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+Dreamさんの新作で、フリートークも合わせると3時間近い大作です。
「関西弁の彼女が、音声作品が好きな聞き手のために、オリジナルの音声作品を作成する」という、実にユニークなコンセプトの作品です。

自分は標準語で生まれ育った人間のため、関西弁がどれ程リアルかは判断できないのですが、方言を取り扱った音声作品というのは数が多くないこともあり、なかなか新鮮な気持ちで聞けました。

また、柚木桃香さんの個人サークルということで、シナリオも柚木さんご本人が手掛けていらっしゃるのですが、ヒロインがとても好感の持てるキャラクターでした。
聞き手が音声作品を好きなことを知り、怒るでもなく、ひくでもなく、「大好きな彼氏が好きなものをもっと知りたい」という発想に至る、とても優しく、献身的なヒロインです。
その一方で、全てを受け入れるでも無く、他の女性の声を聞いていることに軽く嫉妬してくれる点も、好意を持ってくれることが伝わってきます。また、作品内で「好き」と頻繁に口にしてくれることもあり、とても充足感が得られます。
+Dreamさんのコンセプトに則った、安心して聞ける純愛作品と言えますね。

また、コンセプトがコンセプトなので、フリートークも含めて聞くと、音声作品を作る過程だったり、製作者の方々の苦労や努力も垣間見えて、とても興味深い作品に仕上がっています。
そのため、これから音声作品を聞き始める方々が同人音声の世界を知るのにも、おすすめできる作品となっています。

多数の音声作品に出演されている柚木桃香さんだけあって、演技や声質、バイノーラルの臨場感なども安定して素晴らしいですし、3時間近くのボリュームがあって、(期間限定ですが)700円という良心的な価格設定、さらに、レビューキャンペーンによる特典ボイス企画もあり、隙のない作品に仕上がっていると思います。