作品内容
伝統を残す小さな村「蓮花部(はすかべ)」。
秋の日差しが照らし出すさびれたホームに、今年16歳になる少女・藤村こづゑは降り立った。
幼い頃に離れて以来、なぜか心を魅かれ続け、いつかは帰りたいと思っていた場所だ。
出迎えてくれた祖母は、開催が近づく「秋祭り」の主役を演じてほしいと言い出す。
懐かしい場所をそぞろ歩くうちに、こづゑは剣道少年・一之と運命的な出会いを果たし、祭りの日を迎えるが……。
幻想的なイメージに彩られた表題作のほか、駄菓子屋を舞台にした
切ない恋愛談『日暮町夢色小路』など、4本収録のセンチメンタルな短編集!!