一陣の光さんのレビュー一覧

お姉さんに童貞を卒業させてもらう、お姉ショタ展開
な”dotsuco”先生の短篇。
男子主人公”三浦浩平”は、ツレの男子に誘われ、彼の
家で、彼のお姉さんに勉強を教えてもらう為、訪問し
たのだが・・・な、ストーリー。
読んでいて印象的だったのは、教えてもらったのは勉
強ではなく男・女のコトだった点。セクシーなお姉さ
んに童貞を卒業させてもらう、うらやましい短篇作品。

導入部からカラミへの展開が至極、自然に流れてゆく
トコロに”虎助遥人”先生らしさを感じさせる短篇。
陸上部に所属している男性主人公”河村哲斗”とヒロイ
ン”牧野かえで”。部活コーチの悪口が本人にバレ、居
残りを命じられる二人・・・な、ストーリー。
読んでいて印象的だったのは、カラミに移行してゆく
流れの自然さ。パキッとした絵柄も記憶に残る、作品。

ヒロイン”千速萌美”の、性格の良さが一際、印象に
残る”saga・ジョー”先生の短篇。
男性主人公”大地智司”は、昔、転校したばかりの頃、
自身の名前で『いじられた』時、声をかけてきたの
がヒロイン”千速萌美”。以来、幼馴染の関係を築い
ていたが・・・な、ストーリー。
読んでいて印象的だったのは、ヒロイン”千速萌美”
の性格の良さ。にぶちんな”智司”へ少しずつ間合い
をつめてゆく”萌美”が、かわいく描かれていました。

ヒロインの印象が変わってゆく展開がインパクト
抜群な”ごさいじ”先生の作品。
何とか二十歳まで、いや、在学中には童貞卒業を
果たしたい男性主人公”大崎”。たまたま、一緒に
勧誘されて同席することになった女子”霞ヶ浦”か
ら・・・な、ストーリー。
読んでいて印象的だったのは、清楚な印象の女子
”霞ヶ浦”が隠し持つ『本性』。彼女の毒牙にかか
る”大崎”が不幸なのか幸せなのか・・・な、短篇。

結末に『叙情派』な”やっそん義之”先生の真骨頂を
感じさせる、短篇。
自宅で、彼女とよろしくやっていた男性主人公のと
ころへ実妹”なな”がいきなり乱入。不機嫌になった
”なな”に男性主人公が・・・な、ストーリー。
読んでいて印象的だったのは、その結末に、叙情派
な”やっそん義之”先生の真骨頂を感じさせるところ。
朴訥とした絵柄もストーリーを盛り立てている短篇。

巧みなシナリオワークで、グッとくる描写が上手い、
”守月史貴”先生、巻頭を飾る、美麗なタペストリー
イラスト、前・中・後編・構成一作品と二話構成の
一作品に短篇三作品を収録した、R18作品集として
は自身初の単行本。
印象に残った収録作品は、幼い頃、都会から引っ越
してきた”明石律”を、まるで子分の様に面倒を見て
いた男性主人公”源ちゃん”。しばらくの間、会えな
かった”律”と久しぶりに再会した”源ちゃん”が知っ
たのは、”律”が女の子だったこと・・・・な、短篇
「知らないアソビ」。幼いころと同様に接してくる
”律”に、戸惑う”源ちゃん”へと感情移入してしまう、
お話でした。
読んでいて印象的だったのは、ツボを抑えた、シナ
リオワークの巧みさ。前述した「知らない～」では、
”守月史貴”先生のエッセンスがふんだんに盛り込ま
れていて、記憶に残りました。熱量高い、カラミの
描写もまた、印象的な”守月史貴”先生の短篇作品集。

基本、ラッキーエッチを軸にあっちこっちでパコパコ
三昧”ブッチャーU”先生、巻頭カラーの一作品を含む、
短篇六作品と「～Docking」シリーズ全六話を収録し
た、自身初の単行本。
印象に残った収録作品は、童貞で菓子屋の息子”タケ”
は、同じ商店街にある酒屋の娘”ハナ”の事を想ってい
たが、彼女のビッチな男性関係を正すべく・・・・な、
短篇「ビッチハザード」。”ハナ”と交わっている間に
『同じ穴のムジナ』と化す”タケ”へ感情移入してしま
う、お話でした。
読んでいて印象的だったのは、軽快なテンポでカラミ
が入る”ブッチャーU”先生の巧みなセンス。オシャレ
なヒロインのキャラクターデザインもまた、記憶に残
りました。ポップでカラフルな読み心地が光る、一冊。

あえて、記号的なモチーフにすることで普遍的な
モラトリアムや精神性を表現した”moco”先生の
短篇。
生真面目に生きてきたヒロイン。それまでの生活
に『息苦しさ』を感じ、通りすがりのおじさんに
処女を捧げる、暴挙に・・・な、ストーリー。
読んでいて印象的だったのは、普遍的なモラトリ
アムを巧みに描写している点。意外に重厚な短篇。

何を考えているのかわからない、不思議ちゃん系女子
を魅力的に描いた”ながねこ”先生の短篇。
男性主人公”太一”は、昔、同じ塾に通っていたヒロイ
ン”佐藤楓”に対する、他のクラスメート男子の印象を
聞いて・・・な、ストーリー。
読んでいて感じたのは、ミステリアスな雰囲気を漂わ
せる”佐藤楓”の存在感。イロイロな疑念を”太一”へ処
女を捧げることで、彼の信頼を勝ち取る、お話でした。

感情を、上手く表現出来ないヒロインと男性主人公
のカラダをぶつけ合うセックス・・・な”さじぺん”
先生、短篇十作品を収録した、単行本。
印象に残った収録作品は、ヤリたい盛りな男性主人
公”高井晴彦”。彼女との間が上手くゆかないところ
へ、少し優しくしたら慕ってくる様になったヒロイ
ン”諸田友里恵”の、処女を半ば無理矢理奪い、その
カラダを味わっているうちに・・・な、表題作の短
篇「いじめられっ娘」。
読んでいて印象的だったのは、男性主人公やヒロイ
ンの内面を、繊細にシナリオへと織り込んでいる点。
前述した「いじめ～」では、ヒロインへの強引なセ
ックスを要求する男性主人公ながら、その繊細な内
面が語られているので、ヒロインが受け入れている
というところをキッチリと描きこんでいるので、違
和感なく読めるのは”さじぺん”先生の技量がなせる
技、な、ように感じました。二律背反な一冊。良作。