ひとゆめ

これまでと何も変わらない日常が続くと思っていた主人公・三岳隆一。
しかし、謎めいた少女・聖果が転校してきたことによって、その日常が鮮やかに変化を見せ始める。
幼馴染の美玖、行きつけの写真館の看板娘・ヒカル、学生会長のお嬢様・有音、
親友の妹で後輩・灯子、比山神社の巫女さん・瑞樹など、隆一を取り巻く
大勢の人たちとの交流ひとつひとつが大きな意味を持ち、
それが隆一にとってかけがえのない時間になっていく。ストーリーは王道の学園ラブコメ。
序盤はヒロインたちとの出会いとその日常におけるドタバタが描かれ、
後半は一転シリアスな展開になり、各ヒロインとの絆を深めていく。
魅力あるヒロイン、良質なシナリオと出会いたい——、そんな貴方にオススメの一本!

★ストーリー
カメラマンの仕事をしている父親の影響からか、自身も写真に興味を持ち、
地元である琴ヶ浜町の写真を撮り回っていた三岳隆一（主人公）。
夏休みの最後の日。自分の通う琴ヶ浜学園に立ち寄った隆一は、
グランドの片隅にある槐（エンジュ）の木の下に佇む少女を見かける。
膝裏まで伸びた長い黒髪の何処かエキセントリックな雰囲気を持つ少女。
そんな彼女を思わずカメラに収めた隆一だったが、ふとした瞬間、彼女の姿は消えていた。
それから数日後、その少女は転校生として、琴ヶ浜学園にやってきた。
夏が終わろうとしている晩夏、隆一の中で止まっていた何かが動き出そうとしていた。

★登場キャラクター
秦聖果
好奇心旺盛で、ちょっと常識知らずの転校生。時代劇に出てくるような殿様言葉で話す。
隆一に対して、何か運命的なものを感じているらしく、いつでも隆一と共に行動しようとする。
本能的・直感的に物事を判断し、行動するタイプで、沈思黙考が苦手である。
人の顔を正面から見つめる癖がある

榊原美玖
隆一の幼馴染で、家族ぐるみの付き合いをしている。
引っ込み思案で内向的な性格をしているのだが、隆一の前だけでは普通でいられる。
絵を描く事が趣味で、呼吸をするように描いていたのだが、県の展覧会で大賞を受賞して以降、
彩色する事を避けている節がある。
聖果の登場で、自分と隆一との関係を改めて意識し始める。

梢有音
隆一たちの一年先輩で、自治会長兼茶道部部長。
非の打ち所のない完璧なお嬢様で、彼女に憧れる信奉者は多い。
幼い頃から梢財閥の跡取りとして育てられ、彼女自身もそれに相応しい人物になろうと日々努力している。
彼女に付随する地位や金、美貌に群がる者たちが多い中、
有音自身を見てくれた隆一は彼女にとって安心できる存在である。

高寺茉莉
隆一のクラスの委員長。イマイチしゃきっとしない隆一に対していつも口を出してくる。
三人姉弟の長女で、しっかり者のお姉さん。
パティシエの修行で単身上京した父親を自分勝手だと非難しており、
自分が家族をしっかり支えなければと気負っている。
そのため、ノクターンという喫茶店でアルバイト中。

比企瑞樹
町の鎮守である比山神社の一人娘。高寺茉莉とは親友同士。
体があまり強い方ではなく、保健室でよく休んでいる姿をみかけるのだが、サボっている割合も多い。
自前の保健室の鍵まで所有している。
霊力が強いらしく、猫や人ならざるものと会話をすることが出来る……らしい。
ポケットには猫のおやつのにぼしが大量に入っている。

真金灯子
隆一の親友・健治の妹で部活の後輩。別名“神出鬼没のトラブルメーカー”。
人見知りせず、誰とでも仲良くなれるという特技を持つ。
兄の健治に対して「バカアニキ」と悪態をついているが「いざという時には助けてくれる」と心の奥で信頼している。
しばしば暴走して常識では考えられない事をしでかすが、健治とヒカルが彼女を制御している。
部活の先輩で、自然物を写真に撮る事のできる隆一に小さな憧れを抱いている。

高瀬川ヒカル
暴走灯子のブレーキ役にして、高瀬川写真館の看板娘。
灯子とは無二の親友で「暴走した灯子を止められるのは自分しか居ない！」と使命感に燃えている節がある。
地味な苦労人的性分だが、本人はそれを苦に思ってはいない。
写真を撮る事はできないが、祖父・高瀬川朝男ゆずりの写真を見る目はあるので、
隆一の腕を燻らせておくのは勿体無いと思っている。

道上佐和子
隆一たちのクラスの担任で、自然科学部の顧問。
いつも理科準備室にいて、趣味のプラモデル制作をしている。
「学生の自主性を尊重した〜〜〜」という建前のもと、放任主義を貫いている。
ただし、自分が面白そうだと感じる事には積極的に顔を出す。

笛吹忍
瑞樹のクラスの担任にして佐和子のライバル。
授業態度の悪い学生には必殺のチョークが飛ぶ国語教師。
琴ヶ浜学園OGで、有音が在籍する茶道部の顧問である。
普段のざっくばらんな態度からは想像付かないが、実は笛吹財閥の一人娘という、お嬢様である。
一見、豪快で大雑把なのだが、本性は結構繊細で意外と乙女チックな性格をしている。

榊原唯
身長、3サイズともに美玖と同じで外見もまるで姉妹にしか見えないが、れっきとした美玖の母親である。
「お母さん」「おばさん」などと呼ばれる事を嫌い、皆に「唯さん」と呼ばせている。
町内会にファンクラブが存在するほどの人気者。
隆一に対して奥手な美玖をいろいろな形で応援する。

真金健治
隆一の悪友にして、灯子の兄。
暴走した灯子の被害を最前線で受けているため、体だけはとっても丈夫。単にバカという説もある。
バイトに忙しい自分に代わって灯子の相手をしてくれている隆一に感謝していたりいなかったり。