Daftar Ulasan Hamp 穴井

なにを言うにもポーズ作りながら発してる風な「エロ芸」感の持ち主、ちょっと露悪的で時には半笑い(すみません)にもさせられるエロウなシャウト、行ったきりもう帰ってこなさそうなのに、きっちりニュートラルに帰投し、面白要素はオマケといわんばかりに、ねっとりと耽溺エロ街道を突き進むボイスタレントかなせさんの隠語がほとばしります。悦楽のジャンボプールに投げ出され、なす術なく場外へいざなわれてゆく20分一本勝負。

数多くの男が夢に見る、特別なシチュエーションならではのHが楽しめる作品。睡眠姦に似た背徳感があります。とくに一人目の栞(しおり)ちゃんが気に入ったのも影響しているだろうけど、栞ちゃんのシーンを踏襲して、キャラをどんどん置き換えていくような差分バリエーションもあったら更に良いと思います。話の展開よりももっと女の子がほしい感じ。まあ栞ちゃんだけで充分満足ではあります。

サンプルで見ると、男の絵というか存在が雑味かなと思いましたが、むしろ必要で、でしゃばり過ぎてもいないことに安心しました。全体を通して、お手軽かつビビッドなエロ感が秀逸です。テキストのノリも非常によく、センスを感じました。不条理な熱病にかかったような女子に否応なく密着されるゲーム(でもあくまで平熱だからこそ、とっても変態チックなのです)として推奨したいと思います。かつて、エロコミック誌の連載作品よりも、巻頭のストーリーの一切ない短編とか表紙のピンナップ画にもっぱらお世話になったような方には特にストライクかも。

桜桃さんは個人的にどストライクな絵柄でもあり、本作も満足のいく内容でした。全裸差分のおまけが生きるシチュエーションが多くあるのも嬉しいところですが、今作はどちらかというと、恋愛意識を大切にした内容になっているかなと思います。逢引きをかさねる構成になっているため、シーンの配分としては広く浅い傾向。とはいえ、絵1枚1枚のエロ度はさすがです(一部、断面図なしVerも欲しいところ)。
ところでやっぱりおまけフォルダにも入っているメインの立ち絵が、今回もとても素敵です。「妹-Rino-」にあった着せ替え+オートスクロールの立ち絵鑑賞モードが好きなので、復活してくれるととても嬉しいです。

状況に応じて終始女の子がスースー寝息を立てていたりハアハアいっていたり・・する環境ボイス的な音声が搭載されているのですが、テキストと上手くミックスされて臨場感がよく出ています。4人ぶんのバリエーションがあり、ひとりひとりとのやり甲斐があるので、価格設定にも納得ができました。絵柄のフィーリング的に、続編の2よりも本作のほうが好みだという部分もあるので、ある程度、人それぞれに相性はあるかと思いますが気になってる方にはぜひおすすめしたい。
欲を言えば、せっかく自由選択の生きるシステムとシチュエーションなわけなので、さらに多種多様な嗜好の掘り下げ(攻め方)に対応して、極端な話、乳首責めだけでひととおり満足して退散できるとか、パンツの色と匂いだけ確認して満足して退散するとか、着地点の多様性があると、もっと素晴らしいように思います。

価格もお手頃でおすすめできる良作です。
個人的に良かった点は、本編とは別に女の子の立ち絵鑑賞モードがあるところ。このモードは少しクセのあるインターフェイスになっていますが、この素っ気ない感じ、顔を見ながら他の部分にもフォーカスしたいがための身も蓋もない実用指向、黒いバックに映えるピンク色の髪・・ああ、ひたすらじっと立たせたり、椅子に座らせたり、踏み台昇降運動させたりして、それを見ているだけのバージョンとかもあるといいのになあ。まあでも着衣の差分が充実しているところとか、やっぱり魅力が勝ってる。

サンプル画像をみて、エロ・デジタルコミックとしての合格点は基本クリアしているなと感じたのですが、シリーズ他作品がいくつかあり、値段もお買い得!と思える値段ではなかったので、本作の購入に際しては少し迷いました。しかし実際に見てみると、差分にボリュームもあり、誠実なパッケージングだと思いました。差分フォルダには各画像がパターンに沿って機械的に整列しているので、別フォルダにて画像をチョイスして自前でスライドショーするだけでもかなり見違えると思います。
内容に関して個人的な希望を少し言わせてもらえれば、何日かに渡って繰り返されるよりは、たとえ一度きりでもネットネトに行為に浸るようなシチュエーションのほうがテンションが上がったかな・・。とはいえ、他の作品も好みに合いそうなのがあるので、またやってみたいです。

絵柄も非常に良いですが、テキストの出来が本作の完成度を高めているのは間違いないでしょう。壁とツンデレという設定の存在が、いい感じに生かされている良作です。プレイ後に残るものがあって、なんだろうと思ってあらためて見てみたら、さやかの着衣での立ち姿が妙にそそるのだと分かりました(笑)
おまけの後日談的な部分は、個人的にはフィクションのための線引きとしてあるものだと理解していますが、フェチ度が進行してしまい、一見逆行したかのような、よりストイック(アンド変態)な展開も見てみたいなと思いました。