舉報鑒賞（資料輸入）

さくらむすびさんの二作目の作品で、処女作が後輩の彼女ということで、丁寧で礼儀正しい印象を受ける女の子だったのに対して、今作は幼馴染というキャラ設定のヒロインなので、その対極の印象です。


1章ではヒロインが自分語りと付き合うまでの経緯を話してくれます。そこでのヒロインは、幼馴染ということで、物凄く緩いです。
ブリブリとした女の子らしさや特別な感じが少なく、とても俗っぽい話し方や設定のキャラクターで、また、付き合った時の話には、そこにドラマらしきものがありません。
あまり気を張らずに聞けるので、はきはきとした口調のヒロインではあるものの、「癒し系彼女」というタイトルに偽りはないと思います。
ただ、その一方で、これまでの幼馴染同士といった関係でなく、恋人らしいこともしてみたいと願っていてくれている点は、聞き手としてはとても嬉しく、また、女の子らしくない部分とのギャップがヒロインを魅力的にみせてくれています。


キャストは奏雨さん。サークル処女作であった、前作の歩サラさんもそうでしたが、商業作品でもご活躍されているプロの声優さんです。
そのため、幼馴染同士でとりとめのない会話をしている1章も、2章以降、恋人らしいシーン、丁寧に演じてくださっている印象です。
奏雨さんの作品はこれまでに商業、同人問わず何作か拝聴いたしました。今作に関しては自分の知らないタイプの声のトーンとキャラクター性ではあったものの、とても上手くはまっていたと思います。


また、前作もそうでしたが、今作も「好き」と何度も口に出してくれるのは、個人的にこのサークルさんの素晴らしいところだと思います。距離の近さが感じられるバイノーラル録音で、そうした言葉をはっきりと口に出してくれるのはとても嬉しくなります。
なので、奏雨さんのファンはもちろん、王道の純愛作品が好きな方にもおすすめできる作品です。