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(総レビュー数:10件)
2017年05月16日
2017年05月06日
11% 購入されました
終了日 5月 10日
2017年05月05日
本作は「DESIRE 完全版」のDL版です。
デザイアは1994年にPC版が発売され、マルチサイトシステムを導入したという点が画期的だったそうです(当時はマルチエンディングが主流)。
ストーリーとマルチサイトシステムが見事に連携していて面白いと思いました。ただ、それ故に時系列の把握が難しい。正直、初見ではラストシーンでぽかんとしてしまいました。その後、考察サイトを見てストーリーを理解して、もう一度、ラストシーンを見て、目がウルウル。
これほどストーリーが良くできた作品はなかなかありません。名作と呼ばれるだけはあります。たしかに、デザイアのストーリー構成を真似た作品って結構ありますね。そのくらい影響力のある作品なのだと思います。
PC版以降、全年齢仕様になったSS(セガサターン)版が発売され、その後、18禁仕様に戻しておまけシナリオ(5分くらいのアニメ、音声なし)を追加した完全版が発売されました。この中で特に人気なのがSS版で、全年齢版なので声優が豪華です。ただ、おまけシナリオにもそれなりのストーリー上の意義があり、完全版も良いと私は思います。
しかし、おまけシナリオがないがゆえに、SS版や初版ではラストの演出にひと工夫がされています。SS版のラストシーンは動画サイトなどでアップされているので、デザイアをプレイしてストーリーをよく理解した後、一度SS版のラストシーンを見ることをおすすめします。
最後に、システム面がやはり古いですね。セーブデータ数が最大で10個しかなかったり、ストーリー進行が総当たり方式だったり。プレイしているうちに気にならなくなりますけど。昔の作品なので仕方がありません。
2016年06月22日
本作の一番の良さは、言語学、芸術、日本史、世界史、宗教学などのネタを会話形式で提供しているところだと思います。現実でも、自分の知らない分野の話を他人から聞くのは楽しいものです。言語学や宗教学のようなテーマとなると、なかなか現実では難しいですが、本作ではそうしたインテリな会話が楽しめます。
ただ、こうした内容が顕著なのは全5ルートのうち2ルート(優子、羽純)くらいで、残りのルートではあまりこうした会話は見られませんでした。欲を言えば、もっとインテリな会話が読みたかったというのが正直な感想です。
しかし、こうした難しいテーマ(言語学、世界史など)をストーリーの主軸としっかり絡めているのには驚きました。また、これだけ難しい内容でも文章が読みやすくて感心しました。これだけ複雑なシナリオを丁寧に書き切ったライター様には感服せざるを得ません。最初の4ルートで残った伏線をトゥルーエンドで一気に回収する構成はとても好感が持てました。
気になったのは、あるルートを進んだときに他のキャラがどうしているかについてほとんど記述がなかったのと、深雪の出番が少なかったことくらいでした。
その他、セーブするタイミングが固定されている、ボイスがない、難易度が高いなどの点には注意が必要です。
一例ですが、Win10で普通にプレイできました。
本作をプレイし、このライターさんの他のシナリオゲーがプレイしたいと心から思いました。
オリジナル版未プレイです。
本作はいわゆる電波ゲーの名作です。狂気、哲学などのジャンルが好きな人には是非ともオススメしたい作品です。オリジナル版もあそBD版もプレミアとなっているので、ダウンロード版での販売は本当に貴重だと思います。
差異についてですが、システムはあそBD版よりもオリジナル版に近いと思います。主人公の名前は変更可能です。マウスカーソルもきちんと表示されます。CGギャラリーでキャラを選択すると、キャラの音声が流れるようになっています。一方、システムはオリジナル版と異なり、移動画面や選択画面でもセーブができるようになり、改善されています。
演出についてはオリジナル版と微妙に異なるようです。しかし、個人的にはあまり気になりませんでした。
内容についてですが、面白いの一言です。話のめちゃくちゃ具合が本当に素晴らしいと思います。めちゃくちゃでありながら、プレイすることで話がめちゃくちゃになる理由を何となく理解し、共感できます。きっとプレイ後にそこまで不快でなかったのはこのためだと思います。本作のシナリオや文章力には感心せざるを得ません。
また、となえや御幸との会話などは、深く考えさせられる内容ばかりでとても面白かったです。ラストはルートに依らずほとんど同じなのですが、10〜11日目での会話がルートによって変化します。そのため、御幸との会話がルートによって異なるので、是非とも全ルート見ることをオススメします。
本作では、なぜこのような狂気的な展開になってしまったのか、狂人本人はこのことについてどう考えているのかについて完全ではありませんが、いくつか触れています。読んでいてつらい内容のはずですが、不思議と救われるような気がしてきます。そこが本作の凄いところだと思います。
シナリオ、声優、演出、システム、音楽等に文句のない貴重な作品です。
本作には、フリーゲームである「さよなら、うつつ。」とその追加ルートである
「さよなら、ゆめ。」の2本が収録されています。追加ルートというとオマケのよう
な気もしますが、ボリューム的には「うつつ」と同等かそれ以上はあると思います。
全体のプレイ時間は12時間程度と短いですが、500円であることと魅力的な内容で
あること考えると、かなりお得だと思います。
ホームページのジャンルには薬物とか幸福とか書かれていますが、分かりやすく
言えば、鬱、電波、狂気、哲学などのジャンルに相当すると思います。「沙耶の唄」
や「終ノ空」などが好きな方には是非ともおすすめしたい作品です!
もしこういったジャンルをプレイしたことがなければ、「うつつ」は公式HPか
ら無料でダウンロードできるので、そちらをプレイしてみることをおすすめします。
あくまで私の感想ですが、そこまでグロいシーンはなかったと思います。少なくと
もグロ画像が出てくることはありませんでした。
ちなみに、エロもほとんどありません。
本題の感想ですが、「うつつ」は陰で「ゆめ」は陽といった感じで対照的な印象
を受けました。どちらも面白いのですが、個人的には「ゆめ」の方が好きです。
もし「うつつ」をプレイして暗い気持ちになった方は、是非とも「ゆめ」までプレ
イすることをおすすめします。きっと温かい何かを感じることができると思います。
「ゆめ」では哲学的な部分が多いので、そこが見どころだと思います。あと、沙希
ちゃんのことがもっと好きになると思います。
正直、「うつつ」のラストには既視感を感じましたが、それを差し引いても本作
はとても個性的です。支離滅裂ですが、こんな感想を書いてしまうくらい面白かっ
たということだけでも分かってもらえたら嬉しいです。