作品内容
「こんにちは。お初にお目に掛かります、吉田の跡取り様……。山井より参りました、雪と申します……」
両親が早逝し、遺産を巡る周囲の変化に戸惑いと辟易を覚えながら整理を進めていた吉田明。
突然訪れた、真っ黒な長い髪を垂らした着物姿がよく似合う和風美女、山井雪に警戒心を持って対応するも、どうしようもなく艶めかしい所作の一つ一つに、色仕掛けとわかりつつ心を乱される。
何かを期待するように雪を家に上げると、明は自分の住む村「風澄(かすみ)村」も、自分の家系も普通ではないことを知っていく。
風澄村は、カミスミ村……「神の住む村」と呼ばれたことに由来を持ち、吉田の家は「神気」という家に繁栄をもたらす「何か」を多く有する「神の住む家」と村中に信じられていた。
「神気」を求めて次々現れる有力者の美しき息女たち……明は旺盛な精力で彼女たちを虜にしながら村の秘密、各家の秘密に迫っていく――。
ノクターンノベルズで異彩を放ったハーレムミステリーが、書き下ろし番外編を加えて電子書籍化!