YYさんのレビュー一覧
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投稿数ランキング | - | (総レビュー数:74件) |
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この作品は今まで名作として何度も名を聞きながらなかなかプレイできずにいて、今回初めてプレイしましたが、十分に面白い作品でした。
二つの視点から追ってきた物語は一つの重大な陰謀に帰結するわけですが、目を離せないような展開が多く、飽きさせません。
絵は確かに古いですが下手という訳ではなく、少なくとも自分は問題なくプレイできました。
ただこのDL版はセガサターン版の移植ということでHシーンは存在しないので、注意が必要です。
瀬戸口廉也の作品ではこのSWAN SONGがもっとも重く暗い作品なのではないかと思います。
雪国に暮らしていた主人公たちは大地震で住む場所を破壊され、避難生活を余儀なくされますが、救援も来ず、事態はどんどん悪い方向に進みます。
最初は豊富にあった食料もじきに底をついてきて、人々の心は荒み、収拾がつかない状況になってしまいます。
その果てに、主人公が得た境地とは…
この作品は、結局のところ状況によって揺れる人々の心理描写がメインなので、単純にストーリーの面白さを期待してプレイする作品ではないと思います。しかし、その心理描写の厚みは瀬戸口廉也ならではのものであり、非常に興味深く読めました。良くも悪くもエロゲーらしくない作品ではありますが、今は値段も安く買えるし、一度はプレイしておきたい作品です。
蒼天のセレナリアのED後を描いたファンディスク。
新たなキャラ、メアリ・シェリーが加わり、コニー達は再び冒険の旅に出ることになります。
コニーとカルベルティの恋の行方はこのファンディスクで一応の決着を見せることになるし、後のシリーズにつながる結社が関わってくるという面でも、シリーズファンならプレイすべき作品だと言えます。
泣きゲーとして有名な本作ですが、今やっても十分面白いです。どのルートも一筋縄ではいかない話であり、感動的です。
まあギャグが古かったり、システム面でバックログで音声再生ができかったり、という問題はありますが。
なお、去年絵を新しくしたリメイク版が出たので、絵の古さが気になる人はそちらを買えば良いでしょう。
レビュアーが選んだジャンル
今更語るべくもない作品ですが、この作品は同人作品であることもあってボイスはなく、商業作品と比べるとCGの枚数も少ないです。しかし、圧倒的に引き込まれるシナリオと、ハイクオリティなBGMによって全く気になりません。スプラッター的な描写はあるし、後半に行くにつれて重い話が多くなるなど鬱度は高いので、人を選ぶ面はあるかもしれません。しかし、それを抜けた先の感動は筆舌に尽くしがたいものがあります。値段も安いので、ノベルゲーム好きな人は一度は触れるべき作品の一つです。
2013年11月23日
このプレビュー本のメインとなるSSのアセント・デリでは、ファタモルガーナの館の4章の主要人物となるミシェルの過去が描かれています。一応ネタバレに配慮した作品なので、ファタモルガーナの館は未プレイでも楽しめる内容とはなっていますが、プレイしているとニヤリとできる部分が結構あります。
また、ここにでてくるイメオンというキャラクターは、本編では直接出てきませんが、エイプリルフール企画のセブンスコートに出演しており、その元ネタとなっています。セブンスコートを十分楽しむためにも、ファンとしては是非読んでおきたいSSです。
半額セールを機に買いましたが、評判通りタイトルにそぐわない、とても良いシナリオの作品でした。
不老不死から逃れるための王の殺害に失敗した主人公は逃亡生活を余儀なくされますが、そこで様々な出会い、別れを経て、人間として成長していく過程が良く描かれています。主人公の声も大きく変わっていくので、実感も伴います。2章以降はクリアするごとにサブキャラから見た物語が解放されますが、それによって物語に深みも出てきます。
そして、この世界に隠された秘密は何なのか。それを知った主人公が最終的にどんな決断を下すのか…。
最後の方は人によっては泣けるかもしれません。
このように後半に行くにつれシナリオ重視になっていく作品なので、良くも悪くもタイトルの印象通りの作品ではありません。メインルートではだんだんとエロも薄くなってしまいます。しかし、BADENDに向かった途端、壮絶な凌辱の連続が待ち受けているので、エロを期待しても問題ない作品だと思います。特に、EXTRAVAGANZAなどかつてのBLACK CYC作品が好きな人にはおすすめできるでしょう。
2013年04月01日
コンシューマー版とこの同人版を比べてみると、確かにコンシューマー版の方があらゆる面でクオリティが高いとは思います。しかしコンシューマー版では同人版の要素を4つに分割して薄くなったという面もあり、見せる展開の衝撃度はこちらの方が高かったです。
コンシューマー版をすでにプレイした人も、未プレイの人も、それぞれ楽しめる原作だと思います。
2013年04月01日
アクアルートの後日談を描いたFD。
本編では一応幸せなEDを迎えることができた2人でしたが、このFDでは再び困難な問題に直面することを強いられます。はっきり言って、いわゆるFDという感じの甘い話では終わらないので、ただ2人の幸せな日常を見られればそれでいいんだ、という人には向かないでしょう。ただし、シリアスなシナリオである分、本編で残した謎や放置したままの問題の解決といった補完的な意味での満足度は高いです。
そして終盤の展開は、受け入れられるか受け入れられないかで大きく評価が変わるようなものとなっています。そんな一筋縄ではいかないFDです。
2013年04月01日
2年前の高々度旅客機墜落事故によって以前の記憶を失っていた主人公が、どういう訳か空から落ちてきた謎の少女、アリエスと奇妙な同棲生活を始める所から物語が始まります。
攻略順は完全固定であり、最初のアリエスルートだけでは物語の全貌が見えず、あまり面白みがないと感じる部分もありました。しかし、そこから先は徐々に明らかになっていく主人公の過去、アリエス、アクアの正体などのSF要素に惹き込まれました。
同人ながら非常にシナリオの評価が高いのがよく分かる作品でした。値段はかなり安いので、SF好きなら買って損はない作品と言えるでしょう。