舉報鑒賞

「寄生」と「共生」のワードに釣られて購入。

挿入やスライムが子宮に入り込んできてお腹が膨れる、アナルからのスライム出現など素晴らしいシーンは多くある。
スライムものとしてみるとどれも基本は押さえられており実用性もあるだろう。

が、目玉であろう「寄生」と「共生」の描写はかなり薄い。

まず「寄生」であるが見せ場であろう寄生される描写がかなり薄く、盛り上がりに欠ける。
口から侵入されるパターンの寄生であるが、ぱっと見ではわからず地の文で書かれてるだけである。
侵入してるスライムの見える部分が小さくなる、断面図を用いるなどすれば寄生されている描写もよりよくなったと思う。
また「寄生されている状態での日常生活」といったシーンも存在しない。

そして「共生」。
「共生」と聞くと相互利益があったりなど、宿主に害を与えないというイメージがあるが本作はそのような関係では一切ない。
「絶望に沈んでいく」とも書かれており、一方的な関係性である。
一応「寄生」も大きな意味では「共生」ではあるのでタイトルに偽りなしではあるのだが、仲良くやっていく関係の「共生」を想像していると肩透かしを食らう。

テーマ、シチュエーション、キャラクターなど魅力的なものが多いのだが、キモである「寄生」を活かしきれていない非常に惜しい作品。