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騙されて娼婦になって調教されて堕ちて妊娠して……というと定番の堕ち物に感じますが、やんごとなきエルフのシルフィー皇女様は
「ニートの居候や通常の肉体労働の選択肢もあったけど、居候は申し訳ないし肉体労働はしんどくて二度とやりたくないので娼婦で売ったら儲かったし気持ちいいから」と非常にポジティブに娼婦道に邁進されます。
シルフィー皇女様は「娼婦として堕ちるところまで堕ちる事」と
「自分を娼婦身分に落とした犯人にお礼参りすること」は終始はっきり別枠で考えておられるので、
前者に流されつつも後者を忘れきることも無ければ、後者を進めつつも前者で淫蕩に耽る事も忘れません。
或る種指輪物語のエルフ的ともいえるメンタルの頑丈さに崇敬の念すら懐きます。M気質であらせられますが。

また、舞台となる港町アレルタの、帝国自由都市のような(領主はいるけど)佇まいに強く魅力を感じました。
都市内の各種組織(非合法組織も含め)は自分たちの利益の源でもある市秩序の維持に心を砕いているため、主人公の抱えたトラブルへの対処に積極的に手を貸してくれ、娼婦組合は所属娼婦の身の安全と報酬の取り分を保障し約を違えません。
無論奇麗な所ばかりでなく汚れた部分もありますが
健全に機能した中世後期の都市ともいえる活気を見ることが出来ます。

ゲームの実践的なネタバレ話をすると、SEXバトル初戦では連戦が難しく感じられる消耗をしますが、ストーリー進行で手に入った大金で店売り最高級の装備を整えれば勝つも負けるも自由なバランスとなり、もう少し進めれば戦闘間回復の手間もかからなくなります。

シルフィー皇女の父の友人で借金肩代わりする恰幅の良い資産家という
「ぐへへ」と言い出しそうなポジションなのに作中屈指の善人で常識人な
フロルテさんは曇らせたくなる癒し枠。