イテリキエンビリキさんのレビュー一覧

2022年第3クール放送アニメのスピンオフ音声作品。
(音声作品ファンにとっては、むしろ音声作品がメイン?)
RaRo 原作のアニメということで、同人音声作品がCG集・動画になるケースは少数ではあるもののそれなりにありますが、地上波・ネット配信で放送されるケースは珍しい。
…というか本作おまけで言ってますが、去年 RaRo 原作で放送された『君みみ』が史上初なので2作目とのこと。

昨年の『君みみ』同様、各ヒロインを1人ずつピックアップして作品を出すのがメインで、途中で2人共演作をお値打ちの価格で出しています。

『君みみ』は、
・ASMR音声が主役
・女の子は2人とも奥手で初々しい
・萌え
本作の場合は、
・会話もかなり多い
・浅草ゆり:にぎやか
蔵前ぱんだ:クールで世話焼き
・おもしろの比重が大きい

方向性は異なりますが、今年もにやにやできました。
二人がもともと仲良しだったみたいなので、会話のテンポがよかった。
tr.1
「…ねぇ、二人の距離、近いよ? やめてよぉ。」
tr.2
ずぷずぷずぷずぷ……
↑ この辺が特にいい感じだった。

ユキトさんがYouTubeのASMR配信でやっていた音声のちょっと編集した版。
いつもありがとう!

作品説明にも書かれている通り、音声自体はYouTubeで無料で聞けます。
金額的にお小遣い程度ではありますが、ユキトさん&箱河ノアさんへのお布施のつもりで購入するのがよいと思います。

配信環境が理由になって、よくネコちゃんが乱入してきます。
最近の配信ではあまりキャラを演じる企画が無いのはこの辺りが関係ありそう?
自分は配信を何度も聞いているので慣れています。
編集してあるので、配信アーカイブよりも鳴き声は控えめですけどね。
もし本作が初回視聴だと、びっくりするかもしれません。
1度配信アーカイブを見るとよいと思います。
あと、聞くに際しては「ユキトさんを通して顕現したキャラが耳かきしてくれる」というよりは「キャラを演じる名目でユキトさんが来てくれてほにゃほにゃお話ししてくれる」という感覚で臨むのが一番楽しめる態度だと思います。

「同じ台詞しか収録されてないの? なら、ネコノッテ!の他の作品を先に買おう」と思ってました。
どうも趣は異なるみたいです。

猫かぞえトラックはもちろん、「羊が一匹、羊が二匹、……」のパロディーで「子猫が一匹、子猫が二匹、……」を繰り返すパートです。
自分の感想では、安眠促進ボイスというより、萌え企画ボイスでした。

何も考えずに読んでいくと、ただ同じ文章を無味乾燥と反復するだけになりそうです。
この音声の場合、一フレーズ読むたびに「えっとね、えっとね、うんとね」と一生懸命読み上げてくれる様子が目に浮かびます。
背が小さなメイドさんが洗濯物を抱えてテコテコ歩いてるみたいな、そういう印象です。
実際、途中でつまったり、数を間違えて言い直したりしてました。
聞きながら心の中で(がんばれ!)とつい応援してしまいました。

たぶん 聞いてて飽きないようにけっこう工夫して制作されたと予想します。
そう考えると、箱河さんは自分の売り込み方を理解して、やりすぎず ちょうどいい具合の萌えボイスに仕上げてる点で……け、結構な策士? ズルい女ってこと??


あと最後のトラック『注文の多い料理店』朗読はなかなか良いです。
何度も聞ける出来です。
扉に書かれてる注意書きは、ワルーい巨大山猫が朗読してくれてる気分になってきます。
でもこんな親しみやすいほにゃほにゃボイスの猫さんだったら、楽しくじゃれて友達になってくれそうなのになー、とか思いました。

藤村さんは乱暴されて情けない声を上げちゃう演技がお得意です。
それを聞くと、分かっていても、エロ男性がつい「もっと泣いて! もっともっと!」とドキドキしてしまうのは仕方がありません。
それゆえS向け音声の出演が多いですが。
救いがなくて後味が悪い作品が多いというか、エピローグ後もこのまま一生 自身の意思に反する形で犯され続ける展開が多いです。

でも。
藤村ボイスでセリフの最後に「んふふっ」と微笑むシーン、たまにありますよね。
アニメ声優・同人声優問わず、藤村さんが一番うまいと思ってるんですよ。
「可哀想な目に遭ってるorエロを強要されてる子が、オレの元に来ることで生きやすくなりよく笑顔を浮かべてくれるように」
って作品は無いの??
って方。
この作品よいですよ。

藤村さんの個人サークルなので、いろいろ挑戦してみたみたいです。
フリートークでも話されてますが、本作はASMRや音の気持ちよさを排して、
シナリオに全振りし、キャラの性格、それプラス声に乗せた感情で勝負してます。
エロが聴きたい人は同じシリーズの2作目・3作目(もっと仲良くなってからのの話)の方が合ってるかも。
キャラの魅力は…他のレビューに譲ります!

素人臭い感想で恐縮ですが…。
<喋りのスピードがかなり遅いので、ちゃんと時間を確保してから聞くべし>
ルーシュさんは傷ついてるので、戸惑いながら話します。
同時に 理性的かつ素直なので、「あなたが善い人なのは分かったつもりだけど、怖くて前進できない自分が消えない」旨を、心の底から訥々(とつとつ)と伝えてくれます。
ルーシュがんばれ!パンケーキ食え! となりつつ。
魂を込めて演技されてらっしゃるので、スピードがけっこう遅めに感じると思います。
疲れてる時や休憩時間中に聞くとフルで楽しめないと思います。

全年齢作品の出演も割と多く、しかもみんな結構面白いんですね。
本作を皮切りに、藤村さんの全年齢作品を探す旅に出てはいかが?

謎のお菓子もぐもぐロボット・おすすめアンドロイドさんのASMR作品第5弾。(本当は6弾)
今回もストイックな作りの音声になっています。
10分の間、ひたすらボーリボーリ食べてます。
お話もありませんし、袋の開封音などの咀嚼音以外の作業音・環境音もありません。

おにぎりせんべ●(伏せ字は要らない気がしますが、サークル主に準拠します)はスナック菓子の中でも分厚めです。
なので本作は過去作と比べた場合はもちろんのこと、動画サイトで聞ける他の咀嚼音音声と比べても強めのゴリゴリ音になってます。
音として純粋に好きな人が結構いそうな気がする音です。
短く集中しておこなう作業用BGMとしても使えそうです。

個人的に好感が持てるのは、おにぎりせんべ●は静岡以西でしかお店で見かけない、西日本+中部地方南部のお菓子なので、「おすすめアンドロイドさんは西の方のロボットさんなんだな…」と思いを馳せられた点です。
本当に個人的な着眼点ですが。

お手頃価格だったので購入。
いつもの作風と比べると、明らかに変化球でゲテモノな作品ですね!
たぶん勢いで突っ走った結果 出来上がったんでしょうね……。

tr.1の、膝枕しながら寝かしつけてくれるお姉さんの語りから始まります。
tr.2 はゴリラ大好き女子にゴリラと勘違いされ、耳かきしてもらい、そして緩やかにフェードアウト……
(ゴリラは出てきません)

ゴリラ大好き女子という触れ込みのキャラなので、途中でゴリラの鳴きマネを2回します。
CV:柚木つばめさんの可憐な声で一生懸命マネをされるのですが、合計10秒程度です。
可愛い声だけ聞きたい人は、一応事前に覚悟しとけば大丈夫です。たぶん。
ペットに話しかける感じなので、とっても優しい態度です。

たまにはこういうのもいいかも!

作品紹介本文を見て一瞬でおわかりだと思いますが。
謎が多すぎます。

太文字フォントで「パッケージの裏にある成分表示的なアレ」と書かれているところ、ツッコミどころ満載です。
「音声って聞くだけで栄養あるのかー」とか「ホームページじゃなくてツイッターアカウントでしょ!」とか。

収録内容は、咀嚼音音声オンリーです。
お喋り一切なし、ミニマルな内容でストイックです。
価格もリーズナブル。

2017年あたりにタイムスリップした気分になりました。
まだ界隈での用語が「ASMR」ではなく「音フェチ」だった時代に、ニコニコ動画にうpられていた咀嚼音音声にそっくりな雰囲気です。
私だけかもしれませんが、ちょっとほっこりしちゃいました。

不思議なサークルです。
「ふとめのカチューシャ」2作目で、1作目と路線は同じです。
シンプル・ストイックな咀嚼音トラックが1つ入っています。
価格設定が110円の作品は概してchobitに試聴ファイルがないので怖い印象があるかもしれませんが、大丈夫です。
怖くないよ。

サークル主は、CV担当(CV?)の おすすめアンドロイドさんご自身?
公式サイトを見ても全く説明はありません。
たぶん普通に自己紹介したり趣味を公開したら埋もれてしまうので、自分をキャラクター化・ブランド化する試みだと思います。
名前が可愛いので、いろいろ想像できます。

・大規模電気店のロボットコーナーで「当店おすすめアンドロイド!」と安売りされてる
・礼儀正しいけどけっこうポンコツ
・目玉機能は、ご飯をおいしく食べる機能

……みたいな!
音声そのもので楽しむのもいいけれど、本サークルの場合は想像を添えるのがいいと思います。

※追記
作品ページや、ツイッターのおすすめ漫画リンクを見ると、どのOSを使ってツイッターをしたのかわかるURLになっています。
それを見ると……PCはMac、スマホはiPhoneを使っているみたいです。
…Androidじゃないのかよ!とついツッコんでしまいましたね。

DLSite で買える音声作品の大多数は萌えとエロです。
それ以外だと音楽・朗読でしょうか。
推理ものはとても貴重で、前から気になっていました。

本作の構成は、1人の女子生徒が高校で亡くなった事件が題材です。
女の子が気になって仕方がない男子生徒が関係者4人(全員女子)に聞き込みをするトラックと、それぞれの間に誰か不明な独白を聞く内容になっています。
(声優さんは一人とのことで、スゴイ!)

一人ひとりの名前や、亡くなった女子との関係は1回聞くだけで分かります。
が、具体的なところはメモを用意して、条件を書き出して俯瞰する必要があります。

あと作品説明のところを見ると、どうやら難しい年頃の女の子ゆえ登場人物はみんな嘘をついているらしいんです。
これのせいで、ちゃんと考えないとキツイです。
意外と骨があります。

価格もお手頃ですし、たまにエロいのじゃなくこういう音声作品を買ってみるのはいかがでしょうか?


※) DLSiteブログに、制作スタッフコメントや答え合わせが残されていたようですが、
DLSiteブログのサービス終了にともないweb上から消滅している模様。
無念。

『君みみ』シリーズ第5弾。
本作は約200円、シリーズ作品の中でも特別に安くしてくれています。
最初に買うならこれ?
その代わり、最初に聞くなら予習が必要です。
作品説明に目を通すべし。
ま、どの作品もオススメですけどね。

ゲッコーちゃんとアキミズちゃんは主人公に対して「友達」と繰り返します。
「私の友達と友達が友達になったら……ふひひっ」とか「ふえっ…!」とか、キミ達 あざとすぎません?
友達というけど、自分の知ってる友達の定義とは異なるカテゴリーで認識しているとしか思えません。
二人ともスゴくいい人です。

後の作品で主人公はゲッコーちゃんとくっつきますが、アキミズちゃんも無自覚ながら主人公のことが気になってたまらないみたいです。
アキミズちゃんも報われてほしいなぁ……と思いながら、もどかしい気持ちで本作を聞きました。
本作だと、二人とも友達以上・恋人未満の関係なので。