一陣の光さんのレビュー一覧
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2015年12月24日
明るく素直で”ほんわか”した女の子キャラが
十八番(おはこ)な、”みこくのほまれ”先生。
本作では、他の娘とは、少し異なる”嗜好”の
ヒロインを、明るく、朗らかに描いています。
収録作品では、学祭の準備で幼馴染の男の子
と二人きりのヒロイン。仲良く、風船を膨ら
ましていたら・・・・な「balloon lover」。
幼い頃から、彼女を見てきた、幼馴染君には
”気持ち良い”と、ヒロインが感じている事を
見抜いているのですね。彼の洞察力が印象的
な短編でした。巧みな構成で読み心地も良い
一冊。
2015年12月18日
前の作品のヒロインが”姉”で、続く作品のヒロ
インが、彼女の”妹”といった、良く練り込まれ
たストーリー・構成が、”この種”のジャンルと
しては、描線が強めで、硬質な絵柄と相まって
独自色を放つ、”酔花”先生。「初めてのヒト」
と表題作「ナカ良くシテね」が前述した作品で
男性慣れしていない姉妹を、印象的かつ繊細に
描いています。
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2015年12月05日
学内での”サークル活動”で巻き起こる、男
女の恋愛模様を描いた表題作と、同じ学内
の研究室で起こった、”カラダが消える薬”
が起こす”奇跡”を描いた、上・下編を収録。
表題作では、好きな気持ちを相手に伝える
状況を、バラエティ豊かに表現。特に朴訥
な彼の「実家で飼ってる~」は、なかなか
上手い表現・セリフで、印象に残りました。
”ぽんこつわーくす”先生独自の視点で描く
キャンパスライフが堪能できる、作品集。
2015年11月28日
”東野みかん”先生作品では、どうしても女性
キャラの”ぽっちゃり”さに、目を奪われがち
なのですが、実は、爽やかなストーリーを紡
ぎ出す、上質な”脚本家”でもある、と感じま
した。収録の「脱ぽちゃ宣言」では、互いに
言い出せなかった”心のうち”を、打ち明けて
ラブラブな関係へと昇華する展開が、ストー
リーテラーな”東野みかん”先生ならではの短
編で、上質な”脚本家”だという思いが、確信
に変わる作品。輝きを増したストーリーで読
者を惹きつける”東野みかん”先生二冊目の作
品集。
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2015年11月26日
前世での記憶をたずさえて、生まれ変わった
小さな女の子が主人公の作品。この様な設定
の場合、”ファンタジー”として描くのが定番。
が、本作は”日常生活”を、きめ細やかに盛り
込み、「生活感」のある構成・展開で進んで
ゆきます。素朴な愛らしさの中にも、視線の
定まった”瞳”を持つ、造作デザインの主人公
が”渋い”魅力を放つ、作品。
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2015年11月13日
本作には、三人の女性が登場します。三人共
個性的というか、自己本位主義というか、男
性主人公を、我が意のままにあやつり、時折
みせる”優しさ”を、彼が自分の良い様に誤解
妄想しているのを確認し、計算に入れながら
彼女たち自身の欲望を昇華してゆく”道具”と
して彼を求めてゆきます。”すがすがしい”程
酷使されてゆく男性主人公の姿が、印象的な
花見沢Q太郎先生の長編・一冊目。
2015年11月07日
桂よしひろ先生の”脚線美”は、質感をとも
なった、極めて”リアル”な描写力で描かれ
ていて、パンチのある作画とスピーディな
構成で、割に重く、シットリとしたストー
リーなのに、”あっけらかん”とした軽さと
明るさの読後感を、読み手に与えます。
収録作品では、表題作の「5時から本番!」
で、同じ会社の新入社員君を優しくみちび
いて、”男”にする短編が印象に残りました。
2015年11月04日
飲み屋で、同席した女性に助けてもらったり
同僚の女性が、職場の配置転換により配属先
で苦戦しているところを助けて・・だったり
小・中・高・大学とずっと一緒の、幼馴染の
娘に、今まで思っていた”疑問”をぶつけてみ
たら・・・と、おだやかに過ぎていた二人の
時間が、些細な”きっかけ”から、恋愛関係へ
急激に変化ゆく様子を、繊細に描いています。
緻密に組み立てられた展開が”光る”、みやも
と先生の短編集。
2015年11月04日
旦那の”願い事”を聞き入れ、愛のない行為
を受け入れていた妻が、高校時代に憧れて
いた先輩と寝たい・・・と提案。釈然とし
ない感情の中、その提案を受け入れます。
妻と先輩との行為を盗み見ながら、表現し
がたい”想い”に身を焼き尽くす旦那。一方
先輩の方も、妻を寝取ろうと、行動を本格
化、置き去りにされてゆく旦那が印象に残
りました。ボタンの掛け違いからはじまっ
た、小さな事象が、少しづつ膨らんでゆく
色白好先生の長編・二冊目。
2015年11月04日
家が隣同士で幼馴染、高校・大学と同じ学校
に進み、そのまま夫婦となった二人。孫の顔
をと、囃し立てる周りをよそに、旦那の方は
夜の生活で”興奮”出来ない自分と戦っていた。
戦い疲れ、妻に”ある”願い事を申し出る。
読み手が、旦那目線で読み進むか、妻目線で
読み進むかで、作品に対する印象が全く異な
る、稀有なストーリー。本編に差し込まれる
「純愛な過去の二人」の回想が切なさを増幅
させる、色白好先生の長編・一冊目。