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「BLUE GIANT 2」 へのレビュー

    • BG2巻では、メインとして仙台は上善寺のジャズフェスが描かれています。
      この巻では初登場の人物も多く、特に映画ファンからすると、

      「回想シーンでしか出ない師匠が、メチャクチャ師匠してる!?」

      という点で結構ビックリさせられますね。
      楽譜どころか、五線譜すらろくにわかってない状態で2年以上吹いてた大が凄いのか、そんな彼に出会ってくれた師匠が偉いのか……。(笑)


      この巻もまた情報量(情感の量)が異常に多いのですが。
      それでもメイントピックはやはり、上善寺ストリートジャズフェスティバルでしょう。
      感化され、フェスの現場で(通りで)勝手に吹き始める大。
      付き合わされたデート相手の三輪さんは溜まったもんじゃないですが(笑)、このシーンの作画は圧倒的です。

      さらにその後、彼がサックスを手に入れるようになった経緯、でっかいお兄ちゃんのあまりにカッコよすぎるエピソードも収録。
      宮本大がいかにして覚悟を決め、本物となっていったかを示しています。
      本物であることを証明してからそこに到る経緯を描く物語り方は痺れますね。

      さらにさかのぼると、後に大きな存在となる玉田の初登場のエピソードも伏線として効いている。
      大の不安定な、はたから見れば先行きの見えない危うい進路。
      そこに触れながら、腹を決めているその姿を描いているこのエピソードもまた良い。
      これもまた、彼が本物である証明の一つでしょう。

      さらにさかのぼった時、冒頭に置かれたジャズバー「BIRD」での一幕も、これがまた良いんだ……。
      自営業者は誰だって、夢見た姿があったはずなんですよ。
      それを思い出させてくれたこの一幕は、バーの店主である川西さんにとって、本当に大きな人生の一幕だったはず。
      後にこうした物語が多く紡がれるこの作品の、そのファーストノートに見える優れたエピソードです。


      すべてが有機的に繋がり、それでいてすべてが濃厚。
      けだし名作です。
      この一巻単体ですら、名作としか言えない。
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