一陣の光さんのレビュー一覧

セックス大好きなヒロイン達が乱舞する・・・、
”藤ます”先生、本巻描き下ろし一作品と、短篇
十一作品を収録した、単行本。
印象に残った収録作品は、寂れた商店街にある
くたびれた書店。頻繁に通う理由は、通を唸ら
せる、官能小説のラインナップと”七海サン”の
『巨大さくらんぼ』・・・・な、巻頭カラーの
短篇「官能読書女子」。凛としたたたずまいの
”七海サン”が、官能小説を手に取ると、崩れて
ゆく姿が記憶に残る、お話でした。
読んでいて印象的だったのは、セックス大好き
なヒロイン。が、オトコなら誰でもよい、とい
うコトではないのが最大のポイント、だと感じ
ました。エロのスイッチ入ると没頭するヒロイ
ンがたまらない、”藤ます”先生の短篇集。良作。

一途で思い込みが激しかったり、やたら策士だったり
するヒロインが記憶に残る”回転筆”先生、短篇十作品
を収録した、自身初の単行本。
印象に残った収録作品は、バスケット一筋の”雄大”と
幼馴染なヒロイン”梢”。子供の頃は小柄だった体形が、
胸と共に大きく育ち、”雄大”をも超える体幹となった
”梢”・・・な、短篇「9センチメートル」。少し、暴
走気味な”梢”を受け止める”雄大”がカッコイイ、お話
でした。
読んでいて印象的だったのは、やたらと策士だったり、
思い込みが激しく、暴走気味なヒロインたちのすがた。
短篇「背徳の園」のヒロイン”紫織”の、趣味と実益を
兼ねた策士ぶりもまた、鮮烈な印象を残す作品でした。

安心・安定な”comic快楽天”。収録された短篇で、特に印象に残ったのは”八尋ぽち”先生。2019年6月号の”comic快楽天”に掲載された、イントロダクションともいえる短篇では、男性主人公から見たヒロインを、本誌では、ヒロイン視点からの展開で作品の続編的位置付けになっており、単行本に収録されることを念頭に置いた構成が光っていました。

なんの因果か異世界に入り込み、その環境の
中で精一杯、生き抜いてゆこうとするヒロイ
ン”友里恵(百合)”を描いた”prhs”先生、表題
作・第1話から第6話と、描き下ろしを収録
した、一巻目。
印象に残った収録作品は、源氏名”百合”とな
り、初めての客”猪神様”に処女を捧げるコト
になる”友里恵”を描いた「第2話」。
読んでいて感じたのは、懐かしい感じのする、
その絵柄と世界観。異世界設定なのに、国内
で伝承される、いにしえの物語をさりげなく
取り込み、強固な世界観を構築している点が、
強く印象に残りました。
周囲に、翻弄されるヒロイン”友里恵(百合)”
が、自身の未来を、どう切り開いてゆくのか、
ということが凄く気になる、表題作の一巻目。

高所でのカラミ、という新感覚な設定が如何にも
”速野悠二”先生らしい、短篇作品。
ヒロイン”大庭明美”は、生粋の高所恐怖症。授業
実習で・・・な、ストーリー。
読んでいて印象的だったのは、高所で、ハーネス
でカラダを固定されながら、というカラミ。他の
作家では、まず、描かないであろう設定の斬新さ
が新鮮で”速野悠二”先生ならではな、お話でした。

ほんのりと香る、NEO劇画調の絵柄と、意外に
ハードな展開との、マッチングの良さを感じた
”鈴木ひのみ”先生の短篇。
女性用下着の専門店でアルバイト、な、ヒロイ
ン”葛城桃香”。『お嬢様』で世間のコトに疎い
彼女が・・・な、ストーリー。
読んでいて印象的だったのは、お客として来店
した”相澤進治”を、そんなつもりなど全くない
のに誘惑してゆく”葛城桃香”の姿。メリハリの
効いた描線の、NEO劇画調な絵柄がマッチした
意外にハードな、”鈴木ひのみ”先生の短篇作品。

”佐骨”先生が持っている、独特なビート感が
読んでいて感じられる、短篇。
男性主人公”山田”は、同じクラスの転校生な
”音斗泉”が気になっていた・・・な、ストー
リー。
読んでいて印象的だったのは、読み心地に良
い影響を与えている、”佐骨”先生が持ってい
る、独自なビート感。あと、転校先の学校に
イマイチ馴染めない”音斗”が、山田に抱かれ
て、ひと皮むける姿を丹念に描いていました。

登場する男・女生徒が色々な意味で『蹂躙』される
”妻籠いずも”先生、表題作の第二話。
官庁の政策から、カラダの交わりを強制される生徒
達・・・な、ストーリー。
読んでいて印象的だったのは、登場する男・女生徒
が、名前ではなく『第1号』という様に機械的に扱
われ、色々な意味で蹂躙されている姿。管理されて、
従順に交わり続ける生徒達を”妻籠いずも”先生の冷
徹な筆致と眼差しで描いていました。
この先、どう展開するのか、続きが気になる第二話。

荒唐無稽なストーリーに翻弄される生徒たちを
メリハリの効いた描線で描く”妻籠いずも”先生、
表題作・第一話。
官庁から来た、お役人が教室で宣言。それ以降、
校内は酒池肉林な環境と化す・・・な、ストー
リー。
読んでいて印象的だったのは、登場する生徒達
が無理難題を押し付けられながらも、それに沿
った形で処女喪失してゆく姿をメリハリの効い
た描線で描いている点。バイオレンスな第一話。

能動的に行動するヒロインに、導かれる男性主人公、
というスキームから繰り出される、濃厚な描写のフ
ェラが記憶残る”ぶぶづけ”先生、短篇五作品と二話
構成の一作品を収録した、デジタル作品集。
印象に残った収録作品は、カテキョな男性主人公が、
その教え子”君嶋晶”と、処女・童貞を奪い合う二話
構成の「ナマイキリップ」シリーズ。
読んでいて感じたのは、リアルな描写が光る、フェ
ラ。他の作家にはない、臨場感が記憶に残りました。
高度な画力・筆致が映える、唯一無二な一冊。良作。