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ゆるーい人たちによるゆるーい人情時代劇です。
完全に続き物なので、前作を読んでいない方は話を十分に楽しめないと思います。まずは前作からどうぞ。
前作の引きから続いて、なし崩し的に盗賊退治をする羽目になった的兎家ご一行。
しかし不意を突かれてしまい、一行の要であるおのんが捕らえられて…?
二転三転するシナリオの構成も見事。それでいて随所に散りばめられたギャグが雰囲気を和らげます。
前作と比べても、ギャグのクオリティは明らかに向上していますね。
(「○○盛り」のシーンはあまりと言えばあまりの展開に腹が捩れました…ネタバレなのでこれ以上は秘密)
手放しにオススメできる良作です。
いや…これは面白いですね。適当に買ったのに大当たりでびっくりしました。
とことん根性なしだけど人の良さだけで人望を集めてそうな主君、卯衛門。
その根性なしに愛想をつかしつつも、頑張って支えている妻、おのん。
そして世の無常に諦観しつつも二人を、家を守ろうと頑張る近臣、細吉。
全体としては軽いノリで読みやすさ重視なのですが、それぞれのキャラの造型、掘り下げは深く、人情物としてうまくまとまっています。
時代考証は確かに相当ぶっ飛ばしてますが…まぁそういう部分はあまり問題ではないでしょう。
話を構成する上での舞台設定の役割さえ果たしていればオッケー、という考えのようです。
けっこう細かい伏線のようなものも張られていて、続編で生かされてくるのかなと思うと楽しみですね。
これはいい買い物をしました。