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前作の後半で「こいつもしや…」と不穏な雰囲気を漂わせていたフリーデル

今回はそのフリーデルに焦点を当て、彼女の生い立ちも肉付けられていく中で、1回目の実験協力から丁寧な心理描写を重ねながら物語が進行します。

ナナとの仔が産めると分かってからは、あれほど嫌っていたキメラの全てがいとおしく感じてしまうほどの豹変ぶりは見事。「好きな人との仔を孕みたい女性視点」を非常に丁寧に描写してくれたのには感動すら覚えます。

そしてナナとの仔が産まれた際に、フリーデルが本当に求めていたものを吐露したのも良かったです。普通に冒険者として生きていれば叶うはずもないことが、狂気の沙汰により叶ってしまった。そうして「母親」に変わり果ててしまったフリーデルの今後(続編があれば)に目が離せません