御緋衣草さんのレビュー一覧

このゲーム、キャラ設定がとても良いのです
いじめられっ子の主人公も決して褒められたものではない明確にダメな部分がありつつも、
しかしながらヒロイン達にそこまでされる謂れは無いと断言できるレベルの仕打ちを受けているので
割とすんなり納得が行く感じでプレイヤーとして復讐に手を貸す事ができるという点が、ハードめなジャンルがちょっと苦手な私でもよっしゃやってやろうと思える程にハードルを下げてくれています

ゲームとしては事実上のほぼほぼ必須のアップデート等はありますが
堅実に考えて詰めていけば個々のバトルでは負けても戦略的に負ける事は無い程良いバランスになっています
射精バトルでは追いつめるにつれ本気で搾り取りに来るのが数値に表れる点も良い要素です
もちろん慣れたら敢えて縛りを入れて攻めてみるのも良いかもしれません

ヒロイン達は当然ながら性格はお察しですが見た目はしっかり可愛く
序盤はM向けに、終盤はS向けにしっかりと各々の武器を生かして精を搾りに来るので
声優さんの素敵な熱演にも溺れつつ好きに負けたり勝ったりしつつわからせていきましょう
やや小粒ながらも十分に愉しめる良い作品でした

特に何の事前知識もなく、Vtuberな方の放送や作品に全く触れた事すらないのですが
何となく直感がたまたま目にしたこの作品を求め、サンプルを聴いて理性と本能からゴーサインが出たので手を伸ばしてみました
(私の視聴環境:モニター用ヘッドホンor音声作品特化型ワイヤレスイヤホン)
何か聴き「ながら」だと眠れない不器用な体質のいわゆる残り0.01%側かもしれない人間ですが、
そんな私でも作品全体に流れる穏やかな空気に、声のトーンから伝わってくる姿勢に、
音量に見える「聴く時はこういう状況のはずだから少し小さめに」って心遣いに、
ひとつひとつがちゃんと(そして時に物理的にも)気持ちいいハイレベルな音の作りと配置に、
少しずつ頭の中や心の中の変に固まったものがほぐれていく感覚を頂きました

個人的に一番嬉しかったのは、ぎゅって抱きしめられて鼓動が伝わってくるその時、
ちゃんと心音が聞こえてる側寄りの頭の上から声が聞こえることです
この位置関係と角度はめっちゃ大事!どっちもきっちり聴いて欲しいから左右に振るとかしなかったのすっごく大事!

総じて、聴きながら寝落ちできる人はもちろんのこと、
「ながら」では眠れない人であっても眠る前に聴いてから心を温かくして眠りたい時のお供にあると
きっと日々の支えになるよと思える素敵な作品です
以上、ただただパトラさんに素敵な時間をありがとう、と伝えたくなったがために書かせていただきました

前作をプレイ済みで、今作も楽しかったのでレビューです
わけありの登場人物達が可能性を求めて旅する、システムは王道でお話はハードなRPGです
とは言え重い話一辺倒ということはなく、仲間の存在とその成長が冒険を進める支えとなり彩りになりますし
数々のわかる人にはわかるパロディ等に別の角度から心を解される事もありました

【マップと世界がやっぱり凄い】
非常に多種多彩なマップが丁寧に、時にいやらしく、冒険心をくすぐってきます
調べられる場所、進むべき道、寄り道がはっきりわかるように作られており、
宝箱の有無を調べる機能もあって快適な冒険が可能です
もっとも、背伸びしすぎたり複雑なダンジョンで道に迷ったり不運にも敵シンボルに囲まれたりしなければの話ですが

マップ間の移動はファストトラベルで、未発見の場所の存在やおおよその難易度も一目でわかるので
世界を少しずつ広げていく過程にワクワクさせられます

【バトルは骨太】
武器を最大3種類まで装備する事ができるシステムが特徴的ですが
単純に火力のや攻撃範囲/固有の追加スキル/補正や耐性や特効等を考慮し
好みに応じて組み合わせて戦う事になります
戦闘そのものは一人旅の序盤こそできる事が限られているためサクサク進めますが
中盤以降は倒す順番を中心とした戦術をしっかり考える必要のあるバランスになっています

【収集要素も山盛り】
冒険の役には立たないけれど登場人物の色んな面が分かるエピソードが見られるコレクションアイテムや
ボスを除く全ての敵が何らかの固有アイテムをドロップする等のやりこみ要素もバッチリ存在します
(ただし種類が凄まじく多いので荷物は拠点の金庫等でときおり整理しないと終盤は新規で入手した装備を探すのに苦労しました)

基礎の部分が素晴らしく冒険している感覚とその楽しみをこれでもかと得られる作品なので
ある程度RPG慣れしている人にはお勧めしたく思います
(できれば今作の後に前作も)

可愛い女の子たちの紡ぐ、これでもかと作りこまれたド直球の王道展開大長編RPGです
笑いあり涙あり、成長していく姿あり、ちょっと軽めの百合もあり
それでいて進めれば続きが気になり先へと歩み、と
気付けばストーリー完全クリアまで60時間強ほど楽しめた作品でした

システムやキャラやストーリーは特に奇をてらった所の無いオーソドックスなものではありますが、
本作品は遊んでいると作品に注がれた熱量を強く感じる事が多々ありました

【マップが凄い】
世界観の許す限りの多種多様な雰囲気の場所が豊富に用意されているだけではなく
街にしろダンジョンにしろ、そこまで見る人がいるのかという細部まで丁寧に作りこまれていて
旅にうるおいを与えてくれます
それこそ、大きな街やダンジョンだと広すぎて迷う人もいるかもしれません

【バランスもバッチリ】
メインストーリー自体は一本道ですが、寄り道が豊富に用意されています
中には本来もっと後から攻略するような場所や強敵に早い段階で挑戦可能になる部分もありますが、
知恵と根気と運に任せて果実を手にしてもよし、置いといてまっしぐらに進んでもよしとなっています

通常戦闘は敵の情報をある程度閲覧してから行動を判断でき、
必ず超えるべき相手はその時点で可能な準備を整えていれば概ね突破でき、
挑むも挑まないも自由な相手は初見殺しもあるけれど逃げられるかすぐリトライできるようになっています
キャラ毎に向き不向きはあれど、好きなパーティで強みを生かした戦術を組み立てる楽しさもしっかりあります

【他にも色々凄い】
よくぞこれだけの種類を準備したと言わんばかりのアイテムや魔物の種類の豊富さや
黎明期のRPGが好きな人にはわかるパロディも、懐かしさとして刺さったり新鮮に刺さったりします

【総じて】
圧倒的な熱量で作りこまれた作者さんの「好き」が伝わってくる、
特にRPGが好きな人には是非とも手に取って欲しい素晴らしい作品です