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「みとどけびと 第壱話 真夏に咲いた秋桜」的鑒賞

    • 伝奇系、と位置づけられるものかと。

      全体的には、主人公が主に突っ込み役で、
      相対する人がボケ役のような感じでやり取りが進みます。

      ただし、主人公は全くの脳天気でもなく、
      考えるべき時にはきちんと考えて行動する。

      伝奇系といえば、主人公が特別な力を有し異形なるモノと対峙していく、そのような作品傾向が多いようにも個人的には
      思われますが、この作品は趣きを異とし、派手なアクション等は無い代り、互いの心のやり取りをメインとして物語が紡がれていく…そんな作品です。

      軽妙でありながらも、根底にはそれぞれの人物(人ならざるモノも)達の真摯なる心の機微、それに基づく言動があり。

      ノリは良いが、それでいて淡く、ちょっとどこか寂しげでもあり、そして…心がどこかホッとする…。

      物語は値段相応に短編形式となっており、
      絵柄も繊細で、個人的には気に入っております。

      現実をしばし離れ、どっぷり非日常の世界に浸かる。
      というものではありませんが、ちょっとだけ…心静かに落ち着いて、この物語の世界に身を置いてみたい。

      そんな方におすすめの作品ではないかなと、思います。

      シリーズもののようですので、個人的には、これから語られる
      であろう幾多もの物語と、そこで織り成す人や異形のモノ達との心の触れ合いの軌跡。

      それを楽しみとしたいなと、思います。

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