイクロマガジン社]
販売日 2023年06月12日
シリーズ名 地域批評シリーズ
年齢指定
全年齢
作品形式
ファイル形式
コミックビューア(ブラウザ専用)
ページ数 320
ジャンル

作品内容

2005年に周辺13市町村と合併し、晴れて政令指定都市に移行した新潟市。
新潟市政が施行された1889年から比較すると、面積は約60倍、人口は約18
倍にまで増加した。現在は8区で構成され、特徴が大きく異なるそれらの区は、
それぞれで個性豊かなまちづくりを行ってきた。かつての亀田町や豊栄市、新
津市、巻町は今でも旧制に対するこだわりが強く、産業構造や文化的風土も異
なっている。ただ全体では米どころゆえに飯はうまいし、日本海の恵みによ
って新鮮な海産物も豊富。自然の豊かさでは、政令市の中でも群を抜いている。
しかも本州日本海側で唯一の政令市とあって、県内外から人が流入する「ダム
都市」としての期待を背負って、ニュー新潟市は華々しくスタートした。
 だが、ここまでの経緯を辿ってみると、新潟市は防戦一方だ。人口は右肩下
がりで減少し、2020年には、ついに80万人の大台を切ってしまった。死亡
数が出生数を上回る「自然減」に加え、転出が転入を上回る「社会減」も増加
傾向にある。若者が進学や就職の際には県外へと流出するという少子高齢化の
3モデルケースから抜け出せていないのだ。そして人がいなくなれば産業が先細
りするのは当たり前で、新潟市の新規開業率は政令市で最低クラス。その上、
驚くべきことに黒字であっても後継者不足で廃業するケースも増加。税収の減
少による公共サービスの低下も叫ばれている。
 そんな現状を打破すべく、新潟市は中心市街地の大改造に踏み切った。玄関
口の新潟駅は南北の回遊性を高め、南口には中長距離バスターミナルも建設予
定。旧大和跡地には古町ルフルがオープンし、あちこちでマンション開発も行
われている。だが、市が進軍ラッパを威勢よく鳴らしても、市民の市政への目
は冷ややかだ。モータリゼーション解消のために立ち上げたBRTは痛烈な批
判を浴び、利用者が伸び悩むどころか、早くも「無用の長物」呼ばわりされて
いる。そんな中で新潟市の大改造が成功し、魅力的な街に発展する可能性はあ
るのだろうか? 本書では、新潟市がこれまで辿ってきた歴史を掘り下げ、街
の特徴や住民気質に迫りつつ、現在抱えている各区の問題点や課題をあぶり出
していく。果たして新潟市は、直面している苦境を脱し、高く飛翔することが
できるのか。その可能性を探っていこう!

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