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まだ空母や戦艦みたいな強い戦力もいない、出来たばかりの鎮守府でちょっと駆逐艦とギスギスしてしまっている北上のお話。艦娘達の微妙な関係を解消すべく、提督が提案した事がちょっと意外な感じしました。既に甘々な二次やぶっ飛んだギャグなどの方が多いと思うこの作品の二次で、提督としても恋する二人としてもまだまだ新米、これからというのはちょっと珍しいかも。

ラストの北上の笑顔と合わせて、いい意味でその後が気になるような、初々しいお話です。

朝起きたら愛しの艦娘がいました、という甘い出だしから始まる内容です。指輪、合鍵を見るにこの提督と時雨は恋人同士のようです。艦娘として暗い夢を見ていたけれど、提督と会えて、みんなと出会えて頑張って夢の内容も変わった。そんな幸せな変化を知った時雨が愛する人に伝えるのは、とても素朴で大切な言葉なのでした。

ほのぼのとしつつも、何気なさが感動的なお話です。

野戦大好き川内が野戦に行くのをやめる衝撃的?な内容。その理由とは……。大切なもの、好きな物は単純じゃなくて、様々な条件を満たさないと成立出来ない、ここのサークルが毎回作品に込めているテーマは素朴でシンプルだけれど、どれも素敵だなぁと思います。オチのデレデレ川内が表情も台詞も本当に可愛い、ニマニマほのぼのする提督×川内です。

提督が傍にいないので寂しさを感じる霞の話。後書きで特に起承転結ヤマオチのない話って言ってたけども、コスプレフラグをへし折って(笑)ほのぼのした良い話になってたと思います。ちょっとコスプレ見たかった気もするんですけど(笑)。そこら辺はゲスト原稿の方の話で楽しんでくださいって事かもしれませんね(メイドではなく、カスミ違いなコスプレですがw)

ケッコンカッコカリ済の曙と提督のお話。サブキャラのおじいさんとおばあさんから初恋、曙の今の恋へと繋がって行く流れが良かったです。

ああ好きだなぁと思うたび、人は何度も同じ人に恋をするという大井の言葉が素敵。初恋と別れないまま、何度も恋は出来るっていうの素敵な理論ですねぇ。

そこからのラストの笑顔のクソ提督発言が曙らしくて最高。曙ちゃんは好きでも、特にマゾッ気はないんですが、こんな風になら私もクソ提督って言ってもらいたいです。

提督×大井で、二人で旅行に行く話と、ちょっとしたことでケンカしちゃう話の二本が入っているお話です。一本目は眩しい夕焼けと、それに負けない眩しい浴衣姿の大井が印象的でした。

個人的には二本目のケンカしちゃう話がイチオシですね。二人でもだもだ～っと考えてる心理からの、有無を言わさないような「おかえりなさい」。とっても和むし心動かされました。

優しい甘いお話。提督ラブ大井っち好きは是非。

日常SF風味漫画二本立て。一作目は噂が独り歩きして、根も葉もない事を言われてしまうりるのお話。噂を最後逆手に取ってしまうりるが、とてもきままな女子で、そんな彼女に友達の女の子が心を開いたのも納得だなぁと思いました。

二本目は研究所のまん丸い鶏を見られてヤバイ、しかも自分が母親扱い!? みたいな話。しかしこのまん丸鶏本当に可愛い。一匹欲しい。

テーマは二本とも他者から受ける印象かな? 少しだけ考えさせられる感じのお話です。

デュナルベルグさんがたまに出す、元ネタのある童話をアレンジしたできそこないシリーズ。赤ずきんは一番童話アレンジでも人気だと思うタイトルですが、意外と猟師と狼の要素が混ざっているのは見なかったかもしれない。

「どうしてそんなに爪がするどいの? どうしてそんなにキバがするどいの?」という有名なくだりのアレンジが美しい。君を守るためなんだよ。

ラストシーンが切ないですね。童話というよりは切ない映画のような余韻がある。

彼は、童話のオオカミではない。だからこそ切ない、これはできそこないのおとぎ話。

捨てられた国のガーディアンの話。気の遠くなるような年月を国の門番として過ごすうち、彼には一人の友達が出来るのでした。動けない門番の代わりに、新たに出来た友の従者がご主人の痕跡と、最後素敵な救いを持って来てくれるのに涙が出ました。終わりと最後の絵がとても美しい……。彼は世界の終わりまで待ち続け、友の不死者もずっとそれを見守り続けるのだろうな。

冒頭が既に一個の小さな小さな童話。そこから始まる本筋。神様も、神様の物語も、本筋の物語も、問題が全部手袋サイズなんですね。処刑人と使用人の娘の関係が微笑ましいです。そしてなにより、冒頭の出来事で腐らずに、自分に出来る救済を成し遂げた手袋の神様は素敵な方だなって思います。(夢枕に立つシーンの神様とナリナの表情がなんか面白いのは私だけですかねw)

手袋サイズの救済は、当たり前で何気ない恋人二人を救い出した。それは二人の世界にとって革命的でさえあったでしょう。