シリーズものなので、できれば過去作などを購入して読んだ上だとエロさも苦悩も倍増するかと。単体でもストーリーの重要な部分は理解できますが、もし本作を読んでキャラに魅力を感じたら是非過去作も漁ってください。可哀想なショタが好きなら全作品お勧めです。
一応、先に簡単なキャラ紹介をば。
・須藤君(攻め):イケメン男子高校生。モテる。〇学進学前にサウナでレイプされる。そのトラウマが人格形成に影響したと思われ、過去の自分とレイプ犯をなぞるように「レイプ調教済みでエロ可愛い〇学〇年生くらいの少年」が理想の相手として固定されてしまう。誰にでも欲情はするが恋愛感情は湧かない体質。これもおそらくトラウマのせい?
・千羽君(受け):可愛い男子〇学生。ちっちゃい。見た身に反して尖った性格をしており、用済みになったレイプ犯は容赦なく刑務所に叩き込む。恋愛感情などが発達する前に、親戚のオジサンや教師などから数年間レイプされてきた。性行為の快楽に耽溺しており、レイプ犯たちのことは嫌いだったが須藤君という代替を手に入れるまでは体を好きに使わせていた。
さて、内容の方はタイトル通り。攻めの須藤君と受けの千羽君が共に自分をゴミクズだと認識して絶望するストーリーです。
どちらの業も実際は理不尽な性被害のトラウマから形成されたもので、本人たちが悪いわけでは無いのです。しかし、もはや「好き」と「性行為の快楽」の境界が乱れてしまっている二人は、互いを思い遣る心が芽生えるほどに「相手を自分の快楽のために利用しているクズ」という自己認識が生じてしまうのです。
物語構造的にはラブコメの作法である、意志疎通の欠如による苦悩の被せ合いですが、この2人は互いに本音を言えば解決できるわけでは無いのが辛いですね。
まあ、どちらも心と体が今更引き返せないほど堕ちてしまっているので、自分達の「好き」が真実だと悟る以外に救いは無いのですが……。