なしぇるさんのレビュー一覧
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いちおし作品
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アカネは敗北すると丸呑みさえれてしまいますが、本作では特殊な場合を除けば敗北条件が2つあります。一つはアカネのHPが尽きた時、二つ目はアカネの生気が全て無くなった時です。恐らく、生気が無くなり丸呑みされるのが殆どだと思います。
又、生気はHPを回復させる練気や妖怪に拘束されるとどんどん減っていきますが、回復手段が主におにぎりと丸薬の二つしかなく、おにぎりは生気が全回復するがフィールドのみの使用。丸薬は戦闘でも使えますが、1しか回復しないので使い道を誤るとせっかく回復したのに直ぐ生気を吸い取られます。
上記を踏まえたうえで、今作最大の魅力は拘束されたアカネの足掻きである。足掻き手段は暴れる、集中、練気抜刀、遁甲札の4つであるが、選択を誤るとどんどん生気を奪われて最後は丸呑みされてしまう。
例えば、暴れるは最も簡単な手段だが体力が落ちていたり、単純に力の強い妖怪から抜け出すのは困難。遁甲札は拘束から抜け出しやすいが、持ち運べる枚数の少なさと相対している相手が妖怪である為、妖術にたけた者にとっては簡単に見切られるなど足掻くにも冷静な判断が必要。
HCGに関してはグロくない丸呑み描写だけで、丸呑みされた後、体内で犯されることもありません。只、アカネの肉体が豊満な為、妖怪に拘束された一枚絵はエロ可愛いいです。
難易度は道中サクサク進めれればそこまで苦になりませんが、トラップで生気を失ったり、刀・ACの状態が悪い中で戦うとなると妖怪の動きを読み、心眼の術や閃光の術を駆使して戦わないと倒すのは難しいです。
運の要素やプレイヤーの判断力がものをいう場面が多く見受けられ、ゲームの操作が分かり易いのも相まって手軽なのにやりごたえは十分あります。
この世界ではヒトと魔族が住んでいますが某有名RPGの様に魔族がヒトを滅ぼしたり、ヒトが魔族を討伐するという英雄譚はありません。その代わり、ヒトと魔族互いに違う種族が住んでいる為に起こる差別や偏見。そして強者と弱者といった今日現実社会で起こっている問題をこれでもかと押し出した世界観や話の進め方は逸品です。
戦闘はオーソドックスで、雑魚戦は魔道書を用いれば楽に倒せますが、ボスは各キャラクターに備わった能力を活用しないと倒しにくい場面も見受けられます。又、ステータスの記載には無いですがキャラクターの種族によっては特別な弱点があるので注意が必要です。
最後にこのサークルさんは今作が処女作であり、延期が1年程ありました。ですが、サークルHPでは忙しいにもかかわらず毎月必ずイラスト付きで製作状況を伝えてくれるなど非常に律義で、その心配りには敬服いたします。
プレイ時間は9時間半ほど。作風はドラクエに似ていますが、勧善懲悪とはいかない世界観とシナリオが素晴らしいです。
まず世界観ですが、人間と悪魔が国境を挟んで住まい、人間はいつ攻めて来るか分からない悪魔に恐れを抱いています。それ故に強者を集めたり、悪魔討伐令を出すなど悪魔側への警戒を怠りません。ですが、悪魔側は世界征服を企んでいたり、人類を滅ぼそうといった考えをこの作品では持ち合わせていません。むしろ、悪魔達には長年叶えたい目標があり、その手段の中で人間が必要であり、利用しているにすぎません。
この両者の価値観の違いにより、人間は害の無いものにも恐れを抱き、駆逐することが正しいと行動しますが、それは時に悪魔以上に非情で冷酷に映ります。一方の悪魔は、目的達成のために忠義を誓う者や義理人情の厚い者、はては目的達成のためとはいえ非常な行いに苦悩するなどある意味一番人間らしいです。
シナリオは淫魔討伐に隠れがちですが、タイトル通り記憶を失った主人公の自分探しが主目的になってきます。この作品において主人公は悪魔が目的を叶えるために必要な存在であり、記憶を失う前の主人公を知っているのが悪魔だけです。その為、主人公は自分の存在に悩み、葛藤していきますが本作ではその描写が丁寧に描かれています。
そして何より、悪魔でありながら悲願の目的達成よりも主人公の身を案じ続けた彼の信念、行動には脱帽です。
最後に、体験版ではこの作品のシナリオ全てを掴むのは難しいです。ですが、タイトルとそこから流れてくる曲の雰囲気はある意味この作品を表しているので、雰囲気が気に入った方はプレイをお勧めします。
2016年05月06日
購入元は違いますが、このサークルさんの作品は3作目の犯されスライムを除いてプレイしています。
今作は一言で言えば、このサークルさんの強みと弱みがはっきり分かる作品です。
タイトルにも書きましたが、キャラクターは非常に魅力的です。各パートの随所に音声も入っている上、サークルさんのHPでは発売までに成人漫画家による連載漫画やゲストイラストなどが満載です。
戦闘ベースもドラクエ風なのでとっつきやすいです。あえて変わっているところを挙げれば、各キャラクターにスキルスロットが割り振られており、個人によってスキルの搭載数が違います。また、スキルは効果が強いものはスキルポイント及び戦闘で消費するTPやMPが高くなるので、場合によってはスキルはあるが使いにくい事もあるのでプレイヤーの判断が物を言います。同時に占領下の村を解放すると選択肢の中から物資が得られたり、内政により資金を得ていくのでこちらもプレイヤーの判断によりゲームの進め方が変わります。
ゲームの難易度も低く、プレイはしやすいのですが難を言えばRPG部分の作り込みが弱く、戦略シュミレーションとRPGが混じることなくそのままはいっている感じになっていること。その為、プレイしていて折角の設定が上手く活かされておらず、どこかぎこちない感じがします。
また、ゲームの読み込みに時間がかかる時があるので体験版での動作確認をお勧めします。
タイトル通りこの作品は「萌え」と「強靭さ」が絶妙なバランスで混じり合っています。
まず、萌え部分ですが主人公サクラがとにかく可愛いく、特に猫耳の出来が素晴らしい。見た目からフニフニしていて実際に触ってみたくなる程の出来栄え。また、サンプル画像にもありますがランジェリーの至る部分に猫要素が使われていて、猫好きを刺激してやまないです。
さらに、街中の動物は猫だけに限定されており、サクラの選択肢にも「にゃー」とかがある程の徹底ぶり。
そして、強靭さ。強靭さと書くとこの作品では敵が弱くサクサク進められる為、とても感じ取りにくい要素だと思います。
武器名が「インベル911」というのを除いて。なぜなら、この銃は某漫画に出てくる凄くタフで強靭な戦うメイドさんが使用する銃です。それに思い至ると、サクラの特技が銃器中心であることや鍛冶屋を訪れた時にサクラが銃の手入れをしたいと言ったこと、ギルドの人が「サクラさんならすぐダンジョンの中層や下層を攻略できます」と言ったことなどに合点がいきます。
そう、このゲーム敵が弱いのではなくサクラが強靭なのです。
最後に、サクラが強く装備品の中にはMPをターン毎に回復する物もあるのでゲームクリアまでなら2時間程で出来ると思います。時間の無い人やサクサク進みたい方にはお勧めです。
主人公の基本攻撃は剣と魔法3種類で、魔法はチャージすることで変化しますが製品に付属している説明書通りです。動きも左右上下の移動、ダッシュ、ジャンプ、スライディング、壁登りとシンプルで複合動作も2段ジャンプやジャンプからの空中スライディングなどこのゲームならではの動きはありません。
只、こういうシンプルな動きのゲームはレトロゲームの時代より脈々と受け継がれるように総じて難易度が高めです。
それは動きがシンプルという事はステージが進むにつれて正確な基本動作がプレイヤーに要求され、その上で製作側がプレイヤーの心理を読んだ仕掛けを用意してくるからです。
例えば、足場の間隔が広くジャンプして進みたいが空中に無敵の敵がいるのでジャンプした後でタイミングを見計らって空中スライディングで無敵の敵の間を抜ける。でも、丁度抜けて着地した所で敵や即死トラップが絶妙な場所にあったりなどです。
こう書くとただ難しいゲームと映りますが、本作は動きが非常に滑らかで、難所を上手くのりきった時の動きは魅せられるものがあり、それによる爽快感は病みつきになります。
最後にこのゲームはゲームパットの使用をお勧めします。私も最初はキーボードでプレイしていましたが、ゲームパットが使えると記載があったので乗り換えた所、本作の動きの滑らかさ・爽快感に改めて感服しました。
イベントをある程度こなしてのクリアタイムが8時間程。イベントを全てこなすとなるともう少し時間がかかると思います。Hシーンは自慰に始まり売春など多岐にわたり豊富ですすが、どちらかと言うとタイトルにも書いたとおり戦闘に重きを置いた作品です。
戦闘の進め方はターン制で分かり易く、主人公は物理攻撃・スキル・精霊技を駆使して戦います。只、スキルと精霊技は持っている武器と装飾品に習得できるものが記載されており戦闘で獲得するAPを集めて覚えていきます。物語が進むことで販売される装備品が増え、スキルの幅も広がりますが強力なスキルや精霊技は精霊を倒して手に入る装備品が必要。ですが精霊はかなり強く、戦うためにはレベル上げと並行して装備を買う資金を貯める、装備を整える、装備品のスキルを習得するといった戦闘プロセスを踏む必要があります。なお、本作では主人公の回復手段が道具中心な為、戦う相手の相性に合わせた防具選択を行わないと強敵相手ではいつの間にか回復主体の行動に陥り易く、気づいた時には回復アイテム切れで敗北ということもあります。
体験版で戦闘シーンが良かったと思った方やRPGをがっつりやり込みたい方は十分楽しめると思います。
クリアまでは1時間~1時間半程で、Hシーンは戦闘敗北による凌辱シーンが中心です。なお、サークルさんのHPにもありますが、変身と戦闘に重点が置かれた作品です。
変身は2種類あり、立ち絵が変わるだけでなくスキルや能力が異なり、エンディングにも影響を与えます。また、変身は強制ではないので変身前の主人公でも戦いには挑めますが、作中で主人公が「下級戦闘員ぐらいなら・・・」と言うように敵が強くなると苦戦を強いられます。
敵においても複数回攻撃する者や味方をかばう者など個性がしっかり設定されており、戦闘を盛り上げてくれます。
シナリオ面も短い内容ながら主人公の目的が明確な為とっつきやすく、全体を通して良作です。
タイトル通りこのゲームでは薬草が終始手放せず、依存症のごとく使っていきます。
理由は主人公が半人前の修道女である為、呪いの力によって魔物と戦える力を得ますが、代償として常に体力が減り続ます。
ここからが薬草依存症の始まりです。
まず呪いを施す時、シスターから呪いの説明と共に最初の薬草が手渡されます。只、手渡された数では心もとないので直ぐに商人から薬草をありったけ購入。その後も戦利品や宝箱から薬草を手に入れては使いますが、戦闘や捜索で直ぐ体力が怪しくなるので薬草の使用が止まりません。その為、薬草を買うために敵を倒す、戦闘すると体力が減る、薬草を使うのループに入ります。
今思えば、シスターが呪いをかける時、躊躇う場面がありましたがそれは一生薬草から離れられないことを暗示していた気がします。
最後に1週目の攻略は1時間半程で可能。
HCGは敗北や凌辱が主でアニメーションあり。
戦闘はターン制で分かり易く、敵の強さは程良い難易度。
エンディングは4つありますが、分岐は分かり易く、作中にヒントをくれるNPCもいるのでサクサクプレイ出来るので時間がない方にもお勧めです。
ノーマルクリアで4時間程。被虐に重きをおき抜きゲー向きとありますが、緻密な奴隷社会設定及びシナリオの向かう先が明確である為、抜き以外の内容も作り込まれています。
戦闘はターン制ですが、レベルアップの概念は無く、主人公を強化するには売られている良質な食事を摂る必要があります。が、主人公は奴隷である為、自分の体を元に働いても得られるお金は雀の涙程。その為、強化には若干の作業感があります。
冒頭でも書きましたが、個人的にこの作品で一番作り込まれているのは設定だと思う。
社会面では奴隷への搾取、建物の出入り禁止、物品販売制限など不条理の徹底ぶり。
でもそれ以上に凄いのが主人公の設定。主人公はファンタジーでは頭の良いことで知られるエルフで、妹を助けたいという信念はあります。ですが、信念はあっても妹をどう助けるか、助ける手段はどうするかなど自分で考え行動する事は無く、相手から言われるままに動き続けます。当然、そんなやり方で自分が望む結果が得られることなどなく、主人公は定められたバッドエンドへと向かいます。作中でも特にこの描写が顕著だったのが奴隷兵の反乱。反乱側は多くの犠牲を出したが己の信念に則り、考え、計画を立て行動した為、思い描いた結果を残した。それは、主人公のやり方の対極をいき、その身は奴隷でも思考までは相手の物ではないのを印象付けたと思う。
最後にこの作品は人を選ぶと思います。ですが、18禁要素を含め設定が緻密に作られています。体験版に興味をもたれた方、ダークな世界観やシナリオに浸りたい方にはお勧めと思います。