一陣の光さんのレビュー一覧
レビュアーランキング | 7位 | (役に立った数:73件) |
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投稿数ランキング | 22位 | (総レビュー数:328件) |
2015年10月30日
「好きだ」という感情を、心の奥底に仕舞い
込み、女性に対して”奥手”になってしまった
主人公。職場の後輩で、少し子供っぽい女性
に好意を抱くも、また、その感情を仕舞い込
んでしまいます。些細な”きっかけ”から彼女
に”かわいい”を伝えると・・・。
小林拓己先生ならではの、考察で構成された
作品は、よくあるストーリーなのに「ハッ」
と驚かされる”力感”を持っている、と感じま
した。普段、気がつかない”感覚”を教えてく
れる、優しい読み心地の短編集。
2015年10月29日
不器用ですが誠実な主人公の元に、ある使命
を帯びて、彼の元にやってきた”雪女”のヒロ
イン。主人公の朴訥とした人柄に接して、自
らの使命を話し、協力を求めます。ヒロイン
の生まれた環境とは異なる生活の中で、使命
を”遂行”しながら、主人公に少しづつ惹かれ
てゆく、ヒロインを繊細に描いてゆきます。
寓話の様な、儚い(はかない)ストーリーの中
に、主人公・ヒロインお互いの”恋慕の情”を
さり気なく入れた構成は、非常に良く出来て
いると思いました。
2015年10月28日
キャビンアテンダントとして、初仕事のヒロ
イン。突然、配属され、理解が進まないまま
仕事を始めますが、機内で、繰り広げられる
”お客様サービス”に、戸惑い、機内トイレに
こもっては、冷静さを取り戻します。
”のろけん”先生の、シンプルかつ清楚な絵柄
で描かれている、CA総出の”機内サービス”は
現実では「ありえない」のですが、どこかの
エアラインで実施されていたら”いいなぁ~”
と、妄想せずにはいられません。ヒロインの
戸惑う表情が印象的な、短編。
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2015年10月24日
”人間の身体”を描く時、その作家により
こだわりを持って描きこんでいく、部位
があると思います。例えば、”足”に極端
な描き込みを施したり・・・。甘詰留太
先生の場合は”鎖骨”。引き締まった主人
公の”体幹”でも、鎖骨だけは、繊細に描
きこんでいます。
前巻同様、カオスな状況は、より複雑さ
を増して展開してゆきます。が、良い方
向へと、導いてくれる人も、あらわれて
うっすらと日差しが差し込む、四冊目。
レビュアーが選んだジャンル
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2015年10月24日
ヒロインの父親が、結婚に賛同しないことを
主人公に伝えたことから、二人の関係が大き
な曲がり角を迎えます。会社の先輩とヒロイ
ンの友人との関係が進展し、上手く運んでゆ
くのも、また、主人公を追い詰めます。
やはり、甘詰留太先生作品。一筋縄ではいき
ません。ただ、ここまで”カオス”な状況で展
開しているのに、読者側からみて、スッキリ
と理解し、読めているのは、流石、甘詰作品
面目躍如といった感じ。主人公とヒロインの
”悩み”は深い、三冊目。
レビュアーが選んだジャンル
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2015年10月24日
クールビューティな女子高生が、ラーメンを
”食す”所作を、こだわりのアングルで繊細に
描く作品。主人公の子は、ストイックという
よりも、道を究めている”禅僧”の様で、達観
した心持ちでラーメンに対峙し、食します。
クラスメートの女の子は、対比するかの様に
今どきの子で、作品に”華”を添えてくれます。
ラーメンを食す姿を、高度な作画力で読者に
提供、惹きつける、鳴見なる先生の構成力に
ひたすら感嘆。
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2015年10月23日
仕事一筋だった主人公に舞い込んだ”縁談話”。
お相手は、容姿端麗で”一目ぼれ”した主人公
彼女と頻繁に会い、”絆づくり”に奔走します。
お見合い前と、後での、主人公の豹変ぶりは
なかなかのモノ。これだけの美人さんが、あ
らわれたら、そら、発奮するモンですわね。
ただ、甘詰留太先生の作品、すんなりとはい
かない”不穏な空気”が、うっすらと・・・。
”一筋縄ではいかない”甘詰留太先生の長編作
一冊目。
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2015年10月23日
お見合い後、二人の関係を育んでゆくために
頻繁に会う主人公とヒロイン。二人だけの時
間が”絆”を生んでゆきます。一方、そんな流
れに懸念を持つ主人公の同僚や、ヒロインの
友人が、ヒロインの”秘密”を解き明かしてゆ
きます。”ラストダンジョン”ともいえるヒロ
インの父親登場で、緊迫感が増した甘詰留太
先生、長編の二冊目。
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2015年10月23日
最終的に、”結婚”を決めるに至るポイント
は、何でしょうか?。相手と一緒にいたい
為、妊娠し、生まれくる”子供”を育て・守
る為、周りから”結婚”する環境を醸成され
てしまった為、など、その時点での”決断”
があると思います。
本作の主人公・ヒロインも、周りの人々に
翻弄されたり、己が感情を捉えきれなくな
ったりして、どう”結論”をつけるのか、自
身の気持ちも”漂流”してゆきます。本作も
一応の結論を見出しますが、それは、新た
なスタートでもあります。新たに前進する
為の”結末”。甘詰留太先生、長編の完結。
2015年10月21日
登場する男・女は、内面に何らかの”痛手”
を抱えていて、その”痛手”から救い出して
くれる”ヒーロー・ヒロイン”の登場を待ち
わびています。些細な”きっかけ”から、そ
の後の流れが、大きく変遷してゆく展開が
多数を占める作品集。男性キャラは、強面
(こわもて)に、女性キャラは愛らしく描き
分けられているのが特徴の、志蛾丘トウキ
先生、三冊目の短編集。