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2010年06月30日
設定、キャラデザインなど、なかなか良くできた伝奇もの。文章に勢いがあります。
シナリオ量もそこそこあり、私が費やした時間は五時間強。この値段でこれは十分以上のボリュームです。
内容的には、粗もそれなりにありますが、破綻することなく纏まっていて好印象。
特に、メインヒロインのシナリオは各キャラの心情、熱い展開など高水準で進んでくれます。
途中でシナリオ分岐して、二通りのエンディングがあるというのもなかなか面白い。
ただ、他のヒロインのシナリオが少々肩すかしな終わりで、文章もややおざなりなところが気になりました。
結局何だったかわからない人も一名いますし。書かずとも良い部分であったのかもしれませんが。
それを差し引いても面白い作品でありましたので、興味のある方はどうぞ。
ジャンルの通りの伝奇『コメディ』、間違いなく正しいジャンル表記でありました。
大筋のストーリーは正しく伝奇、戦いのときの演出なども良く、綺麗な絵柄と合わさってかなりの臨場感。
設定も良く作られていて好印象。端々から細かい事へ想像を働かせられるのも、私のような人種にはポイント高し。
これなら、『熱さ』とか『クールさ』とかを前面に押し出した作りでも良かったように思うのですが…
とことん『コメディ』な要素で攻めてくるんですよね、この作品。個人的にはそこが良いのですが。
日常のみならず、戦闘中や決着の瞬間、その後始末、緊迫しているはずの状況で平気で出現するギャグ選択肢。
私は、ギャグそのものが面白いかどうかの前に、その空気破壊っぷりに大爆笑。どうしてみんなそこでネタに走るんだ。
また、ほとんどのシーンを主役三人それぞれの視点から見ることのできる背後霊システムはとても良かったです。
視点ごとにキャラの印象が微妙に変わって、それがなんだか人間的で非常に好ましく思えました。
惜しむらくは、視点を変えながらの周回プレイが前提の為かシナリオが少々短いところと、物語が終わり切っていないところ。
これは、かの大江山の鬼がメインの次回作への布石だったりするのでしょうか。
しかし、それを含めても全体的に高水準の作品、伝奇好きなら文句なくおすすめ。
…ごくごく個人的には、里子がかっこ良くて可愛かったのでそれだけでほぼ満足であります。
2010年05月19日
BL女性向けとされつつ、おそらく万人向けで問題のない作品。ほら、ジャンル表記にも無いじゃないですか。
…私はマイノリティな需要を求めていく方ですから、万人の例にはなりませんが。
まず、何より絵が綺麗です。立ち絵から一枚絵まで全て。一部、本当に絵画、またはステンドグラスのようで。
全体の雰囲気は、不思議で掴みどころがなく、どことなく退廃的。…戦場なんてものは退廃的で普通なのですが。
戦争の描写はかなりこだわられています。狙撃の心得や武器、歴史背景その他色々、しっかりとした基盤があります。
語られることは思想的な、哲学よりは心理学寄りの色々。物語としてはそれがメイン。
個人的に終わり方に納得がいかない部分もありますが、かなり上質なビジュアルノベル、おすすめです。
…私は、猫の手を取っても後悔しないだろうなあ。少なくとも、今はまだ。
2010年05月17日
作品紹介などの雰囲気はホラーテイストが強いですが、どちらかといえば伝奇要素が強めの作品。
…どちらが重視されているかというのは、プレイする人間の嗜好によって変わる感覚やもしれませんが。
私的には、少々の猟奇的表現はありますが、直接描写は少なく、ホラーは苦手な人でも大丈夫だと思ってます。
最後もすっきり綺麗にハッピーエンドで終わり、読後感も爽やか。笑顔でプレイを終えられます。
また、キャラが可愛いというのも、怖さを紛らわすのに一役買ってくれているかもしれません。
私の読了までの時間は二時間半ほどでした。読みやすい作品ですので、おすすめです。
2010年05月14日
2010年05月14日
2010年05月14日
2010年05月13日