さかな2的鑒賞一覽

ヒロインが敵に身体改造され、バッドステータス山盛りになる作品です。ボス戦以外は自動操作が可能なので、放置してるだけでボロボロになりながらも戦ってくれます。

バッドステータスが立ち絵に反映されるのも良いです。バステ好きな人は買いだと思います。

ふたなりについては自分は苦手なので、オプションでイラストだけでなく、設定としても回避できるのが良かったです。

難点としては、1回ダンジョンを巡れば、そのダンジョンで立ち絵に反映される改造は最終段階まで行ってしまうこと。もう少しじっくりならなお良かったと思います。

シナリオ内で主人公の身体の状態について他のキャラが触れないのも、惜しい点です。

世界設定が凄く凝った名作です。メジャーな媒体では見られないような作品を求める人はぜひ購入しましょう。

各キャラの性質や舞台が上手く物語に生かされており、設定に必然性を求める人にもオススメです。ファンシーな世界観と残酷な展開とのギャップが、作中に登場する「アレ」のように読者の心を動かします。単に意外性を狙ったものではなく、ファンシーな部分も残酷な部分も共に真剣に描かれており、制作陣の本気が伺えました。

箱庭的な世界が好きなので、各キャラの部屋アートワークや、作中でそれがどのように造られているかの設定も魅力です。ファンシーな御伽噺の世界の数秒後には、政治的議論でしか飛び出さないような単語が出て来るなど、シーンごとのギャップも凄いです。

各キャラごとの御伽話の筋書き、病院における妄想の治療、そしてその上にある真実と、虚構が3層構造になっているので酩酊感があります。特に白鳥の湖の設定が舞台設定と噛み合っていて、「なるほど」と感心させられます。

性的な映像を不特定多数に拡散されるというシチュエーションに特化した作品です。かなりの作品でこうした状況になるとBADENDになるか、記憶消去などで有耶無耶になることが多いですが、本作は記憶消去を否定し、ヒロインが前向きに生きていこうとする展開なのが凄く好みでした。

台詞回しやシナリオの展開なども含め、同人抜きゲーや羞恥系作品のテンプレに乗らない、作者が本当に描きたいものを描いてると感じられる作品です。

アダルト作品だからとの理由で避けられてしまうような表現を妥協することなくされていることも評価したいです。また、抜きゲーでありながらも、人間の欲望や、性に対する社会の意識への風刺にもなっていると感じました。

新宿に住む5人が定期的に童話の世界に迷い込む現象に遭遇する物語です。前衛芸術的なイラストと新宿の写真を元にした背景、音声とテキストのズレなどを生かした演出が光ります。途中でミュージカル風になったりするなど、色々実験的な要素もあります。

よく性描写と無関係な台詞の部分の企業名や人名が伏字になっているような作品があり、自由を求めてエロゲーをやったのにとげんなりすることがあるのですが、この作品はそうした委縮がなく、小説と同程度に自由な表現ができていたのも良かったです。

童話の世界と現実世界は別世界ではなく不完全にオーバーレイするような形で存在しているので、文章で描かれる状況を想像しながら読むと面白いです。シチュエーションも人間社会に触れられなくなる、ボードゲーム、水没した街を航海など、多種多様です。事態を論理的に解決という方向ではなく、抽象的な形で進行しますが、不条理な世界観と捉えどころのない物語に味があります。ノスタルジックな音楽も魅力です。

性描写はあまりエロティックではないものの、コンシューマー化などはおそらく想定していないであろう作品なので、取って付けた感じが殆どなく物語に馴染んでいます。

重厚で異質な世界観を構築しながらも、口上や展開の繰り返しを用い、章ごとのクライマックスではヒーロー物に変貌する、いい意味でミスマッチな作風が素晴らしいです。
音楽も前々作のインガノックがストレートに格好いい曲であったのに対し、本作では現代音楽の要素を取り入れた妖しげな雰囲気であり、世界観にマッチしています。
世界観の異質さはインガノック以上ですが、個々の御使いに個性が希薄なのは少し残念に感じました。

ニューウィーアード小説のような本格的な幻想文学の世界を舞台にしながら、口上の繰り返しなどヒーロー物や演劇の要素を盛り込んだ世界観が混沌としていえ魅力です。

廃墟探検のようなドキドキ感を味わいつつ、バトルのカタルシスも感じられます。

作曲家はかなりクラシック音楽の技法に精通しているので、音楽も単なるBGMに留まらず作品の一部として楽しめます。

ヒロインの性経験が記録されることや、「○○時間犯され続けた」のような長期に渡る責めが多いのが好みです。長期責めについては、敗北直後のシーンの後暗転し、数時間後の様子が表示されるのも良いです。

オープンワールドなので、比較的簡単に全ての敵と遭遇可能なので、手軽にプレイできます。

ボスへの敗北はゲームオーバーになるので、ヒロインの経験に反映できないのが自分としては残念です。

作品としては変態性に重きを置いたものなんですが、自分としてはヒロインの気丈な所に惹かれました。前作では陵辱の動画を広められても登校していたことや、今作では生徒を人質に取られて変態自己紹介を強要される場面で教師から注意されても強気な態度でいる所が好みです。しかも言ってることがレイプされることの何が悪い?という正論。クラスメイトから変な目で見られても堂々としています。陵辱を恥じずに戦い続けるヒロインが好きという自分の性癖に刺さりました。

これぐらい強気なヒロインはなかなか居ないので、作品の趣旨とは少しズレていても、そうしたキャラクター造形も魅力だと思います。

蟲を入れるなどの行為も、ヒロインの性格を見ていると、変態というよりアグレッシブさの現れという感じがして魅力的でした。

あくまで任務が理由ですが、冒頭でヒロインが映像が広まっている学園を去ってしまったことと、今回の舞台では映像については噂で広まっている範疇なのが惜しいです。続きがありそうな終わり方なので、次回作に期待しています。

ミコト本人の作品の方。暴走族に陵辱の様子をビデオに撮られた後、それがネットに広まった状態で登校するシーンが最高です。動画拡散から逃げない気丈なヒロイン。羞恥シチュエーションの事後に力を入れている作品は貴重です。周囲から性的な視線を向けられる描写や、それに対する主人公の心情、主人公がキリっとしているのも良いです。主人公の立ち絵が凛々しいのも良い。

続編ですぐ転校してしまうのは残念でしたが、あくまで任務の都合で任務が無ければあのまま学校に通っていたことを示唆する台詞もあるので……まあ。

他の部分においても過酷な辱めに耐えようとしているヒロインの姿は素敵です。

ヒロインが大量に多種多様な生物と交配させられ、出産させられるという作品です。ステータスとして出産匹数や身体の変化の様子が記録されているのが最高です。

出産引数の桁数や、身体改造の過酷さは類を見ないものとなっています。最近はシチュエーションのインフレが進み、単なる凌辱描写では興奮しなくなってきているので、同じような人は是非。

個人的にはヒロインがラストまで尊厳を失わない方が好きなので、2週目のラストは残念でしたが、1週目後から2週目に突入する際のヒロインが酷い身体で指揮を執っているカットが好みです。