海月さんのレビュー一覧
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いちおし作品
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2021年04月04日
DLsiteでは処女作のようですが、なかなか面白い催眠構成でした。
とはいえ、キャラクター物の作品なので「東方Project、特に秘封倶楽部の設定を理解し、マエリベリー・ハーンと宇佐見蓮子というキャラクターに造詣が深い」という前提で最初の催眠導入が始まります。なので、「お、何かジャケットの子可愛いから聞いてみよ」と、何も知らない人が聞いても催眠導入から躓いてしまいます。逆に知っていれば珍しい導入というだけで問題ないのですが。
施術者CVのマイナス様は一般的な催眠音声作品と比べるとややハイトーンな演技で本作に臨まれており、催眠音声慣れしている人は少々戸惑うかもしれません。
しかし、これは全体を通せば後半の展開に必要な演技ですし、もっととんでもないほどハイテンションで攻めてくる催眠音声作品もあるので、さほど問題でもないでしょう。ぶっちゃけ好みの問題です。私はしっかりトランスに入れてますし。
気になった点は、作中のBGMが少々長すぎると感じた点でしょうか。
最終トラックでフルバージョンが聴けるおまけ要素があるので、作中のBGM場面は無理にフルで入れず、もう少し短く編曲するかフェードアウトさせていく方が催眠状態が解けにくいのではないかと思いました。(まぁ、後半も後半なのでほぼエンディングに近いから、覚醒に向かっていく演出としてあえてそうしていたのかもしれません。作中で夢から覚めていく描写に繋がりますし。)
ですが、初作品でこのクウォリティなのは素晴らしいことです。将来性もあると思います。
次回作が今から楽しみです。
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2020年11月14日
蓄音レエルはLose作品の「まいてつ」の世界観です。(要は自社作品です)
同じく同社自社作品のあやかし郷愁譚(「ものべの」の世界観)との違いを説明します。
どちらもASMRかつヒロインと仲良くする作品群ですが、「あやかし~」は主人公が特定のヒロインと仲良くなっていく過程を描いていく(※ものべの本編ヒロイン系は除く)ものです。
「蓄音レエル」は鉄道員である主人公と鉄道の擬人化キャラ(レエルロオドと呼ばれる鉄道ユニット)の話であり、最初から唯一無二の相棒です。そして、二人で仕事(名目の実質デート)で「地域のいい音探し」をしに行くのが共通するストーリーになります。(無料版にはありませんが、本編の、キャラ紹介ボイストラックの中で、「記者(無声)」がそのように共通して依頼します)
なお、鉄道員はそれぞれの路線(ヒロイン)と組付けされているため、所謂ハーレムルートはないと思ってください。(ここは「あやかし~」と共通する部分ですね)
ヒロイン同士が楽しく会話する様子は、同梱の「アニメ」の方で存分に堪能できます。(やはり無料版にはありませんが、TV放送されているのでそっちで見てもOKです…ちなみにアニメ後の時間軸のようです。)
さて、次は作品の本質である「音」ですが、テーマとして地域性のある音が収録されており、かなり本格的です。(個人作成とれっきとした会社のプロジェクトじゃ使える機材も予算も色々違いますからねぇ。ぽっと出の企画ではなく音声作品を多数既に手掛けているわけですし)
声優も、面々を見れば分かりますがガチな人たちです。
……まぁ、これは長々説明するより実際にDLして試聴すれば一発で理解できるはずですね。そのための無料作品。
鉄オタ歓喜な音もありますが、別に鉄オタでなくても十分に楽しめる作品たちです。
どうせ無料なのですから、騙されたと思って楽しんで見ればいいと思いますよ。
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2020年07月11日
クオリティに関してはWhispのブランド力を信じて問題なし。今なら何作品でも一気に80%OFFで買えるクーポンがおまけてついてくるので、他のWhispかRaRo作品が気になる場合でもとりあえず先にこれ買っておくといいです。
本作の「あやかし郷愁譚」としての面白い特徴は3つ。
1.ジャンルとしては「双子もの」になる。
2.音声入りと音声なしバージョンがある
3.明示されていないがおそらく続きも出る
1.は「家庭的で優しいふんわり系お姉さん(ドジっ子)」「職人気質なテンション低めの無邪気系子供」と言ったところ。「一対二身で一体」というコンセプトなので、片方の得意分野は相方の苦手分野だったりする。中の良い凸凹コンビと言った印象も受け、どっちも可愛いのでオススメ。
2.は「【声】は(本作に限らず)印象深く脳に作用する効果が大きい」という事実に対し、本作品は無声のASMR作品としても成り立つ自信があるという、Whispの自信の表れと視聴者の選択の自由があるという回答です。ただのおまけと侮るなかれ、無声版もガチですよ。声入りが苦手な人にもオススメ。
3.「あやかし郷愁譚」の視聴者(あなた)は主に3つのパターンに別れます。
A.あなたは「ものべの(ゲーム)」のすみルート攻略済み主人公である。
B.あなたはものべのに立ち寄った旅人、ないし住人である。Cからの移行でない限り他作品のあなたとは無関係である。今回のヒロインと最終的に恋仲かそれに類する関係になる。
C.あなたはものべのに立ち寄った旅人、ないし住人である。今回のヒロインと最終的に信頼関係を築き、友人かそれに類する関係になる。今までの場合続編が作られ、続編はBルートになる。
本作は(今の所)続編の知らせはありませんが、今までのパターンだとCルートに乗っています。続編への期待が高まります。オススメですね。
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和式なAVG(いわゆるギャルゲー系)ではなく、ゲーム的要素はアクション+パズル+探索といった内容です。
アクションが苦手な私でもクリアできましたので、どなたでもゲーム的要素は楽しめると思います。
ベースはRPGツクールですが、ガッツリ作り込まれているためそれと感じさせません。(RPG的な戦闘やアイテム、魔法といった要素は全く無く、それ故にインターフェイスもセーブ画面&ロード選択画面位で他にはにありません)
…もちろん上記内容だけでオススメする訳ではありません。
テーマは心理学(の中の「無意識」と「集団的無意識」)ですが、雰囲気を損なわない程度に、しかしシッカリと骨太にプレイヤーに伝わるようになっています。
その演出、ストーリー。主人公である助手とシャチ君の可愛さ。
このクウォリティは素晴らしく、作者の熱い思いと魂が伝わってくるようです。『細部に神は宿る』とはこの事でしょう。
企業では行えない、同人作品ならではの「深く」「シンプルで」「テーマに飽きさせないプレイ時間」を兼ね備えた傑作です。
ネタバレ禁止でレビューしてますが、これの良さはやってみなきゃ解らないです。今すぐ体験版をDLして、納得したら製品購入をポチりましょう。
そう紹介できるほど、自信を持って紹介できる逸品です。
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2019年11月02日
説明にもある通り、サキはかつて神として祀られた経験のある鬼です。そのため、鬼のイメージにあるような所謂「脳筋バカ」ではありません。性格は人懐こく豪放磊落ですが、理性的であり、行動・判断も理性と知性によって合理的な判断ができます。
アイスマッサージを行うと判断した根拠は、触診と問診、及び靭帯損傷の有無を調べた上で急性の筋肉痛と結論づけた上に、近代スポーツ医学で疲労回復効果及び筋肉痛の早期回復に効果が高い治療法を選択した結果です。
また、予防として処方したトレーニングは(設定された姿勢に対して)確かに効果のあるものです。
ただし、運動には注意点があります。サキが(というよりライターが)想定しているのは猫背気味のタイプの姿勢の人に対してです(ちゃんと姿勢観察及び運動分析をサキは行っています!)。妊婦や肥満のタイプに多い『反り腰』の場合は原因となる筋肉が真逆となるため、逆効果になる可能性があります――前屈で腰痛が強くなるタイプの人です――が、裏を返せば真逆の運動をすれば効果が期待できます。
反り腰タイプの人は、サキに指示される手を捻る運動を逆回転で行うといいでしょう。
人懐こく可愛い所、方言など(所謂萌え要素)や耳かきや咀嚼音などのASMR要素などは、他の人のレビューにおまかせします。
……ライターかそのアドバイザーに、多分本物の医療職がいますねこれは。
おそらくはスポーツトレーナー経験者の。
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2019年10月26日
タイトルだけで済んでますが、レビューが空白にならないように追記します。
まず、「あやかし郷愁譚」シリーズはLose(Whispの本体)原作「ものべの」のスピンオフ作品(「その後」のお話)になります。看板商品にも関わらず、今作で共通するのは舞台と世界設定だけであり、お紺は原作ヒロイン等ではありません。
それは、『原作を知らなくても楽しめる』ように作らなければならない、という意味でもあります。
次に、伊ヶ崎綾香(シロクマの嫁)と言えば耳かき音声業界で知らぬものはいない生きた伝説。耳カスの分類(十種以上!)やタイプ別の清掃頻度、音の違いを自己研究し詳細に解説できる上に収録機材も揃った声優なんて他に類を見ません。
さて、シリーズ第一弾を「原作にいない新キャラクター」で、「ハズレのない大物声優を起用」するあたり、Whispが本シリーズにかける情熱を感じずにはいられません。当然ですが、ハイクオリティです。
また、世界設定が(原作公式なので当然ですが)他の音声作品と比べてしっかりとしており、それに伴いヒロインの設定もかなりしっかりしたものとなっています。
また「公式原作あり」の場合は「ものべの主人公」がリスナーになりますが、それ以外(つまりこの作品)は「ものべの主人公ではない」リスナーになります。「ものべの」の世界観に初めて触れる場合でも、気負うことなく楽しめます。
ついでに「公式原作あり」のヒロインの場合は、今なら購入で「ものべの -happyend-」がついてきます。要は「第一作リライト版+第二作フル」です。もし、この「お紺」で「ものべの」の世界観が気に入ったのならば、シリーズを買い集めるついでに原作に触れたらいいのではないでしょうか?
ちなみに私は「あやかし郷愁譚」を買って暫くするまで原作があることに気づいていませんでした。それだけシリーズ単独で良い作品ということです。
2018年05月08日
無料公開作品の高音質版であり、音質を求めなければ購入の必要性はあまりありません…
しかし、【音質の差は圧倒的】です。
いえ、無料公開版の音質が悪いわけではありません。むしろ無料公開作品としてはクオリティが高い部類に入ります。
しかし、動画サイトの様々な制限により、やはり劣化は否めないのです…(気にしない人は気にしないレベルでしょうが、有償の音声作品を手にする人は大きな差として感じられることでしょう)
しかし、DLで3分割されるほどの大容量になっているとは購入するまで予想も付きませんよね…
2017年09月02日
「狐巫女テンの耳かきシリーズ」は、複数の耳かき短編を別の日に行っていく構成が特徴でした。
しかし、今回は「テンを待つ」というストーリー上同一の日付で連続した内容となっています。
また、構成は「お家でゆっくり癒されませんか?PLUS」のように多種多様な癒やしを行っていくものとなります。
――そしてやっぱりビャクは休日屋関係者だった!日向さん仕込みの癒しテクを駆使されますが、このシリーズ視聴中はちゃんと『心は』テン様一筋で聞いてくださいね。(身体はビャクのテクで溶かされると思うので不問。)
つまりこの作品は、狐巫女テンの耳かきシリーズの番外編ではありますが、休日屋シリーズの番外編でもあります。
(登場キャラクター及び視聴者はテン様シリーズですが、技術や作品構成は休日屋の延長線上にあります)
両方のシリーズが好きなら、購入を躊躇う理由はありません。
ただし、テン様シリーズのみ視聴してきている人は以下の点に注意してください。
テン様シリーズが1セット40~50分程度の視聴時間なのに対し、本作は休日屋シリーズ並みのぶっ通しで2:30あります。長時間の視聴時間が必要なので、1時間の休憩時間で聞くとかそういうことは難しくなっています。
クオリティの高さとかキャラクターの魅力とか異様なまでのコストパフォーマンスの良さとかは他の人がレビューを書いてくれていると思うので、そちらに譲ります。
(ジャンルにツンデレとかやきもちが入っているのは、トラック08のタイトルでお察しください。テン様ですから仕方ない。)
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2017年07月13日
東方入眠抄初の試みがいくつもなされています。
まず、最初のラポール形成を担っていたボイスドラマ部分を飛ばして催眠音声からスタートします。
名乗らない正体不明の施術者(一体、何こころなんだ…)が、催眠風ボイスドラマに誘導していく…そう、歴代シリーズのように「明確なヒロインが、目的を明らかにして被験者を眠らせる」テンプレートから大きく外れています。
これは、繰り返しの視聴を前提として組まれた構成のためです。恐らく、初回の視聴では中途半端な催眠風ボイスドラマとしか感じられないでしょう。
周回すれば――構成を理解した上で聞くほうが催眠に深く入れるという催眠の基本を武器にして――印象が大きく変わることでしょう。2週目以降は冒頭の施術者がなぜ普通にこころちゃんではないのかも理解していることでしょうし。
ただし、この構成は「眠る」より「物語を聞かせる/体験させる」事に向いた構成となるので、シリーズの中では物語性を重点においた作品といえると思います。
(冒頭では見えてこないヒロインの儚さもシリーズの特徴です)
* * *
さて、おまけ(トラック06)は本編の繊細でピュアなこころちゃんのイメージを完膚なまでに吹っ飛ばす、むしろ別人だろうこれ!という超テンション爆アゲな何かです。
ボーナストラックがシリーズの最大5曲中、本編2曲おまけ3曲というあたり、ある意味肝煎りなのかもしれません。Re:Volte様は元々音楽サークルですから。
(催眠音声目的の私は、Re:Volte様の明るいor激しい系の曲を今回初めて聞くことになりました。こちらは、音楽に明るい方にレビューをお願いします)
ただし、冒頭がハイテンションでもしっかり眠らせに来る事が可能なのはRJ167282やRJ198282で証明済みです。むしろ初回ならおまけのほうが寝れるかもしれません。
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2017年04月30日
トップ画像にある説明文のとおり、わりと命がけの理由( )であなたの部屋にクラウンピースがやってくるお話…なのですが、今までのシリーズとの相違点を。
1.周回を前提
催眠音声と同時にボイスドラマでもある東方入眠抄は、周回することで無意識へのアプローチが増強していく催眠技法部分と、ドラマ部分を初見でないにもかかわらず、初見であるかのように聞かなければならない、双方の長所に矛盾した構造的弱点を抱えていました。(これは多くの催眠風ボイスドラマの抱える弱点でもあります)
しかし、周回を前提としたトラック分けとストーリーによって、こちらの問題は解消されています。
2.リスナーの立場
今までの作品は、幻想郷在住の人物でした。(多くは散歩中にヒロインと出会ったり、元々親しかったり…)
今作は、違うと明言できるわけではないのですが…地獄の話以外幻想郷らしい話は出てきません。つまり、幻想郷の仮想のあなたではなく、リアルなあなたに話しかけていると解釈もできる構成です。
3.入眠抄トップクラスにウザい(かわいい)
入眠抄のレティさんのウザカワいさと、入眠抄リリーのフリーダムさを足して二で割らない。むしろタイツで掛け算をするレベル。
4.冒頭ドラマが長め
今作は最終的に入眠音声になりますが、ストーリーとしては「彼女のために催眠にかかる」事になります。そのため、ラポールの構築に時間がとられているのか、ドラマ部分が少し長めです。笑わせに来るので、ドラマ部分で寝落ちはできないと思います。
5.ある意味寝るな?かも…
ストーリーの〆で2週目の必要性がわかるため、寝落ちしてそこが聞けないと差し替え音声の必要性がわかりません。
完走してから差し替えましょう。
6.FSS
F(ふともも)S(すりすり)S(したい)