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趣味嗜好が多種多様化した現代で万人を満足させる作品を作るというのは砂漠の砂一粒を探し出せという難易度に等しいのかもしれません。
そんな中本作はTS、寝取られ、悪堕ちの複合属性です。
TS作品として見た場合、TS要素が薄いという人がいるかもしれません。
寝取られ作品として見た場合、自分が求めていた寝取られ描写じゃないという人がいるかもしれません。
しかし、悪堕ち作品として見た場合、本作に文句を付けられる人がどれ程いるでしょうか?
理想を掲げる凛々しい少女騎士は降って湧いた災難に雌犬の様に落とされ、幼馴染の恋人と切ない青春を育む可憐な少女はその心を散らされ、過去の悲劇にもめげずに強気に前に進む少女はその淡い恋心ごと蹂躙され屈伏し、両親を失いながらもその想いを胸に気丈に戦う最強の魔法少女は卑劣な罠に掛けられながらも示したわずかな慈愛ごと無惨に堕とされる。
少女達を悪堕ちさせる男は灰原カイ。少女達を自分の性処理道具程度にしか考えず、尊厳を踏み躙る事に一片の躊躇さえ覚えない屑です。
悪という漢字はそのまま亜なる心、即ち心に満たないモノという意味です。
罠に掛けた少女から示された慈愛さえ一顧だにせず蹂躙するこの男こそ真性の悪です。
そんな男に調教され屈伏し淫らに仕える魔法少女達という喜劇の様な悲劇。
王道が何故王道たるかを理解できぬ者に面白い作品は作れないといいますが、王道の悪堕ちを知り尽くした作者が五年もの歳月をかけ満を時して出された本作がそこを外れてる事は有りません。
一生楽しめる悪堕ち作品を教えろと言われたら私は躊躇なくこの作品を勧めます、悪堕ちの根底がひっくり返らない限りその真髄を突くこの作品が色褪せる事は無いからです。
余談ですが本作ボリュームも凄いです。この値段で売って良いのかと不安になる大作です。