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2014年11月07日
こういった閉鎖空間におけるミステリーはなかなかの好みなので、たまたま見つけてプレイしてみました。
今作はよくあるデスゲームや連続殺人事件とは異なり、異能というファンタジー的な設定が用意されておきながら、現実世界を舞台として破綻なくストーリーをまとめあげたという点で、オリジナリティがあって面白いです。
4~5時間程度の短編であるために、もう少しいろんな能力の活躍を見たかったとか、キャラの掘り下げが見たかったとか、思う部分はありますが、それはこの作品に魅力があったからでしょう。
この手のジャンルに興味があれば、プレイしても損はしない作品だと思います。
自分は今までSLGというジャンルはプレイしても面白さよりも面倒くささが先に立って、なかなか最後までプレイすることができなかったのですが、この戦国ランスは初めてクリアすることができました。
少しだけ進めようと思ったら、いつの間にか2~3時間も経ってしまう、というように、中毒性が非常に高いゲームです。
これからプレイする人は、実生活に支障が及ばないよう、時間的な余裕がある時を選んでプレイしていくと良いと思います。そのぐらい、完成度の高い作品でした。
2014年08月01日
様々な事情で夢や希望を失ってしまった主人公やヒロイン達が、廃部寸前のソアリング部に集まり、グライダーで空を飛ぶことにもう一度夢を見出していく物語。
各キャラがどのような思いでソアリング部に入部したか、そして雲の回廊を渡るという目標に向かって、どのように困難を乗り越えていくかがとても丁寧に描かれています。
ボリュームも多めですし、ヒロインもメインヒロインの小鳥を筆頭にとても魅力的に描かれており、ストレスを感じる部分はほとんどないです。
エロゲ経験の浅い人にも、自信を持って勧められる作品の一つだと思います。
これは一見普通の萌えゲーっぽい作品であり、実際魅力的なヒロインズに囲まれたラブコメ的な共通ルートがその多くを占めるのですが、各ヒロインルートに入るとどのルートも結構シリアスな展開が待ち構えています。そして、クリアしていくごとに、伏線が回収されたり、また新たな謎が生まれたりします。そして、最後までクリアすると、あの出来事はこういう意味だったのか、と納得できることが多く、なかなか面白かったです。
この作品は結構複雑な世界観を持っているし、前述の通りシリアスな要素も多いので、単なる萌えゲーがやりたいという人には向かない部分もあるとは思いますが、全体としてのシナリオも楽しみたいという人にはおすすめの作品です。
2014年05月12日
2014年02月10日
序盤のOPムービーが流れる前の部分では、キャラ紹介もままならないまま唐突にハーレムが形成され、その後も抜きゲーかと思うぐらい頻繁にHシーンが挿入されるので、ついていけないように感じることもありました。
しかし中盤以降、主人公たちが生きる世界の不穏さが見えはじめ、そこに壮大な設定が隠されていたことが明らかになるあたりからは、目が離せなくなっていきます。
全体としてあまりボリュームのある作品ではありませんが、何とか工夫して面白い作品を作りたい、というクリエイターの意欲を随所に感じます。ただのハーレムものと思わず、もっと多くの人にプレイして欲しい作品です。
記憶喪失になった青年が、流されるままに巨大な旅籠に逗留することとなり、そこで出会ったヒロインたちと交流しつつ、様々な怪奇現象に巻き込まれていく話。
その中で、旅籠とは何なのか、なぜヒロインたちは名前がないのか、主人公の失った記憶はどういうものなのか、といった疑問が浮かんでくるでしょうが、最終ルートですべてが明かされます。
文章は非常に独特の文学的な作風で、地の文だけで画面いっぱいになることも多くあるなど、人を選ぶ側面があることは事実です。
しかし、この文章に一度はまってしまえば、いつまでも抜け出せない、ずっと浸っていたくなる、そんな魅力のある作品です。
同じような作品はなかなかエロゲでは見ないので、このような文学的な作品に少しでも興味を持った方は、一度体験版をプレイしてみることをお勧めします。
レビュアーが選んだジャンル
瀬戸口廉也の作品ではこのSWAN SONGがもっとも重く暗い作品なのではないかと思います。
雪国に暮らしていた主人公たちは大地震で住む場所を破壊され、避難生活を余儀なくされますが、救援も来ず、事態はどんどん悪い方向に進みます。
最初は豊富にあった食料もじきに底をついてきて、人々の心は荒み、収拾がつかない状況になってしまいます。
その果てに、主人公が得た境地とは…
この作品は、結局のところ状況によって揺れる人々の心理描写がメインなので、単純にストーリーの面白さを期待してプレイする作品ではないと思います。しかし、その心理描写の厚みは瀬戸口廉也ならではのものであり、非常に興味深く読めました。良くも悪くもエロゲーらしくない作品ではありますが、今は値段も安く買えるし、一度はプレイしておきたい作品です。
蒼天のセレナリアのED後を描いたファンディスク。
新たなキャラ、メアリ・シェリーが加わり、コニー達は再び冒険の旅に出ることになります。
コニーとカルベルティの恋の行方はこのファンディスクで一応の決着を見せることになるし、後のシリーズにつながる結社が関わってくるという面でも、シリーズファンならプレイすべき作品だと言えます。