STORY
【ジェーンドゥの魔女】と呼ばれる主人公に買われ、
育てられた奴隷の双子――セオドアとテオ。
家族のようにと言いながら、主人公が素性を隠すことに
不安を抱くセオドア。
「家族なら隠し事はなし、だろう?」
自分が幼いころに、彼女自身から言い聞かせられてきた
その言葉に、
主人公は曖昧な返事をするようになってきた。
ますます不安は募っていく一方。
「……いつか、魔女の気まぐれで
俺たちが商人の元に戻る可能性は十分にある」
「……いつか、魔女の気まぐれで俺たちが商人の元に戻る可能性は十分にある」
そんなセオドアの話を聞くテオは、
今の生活でも十分に満足している。
しかし、その不安げな様子にある話を持ち掛けた。
「お前、最近心理学とかナントカ勉強してんじゃん。
あれは? お前の本に載ってた、
“催眠魔法”とかいうやつはダメなの?」
「お前、最近心理学とかナントカ勉強してんじゃん。
あれは? お前の本に載ってた、“催眠魔法”とかいうやつはダメなの?」
いつものように突拍子のない提案。
けれど、もしかしたら……。
主人公がセオドアの部屋を訪ねると
どうやら勉強中のようだった。
深く学んだことのない分野に、主人公も好奇心から
どんなことをするのか聞いてみれば、
セオドアはこちらを見て答える。
「せっかくだし、どうだい?いつもの礼も兼ねて、
俺がちょっとだけ先生をしてあげようか――」
好奇心、不安が織り交ざる歪んだ主従の関係。
主人と奴隷は“家族”になることが出来るのか?
これは、
彼らが催眠魔法で魔女の秘密を
聞き出すきっかけとなったお話。