あらすじ
巻ノ壱
南安国の太子・泰嵐と、異民族の娘・春燕。
紆余曲折を経て、現在は仲睦まじい夫婦となったふたり。
しかし、春燕を視る周囲の目は厳しい。
そんな中、泰嵐にふさわしい妻になろうとする春燕は無理を重ね、ある日遂に倒れてしまう。
医者の見立てでは風邪とのことだが、泰嵐は不安げに眉を寄せる。
その夜、春燕の寝室を密かに訪う影があった。
春燕の身を案じた泰嵐が取った行動とは……?
音声試聴
巻ノ弐
風が強いある日、泰嵐の手元に飛ばされてきたのは、春燕の手習いだった。
異民族出身である春燕は、この国の言葉を覚えたいと数々の漢詩を写し、読み書きを練習していたのだ。
春燕の拙い手習いを読み上げる泰嵐。しかし、その中に望郷の想いを謳った詩を見つける。
(やはり故郷に戻りたいのだろうか……)
春燕の心を慮る泰嵐に、春燕が告げた言葉は……?